サッカー観戦日記

2004年06月06日(日) クラセン関西大会 芦屋SC−ラランジャ京都 フジタ−エストレラ姫路

この日近場で盛り上がるゲームといえば総体最終日がまず浮かぶ。残る1つの全国総体出場枠を賭けた感動的なゲームとなるだろう。しかしあえて別のゲームを選ぶ。きっと面白いゲームが観られるに違いない。これは「面白いゲーム」を第1の基準に観戦を続けてきた者の勘としか言えない。関西クラブユース選手権の会場・万博人工芝へ向かう。今年は公式サイトに選手名があり、確認する手間がなくていい。

関西大会はJユース4クラブがリーグ戦を行ない上位2クラブが全国へ、また下位2クラブがその他のクラブ・トーナメントの2位・3位とプレーオフを行ない勝者が全国へ進む方式。またトーナメント1位は全国へ。その3位決定戦と決勝が行われる。

芦屋SCといえば鍵本監督がまず浮かぶ。駒沢大時代には「プロ監督」と揶揄されながらも、代表経験者を含む桐蔭学園出身のプロ選手を大量に育成し、「桐蔭・駒沢時代」を築き上げた。桐蔭時代に有望視された選手をほとんど潰すことなく更に力を伸ばした名指導者として知られる。おそらく関西クラブユース関係者では最多のプロ選手を指導し、育成した方でもある。昨年はユース監督でもあったが、今年のベンチは若い方が指揮を取っている。

対するラランジャは現名古屋グランパスのTDとして活躍、中身には疑問も感じるがトルシエ批判(、というか嫌悪)など歯に衣着せぬ発言で知られる上田滋夢氏が代表を務めるクラブ。元ヒガシのカルテットの西政治も今年からスタッフ。こちらを見るのは2年ぶり。元京都府選抜などもいて全員が良く頑張るチームだった。監督の越智文啓氏はFAライセンスを持つ指導者。指示の声もイングランド流。


クラブユース選手権関西大会 3位決定戦 芦屋SC−ASラランジャ京都
6月6日(日)万博人工芝 13時 曇 弱風


芦屋                ラランジャ
−−−宮内−−原−−−− −−−−町−−濱田−−−
−−−−−武−−−−−− −−−−−−−−−−−−
−小山−−則竹−−下原− 岡村−野瀬−−江口−松村
辻本−乙谷−−玉置−國信 山本−−南−−小林−溝口
−−−−−園田−−−−− −−−−−吉本−−−−−

芦屋SCは背番号が大きく11以下は2人しかいない。SBがどんどん上がりパスコースを増やすポゼッションサッカー。原(直接)か下原(クロス)がFK担当。

ラランジャは4バックが綺麗にラインを作り押し上げる。そういえば「押し上げろ〜」の意味の「プッシュアップ」よりも本場イングランドでは「スクィーズ」(押し出せ)が用いられるのを知ったのはラランジャのゲームだった。FWをいったんバイタルエリアから押し出す事が目的なのだから、スクィーズの方がニュアンスとしては正しいな。中盤もフラットで典型的なイングランドスタイル。江口がFK担当。

序盤から攻める芦屋、守るラランジャの様相である。芦屋はショートパスが少しずつブレてしまうが、丁寧に繋いで崩そうとする。まさにかつての駒大サッカー。技術的な問題からか、サイドチェンジはなく、単純な放り込みもない。ラランジャはバランスを保ちつつカウンターを狙う。濱田はマークを外す動きが上手く、技術もあるエース。また芦屋は攻守の切り替え、特に攻→守が遅い上、攻撃時にCBしか残っていなかったり、マークがルーズだったりと守備意識が極端に低く、被カウンター時にはSBの戻りが遅く、絞りも甘いところをベンチから絶えず修正の声が飛ぶ。12分、芦屋の右クロスを宮内が落とし原ボレーも当たり損ねる。決定機。13分、芦屋の攻撃時にCB2枚しか残らずカウンターで2対2、ウラに出たボールに町が走りGK園田も飛び出す。間一髪園田が先にさわったが濱田に当ててしまい難なく蹴りこむ。しかし園田にぶつかった町がファウルを取られてノーゴール。16分、ラランジャがまたしても芦屋の裏にパス、濱田を誰も見ておらずGKとの1対1を決めてラランジャが先制。芦屋はほとんど守備の練習をしてないのか?とにかくDF陣も攻撃意識が高い。が、セオリーは完全に無視されている。対するラランジャは4バックの統制はしっかりしているし選手の各ポジションの理解もできている。が、技術的には落ちる。あまりにタイプの違う対照的な両チームである。25分、芦屋・宮内が裏へのパスに抜け出しかけるがシュートの判断が悪く撃てない。さらにクリアを拾った下原の右クロスを小山シュート、GK吉本も右足一本で防ぐ。決定機。30分には芦屋RB國信が高い位置まで持ち上がりスルーパス、原が決めるがギリギリでオフサイド。32分、芦屋の放り込みをラランジャGK吉本がパンチング、正面で芦屋が拾ったところにラランジャのタックルが足にかかり正面18mFK。原のキックはカベに当たって軌道が変わり左ポストに当たってゴールイン。芦屋同点に追いつく。33分、ラランジャ・町→渡邊。38分、芦屋・武に警告。ボールにいったタックルが足にかかったもので、不可解。ロスタイムには芦屋・原のシュートをまたもラランジャGK吉本が好セーブ。1−1で前半終了。

