サッカー観戦日記

2006年01月28日(土) 全日本フットサル選手権第2日

この大会を観るのはFIRE FOXが出始めた頃以来で、当時は関東の一部しかフットサル専門チームではなく、大会レベルは決して高くなかった。さらに代表監督が木村和司という無能極まる人物が就任したため、(しかも須田コーチまで無能だった)代表もアジアで結果が出ない低迷期に突入した。しかしカウカヴェウやプレデターというFIREを追撃するチームも現れ、代表もまともな日本人監督、さらにはブラジルから監督を招聘し、アジアではイランに次ぐ明確なナンバー2の地位を確立し、イランも追撃しつつある。現在日本フットサル界は最初の黄金期を迎えているといっていいだろう。
今大会からグループリーグと準々決勝を神戸で行なうようになり、久しぶりに大会に足を運んだ。目当ては関東の強豪、プレデターとカスカヴェウである。

会場に着き、まずプログラムを買う。500円。予選の結果も選手の生年月日も載ってない、使えないプログラムである。グループリーグの高槻松原FC(関西)−シブラジル(東海)戦と、エスペランサ(九州)−パラゴスト(東北)戦が行われている。地元の人間として高槻松原FCを応援すべきだろうが、すでに勝負はついているようなので、接戦のもう一方を観る。4−3でエスペランサがリードしている。しかしパラゴストが土壇場で2点取り逆転勝利。少し試合時間が延び、隣のコートでは早めにゲーム開始である。プレデターはすでに2勝、対するは国士舘大。大学の予選大会を勝ち上がっての出場で、今大会1分1敗。ゲームは一方的にプレデターがパスを回し、通常ありえない数字であるが、ボール支配時間を8割にも上る。国士大はマイボールをパスでつなげる意識がほとんどなく、GKが持ってもしばしばロングスローでプレデター・ゴール前での空中戦に賭ける始末である。プレデターは後方から市原がゲームを組み立て、藤井がキレあるドリブルでかきまぜ、相根に楔が良く入る。チームとしては後方での速いパスワークへの意識が高そうである。ロースコアの展開となり、前半はスコアレスだったが、後半開始30秒でシュートのこぼれを相根がヘッドで叩き込んでプレデター先制。残り11分50秒(プレータイム15分ハーフ)で藤井、終了間際には帖佐が決めて3−0で完勝。プレデターは思ったほどの強さは感じなかった。しかし相手が超守備的だったので仕方のない面もある。主力選手も代表で見るほどのパフォーマンスではなかった。

続くカスカヴェウのゲームには10人ほどのサポーターがいる。プレデターも3人ほどいたが、それにしても熱心なファンがいるということで、しかも今大会ここまで2勝、それも大勝続きということでチームへの期待感が高まる。しかし始まってみると動きが良くない。プレデターが後方での素早いパス回しが目立ったいたのに対し、カウカヴェウはなるべくピヴォに当てようとする意識が高い。しかし後方でのパススピードが遅く、なかなかピヴォに入らない。甲斐やチアゴが後方から狙い済ませたパスを通すこともあるが、ごくまれなことだ。対するジュビロ磐田フットサルクラブは後方からしっかりつなぐサルを志向しているが、カウカヴェウとの実力差は明らかだった。それでも粘り強い守備で対抗する。前半、左パスを甲斐が左足で決め手1−0と先制。後半もペースは変わらない。しかし残り2分47秒にジュビロが敵陣深くに出した長いボールをGKがクリアミス、これを決めて1−1の同点に。さらに終了間際に最後方のチアゴがボールコントロールをミスして調節奪われ、GKとの1対1を避けるべくチアゴが故意に相手を倒し退場。カスカヴェウはFKのピンチを何とかしのぎ1−1の同点で終了。こちらはさらに期待ほどのパフォーマンスではなかった。

関東リーグ上位2チームはイマイチだったが、他のチームのレベルは高かった。生で観た大会のトップクラスのレベルは上がっているとは言い難いが、セカンドグループのレベルは驚くほど上がっている。2試合同時観戦で6試合12チームを観たが、以前と比べ格段に強く、フットサル慣れしている。テレビで見る限り大会トップクラスも強くなってきているので、日本全体のサルのレベルは劇的に成長しているといえるのではないだろうか。




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T.K. [MAIL]