サッカー観戦日記

2009年09月28日(月) 雑文・高校サッカーの都道府県別レベル論

サッカーのレベルを都道府県別で論じる遊びがある。大学や社会人、Jまで入れると、都会が圧倒的に有利だし、サッカーの普及度とは無関係になってしまう。普及度を反映しているのはどのカテゴリーかというと、全中は私学が圧倒的に強いし、クラセンは都会が有利だ。全少も普通の少年団の大会ではなく、J下部組織など都会有利だ。となると高校サッカーが最大限地元のレベルを反映しているカテゴリーだと言えるだろう。

今週のサッカーマガジンで興味深い連載が始まった。都道府県別に高校サッカーの全国大会での成績をポイント化して順位付けするというものだ。第1回は北海道なので、室蘭大谷がトップ独走である。過去の大会を全て集計しているので、今では弱い高校もある。

県代表の成績が県全体のレベルを反映しているわけではない。青森山田高校は強いが、予選でのスコアを見る限り、他校は弱そうだ。サカマガのように、過去の大会を全てポイント化しても、現在のレベルは測れない。

純粋に思考実験になるが、剣道や柔道のように、県内のトップチーム5校による団体戦をすれば、県のレベルが分かるのではないか。もっとも、地元の県内の強豪すべてを網羅するのは大変だし、例えば、近畿6府県の強豪の戦力を把握している人など、関係者でもいないだろうが。関西で、この手の実験が可能なら、滋賀、京都、大阪の順になるのではないか。

滋賀は近年、野洲が全国制覇、草津東が準優勝、守山北がベスト4と結果を出しているし、それ以前もレベルは高かった。トップが強いだけではなく、全国レベルで通用するチームも多い。北大津など、全国経験が無いチームもそれなりのレベルにある。それを支えているのは滋賀県南部を中心とした地元の小中学生のレベルの高さだ。ここ10年以上、選手権予選の準決勝か決勝に足を運んでいる。関西で一番レベルが高い試合を観られるからだ。

2番手に挙げた京都は層の厚さなら、滋賀を上回るだろう。トップ校を比べれば、滋賀には引けをとるが、トップ10校のレベルは高い。もう少し人材が一部の高校の集中すれば、全国上位を狙えるのだが。

大阪は3番手に挙げたが、サッカーの普及度では関西では一番落ちるのではないか。大阪桐蔭が出てくるまでは、全国で上位を狙えそうな高校もなかなか出てこなかった。人口が多い分、層は厚いが、トップ校の力は、桐蔭台頭以前は、関西では一番落ちると思う。

兵庫・奈良・和歌山は特定のチーム以外が落ちる印象だ。近畿大会やプリンスリーグを観る限り、かなり力の落ちるチームもある。

全国だとやはり静岡が一番強そうだ。千葉は市船・流経大柏以外も強いが、静岡には一歩譲りそうだ。埼玉は層は厚いが、トップ校がなかなか全国制覇できない。関西勢にも、このレベルに到達してほしい。日本のW杯優勝以上の夢かもしれない。


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T.K. [MAIL]