前半のシュート数は8対2。芦屋SCはパスを繋いで押し込み、シュートも撃っている。ただモロにカウンターを浴びており一方的な展開でもなかった。オフサイドは1対1。ラランジャの押し上げはオフサイドを狙ったものではないのでこんなものか。クロスは3対2。CK2対0、GK2対1。

後半立ち上がりはラランジャが積極的に前からボールを追いかける。暑さを意識して前半は抑え気味だったか。しかし最初のシュートは芦屋。2分、右に開いた武の右クロスを下原が好トラップからシュート、DFに当たりCKへ。6分、ラランジャのカウンター、芦屋は戻りが遅い。左からのパスを右フリーになって待ち構える濱田のシュートが左スミへ、しかしGK園田が好セーブ。決定機。後半に入って両クラブともクロスが多い。芦屋の前半は「完全に崩す」ことに拘り過ぎて、なかなかクロスを上げず、またゴール前でもなかなかシュートを撃たなかったが、ハーフタイムでシュート意識に対する指示があり、きっちり修正してきた。ラランジャはカウンターからのアーリークロス主体。7分、ラランジャ右FKに江口が絶妙のボールを上げ、いいタイミングでDFの間に入った山本がヘッドで決めて1−2。10分には芦屋も右60度25mFKを原が狙う。13分、ラランジャのカウンターから右に開いた渡邊へ、ドリブルで辻本をかわしてシュートもGK正面。決定機。芦屋ベンチ「やられた!」さらに15分にもカウンターからRH松村がクロス、FWに合わず。しかしDFのマークが甘く危険な状態である。17分、芦屋・下原→右手。右手がFW、宮内がLH、小山が右に回る。22分、ラランジャのカウンター、野瀬が辻本のタックルをかわしシュート、DFに当たりCKへ。27分、芦屋・辻本→塚本。辻本はラランジャに狙われていたので止むを得ないか。30分、ラランジャ・岡村→長尾がFWに入り、濱田が左のハーフ。ラランジャは面白いようにカウンターを繰り出す割には突破力やラストパスに難があり、意外なほど決定機には至らなかった。突破力のある濱田がハーフに回ればカウンターの威力が上がりそう。33分、ラランジャはおそらく狙い通りのカウンター、左の濱田から野瀬へラストパス、シュートはGK園田が好セーブ。決定機。
34分、芦屋の左クロスはDFに当たり左CKへ。ここで原のあげたボールを正面の乙谷がヘッドで決める。2−2。終了間際には芦屋・原にラフプレーで警告。後半も終了し、10分ハーフVゴール方式の延長戦へ突入。

後半のシュート数は6対4、クロスは15対6、CK5対1、GK5対4。芦屋がボールを支配し次々にクロスを入れていたが決定機をつかめず、ラランジャはカウンターをモロに浴びせたもののなかなかシュートに至らない状況が続いた。

さて、両者が消耗しきった延長戦は激しいプレーも増える。1分、芦屋・國信に警告。7分、ラランジャ・小林→水口がRBへ、溝口がCBに回る。チャンスらしいチャンスは8分に芦屋・小山の右クロスを右手がスライディングシュートにいったシーンくらい。結構フラフラである
延長後半から芦屋・武→鷲尾がそのままトップ下。17分、江口→森田をボランチ。直後のカウンターで芦屋・宮内を倒してラランジャ・濱田に警告。ピンチに直結するシーンでよく戻った好ファウル。結局スコアレスで延長戦も終了し、プレーオフ進出はPK戦に委ねられた。まさに死闘。

そのPK戦も両者一人ずつ失敗し延長へ。ラランジャ8人目の溝口が上に外したものの、芦屋も右手のキック(不思議な表現……)をGK吉本がセーブ。10人目でラランジャ・水口のキックを芦屋の園田げセーブし、鷲尾が決めてプレーオフ進出決定。

