サッカー観戦日記

2008年12月21日(日) 全女3回戦 鳳凰−INAC

毎年見ている全女だが、今年は3回戦しか観る機会はない。しかも所用で第1試合の高槻-田崎戦は間に合いそうもない。今年で休部になる田崎は見ておきたかった。

さて、私のサッカー観戦で重視するのが、「その年観ていない大会重視」「ユース年代重視」「地方重視」ということである。第2試合は鹿児島の強豪・鳳凰高校登場ということで、1試合だけでも神戸ユニバーに足を運ぶ。INACにも目当ての選手はいるが、基本的に鳳凰目線での観戦だ。

鳳凰は神村学園と並ぶ鹿児島2強の一角で全国トップレベルの強豪だ。全国制覇2回。今年もPK負けの準優勝。優勝した常盤木学園がべらぼうに強かったので、そこにPK負けということから期待が高まる。地方の強豪と言うと、攻撃はいいが、守備に慣れてないチームがある。しかし神村学園の存在と、今年からなでしこリーグに上がった鹿児島鴨池FCアサヒナの存在から、守備も出来るチームと予想される。


鳳凰           INAC
−−−野間−−木崎−−− −−−−−プレ−−−−−
−−−−−西川−−−−− −米津−−原−−−鈴木−
−串山−−谷本−−春山− −−−那須−−澤井−−−
瀬戸口−吉冨−奥間−赤嶺 ジナ−山岸−−藤村−角田
−−−−−山崎−−−−− −−−−−海堀−−−−−

●鳳凰高校
GK  1 山崎彩可  160/49
DF  2 奥間梓   156/49
    3 瀬戸口梢  153/50
    5 吉富桃子  167/58
   11 赤嶺美月  158/49
MF  6 谷本春奈  155/49
    8 西川早弓  156/49
    9 春山沙織  153/49
   12 串山早希  155/52
FW 10 野間文美加 156/54
   19 木崎美乃里 157/51

リザーブ
16 堀江智子 155/52
25 有村美穂 166/63
15 井谷華子 163/58
22 此下由麻 158/56

●INACレオネッサ
GK 19 海堀あゆみ  170/64
DF  3 ジナ     160/54
    4 角田英子   163/51 
    5 山岸靖代   164/59
    8 藤村智美   164/56
MF  6 那須麻衣子  161/54
    7 澤井理恵   155/48
   10 原歩     165/59
FW  9 プレチーニャ 157/55
   11 鈴木智子   165/59
   14 米津美和   158/48

リザーブ 
1 根本美沙貴 164/52
2 田村奈津枝 161/55
18 宮迫たまみ 166/57 
16 柳井里奈  166/64
13 川澄奈穂美 157/50

体格差が凄い。特に体重。これだけ体格差があると中盤でもゴール前でもなかなか抵抗できないと予想した。場内放送が下手で、何度か間違えていた。まあしょうがないか。

INACのプレチーニャはブラジル代表。北京五輪準優勝メンバー。もうベテランで代表でもレギュラーから外れているが、圧倒的なテクニックに注目だ。ジナは韓国代表で、もちろん愛称での登録。本名もオーロラビジョン?にはあったが、写していない。公式サイトにも本名は載っていない。

開始からINACの猛攻。鳳凰はボールを奪ったらクリアという方針が徹底されていて、全く繋がない。10分、INACがハーフ付近でのFK、山岸がゴール前に上げ、ゴールエリア右の原がヘッドに競り勝ち、正面のプレチーニャがヘッドで決めて0−1。鳳凰は10番野間がプレッシャー下でもコントロールが正確でキープできる。しかしボールがほとんど来ず、来ても孤立していてどうにもならない。西川は戦術眼が高く、ダイレクトパスを何度も見せる。しかしこの二人が主力と感じたか、INACのマークも厳しい。INACではプレチーニャの技術・突破力・アイディアは素晴らしい。原も技術・アイディアがあり、プレチーニャのプレーにもしっかり付いていっている。鈴木はスピード豊かな突破力があり、15分には右ポスト直撃シュートがあった。空中戦ではINACの圧勝で、どんどん放り込めば大量点が狙えると思ったが、INACはしっかり繋いで崩す。率直なところ、試合前から勝敗は分かっているので、内容に対するこだわりがあるのだろう。18分、鳳凰・木崎に警告。ラフタックル・ただし悪質ではない。19分、鳳凰、左70度20mFKを獲得。西川が直接左隅に決める。1−1。シュート狙いながらまるっきり枠に行っていなかった一本をカウントしなければ、これが鳳凰の初シュートだった。24分、
ジナの突破からシュート、DFに当たりINAC次々シュート、こぼれを原が蹴りこみ1−2。33分、鳳凰・野間のポストプレーを受けた西川が右にはたきRB赤嶺が好クロス、中央ヘッドは当たり損ね左に。決定機。守備を固めていた鳳凰だが、一瞬のチャンスを生かす嗅覚があった。40分ハーフの前半終了。  

シュート数2対11(公式3対15)まさにINACの猛攻が続いた。しかし鳳凰も期待通りの守備力を見せた。技術でもフィジカルでも圧倒的な差がある中、足を止めず、カバーリングを怠らず、大健闘といっていい前半だ。決定機はあまり与えていない。

後半開始。やはりINACが支配。4分、右CK、プレチーニャが左足で入れてGKの前に入った原のヘッドが決まる。1−3。7分、プレチーニャの左クロスを角田がファーでワントラップシュート、至近距離からのシュートを鳳凰GK山崎が素晴らしい反応でセーブ。決定機。鳳凰はしばらく決定機を与えない。19分、INAC、澤井→川澄。日体大で活躍した突破力あふれる選手。右ハーフに入り、鈴木がトップ下、原がボランチへ。鳳凰が守備に激しさや思い切りはない。抜かれないことを第一に置いた守備だ。しかしINACも強引に抜きに行くプレーがなく,」魅せるサッカーにこだわりがあるみたいで、決定機を作れない。22分、INAC・川澄低く鋭い右クロス、正面から米津スライディングシュート、上に外す。超決定機。25分、INAC・鈴木がスローインを受けて左からドリブル突破からシュート、右に決まり1−4。個人能力差がモロに出たゴール。28分、INAC・川澄が右クロス、正面プレチーニャが華麗なジャンピングハイボレー、しかしGK山崎スーパーセーブ。山崎はキック力ばなくてパントキックは飛ばないが、シュートに対する反応が凄い。28分、INAC・角田→柳井。この後試合は動かず。1−4でタイムアップ。

後半のシュート数は公式で2対15。INACはさすがだったが、鳳凰の高校離れした実力にも驚かされた。パスをつながないのは方針だろうが、守備力がここまで高いとは思わなかった。

公式記録


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T.K. [MAIL]