公式記録
公式は暑さのためか、間違いが多い。


死闘を演じた選手たちはフラフラだったのだが、私もフラフラになった。ゲームが終わってからフラフラになっていることに気づいた。暑さの影響もあるが、心拍数の上がるゲームを100分以上観たのだから当然だ。W杯予選の生観戦よりもしんどいかもしれない。それほどの好ゲーム。感動した。余韻に浸るべく決勝を観ずに帰ろうかとも思ったが、帰らなくて良かった。



今年は関西の出場枠が5あるので、J以外のトーナメント優勝クラブは自動的に全国に行ける。フジタの実力なら優勝濃厚だと思われた。対するエストレラ姫路はユース創設2年目で選手は2年生以下。昨年観た限りでは強いチームとは言いがたく、今年もラランジャに2−0、フレスカに1−0、明倫に1−0と苦戦に末準決勝まで勝ちあがってきた。そして芦屋を5−0と粉砕して決勝に駒を進めたのだが、スコアからはフジタと互角に戦えるようには思えない。なんといってもフジタはプリンスリーグで強豪相手にそれなりに勝負できる実力を備えているのだ。


クラブユース選手権関西大会 決勝 フジタ−エストレラ姫路
6月6日(日)万博人工芝 15時 曇 弱風


フジタ               エストレラ姫路
−−−米原−−前川−−− −−−−岩−−葛島−−−
−−−−−浦東−−−−− −−−−−小宮−−−−−
−南達−−関本−−宮脇− −田河−−竹内−−吉波−
八木−寺田−−坂根−野村 今井−高田−−西坂−片岡
−−−−−西井−−−−− −−−−−永田−−−−−

フジタはフラットな4バックでラインは引き気味。ダイアモンド型の中盤の底から関本が左右に展開しFKも蹴る。宮脇は快速サイドアタッカー。浦東はドリブラーで細かいプレーから中央を崩せる選手。2トップは明確なポスト役、崩し役といった役割分担はない。米原はポストをこなしつつシュートへ一連の流れも綺麗。

姫路も4バック。全体に技術が高く、身体能力ではフジタを凌ぐ。CBは上背あり。高田が主将。田河は左利きで好クロッサー。葛島は小柄ながら抜群の技術とスピードを誇るエース。

序盤は両者様子を見ながら慎重に入る。フジタのラインが低いのを見て、姫路ベンチはすぐに「中盤を作ろう」と指示。しかし6分、右サイドのハーフ付近でボールを受けた宮脇から逆サイドの米原に一気に絶妙のナナメのサイドチェンジ、すぐタテに仕掛けて片岡をかわしてシュート、見事に決まってフジタ先制。1対1の状況を作ったサイドチェンジと、機を逃さない、早い仕掛けが生んだ得点。しかし姫路は想像以上にいいチーム。ボールをつなぐことが出来、パススピードもあり、守備も良く、攻守にわたって連携がしっかりしていて、身体的なスピードもあり、アタッキングエリアでの工夫といい、もしかすると総体兵庫予選準優勝だった同じ姫路の琴丘より強いのでは?とメモし始めた14分、右に開いた浦東の好クロスを前川が決めて2−0。2点ともラストパスが最高だった。しかし姫路も15分、吉波の好クロスを岩がシュート、外れる。決定機。姫路はボランチの竹内がミスの少ない選手で確実にキープしながらパス回しでリズムを作り、右の吉波(メモには青木とあるが・・・・・・)いい動き出しでボールを引き出し、左の田河は技巧派で足元で受けてからのドリブルが素晴しい。ここまでクロスのミスが多いが、いいものがありそう。トップ下の小宮はドリブルを交えつつ中央からの仕掛け、詰まれば戻すなどクレバー。強力な中盤を武器に姫路がペースを掴む。しかしフジタはバイタルエリア近辺の守備が堅く、また姫路に長身FWがいないため地上戦主体の攻撃を、抜群の守備技術で封じる。抜群の突破力を持つ葛島には徹底マーク。21分、姫路・葛島がダイレクトアウトサイドで落とし、小宮のスルーパスを中央に走りこんだ吉波が左足シュートで右スミを狙うがGK西井が好セーブ。CKへ。決定機。27分、姫路・岩→木村。不調か目立たなかった。29分、姫路・葛島が右で受け中に切れ込み2人かわして左足シュートは右に外れる。葛島は春の京都招待の兵庫選抜に名前が無かったのが不思議なくらいのパフォーマンスである。30分、フジタ・南達也の左パスを中央で浦東がスルー、ペナ右に走りこんだ宮脇の前でGK永田が飛び出して押さえる。永田は飛び出し・反応ともいい好GK。31分、フジタのカウンターで3対3、米原のドリブルが少し長くなったところをタックルに行くが浅く前にこぼれ、カバーが寄ったところをフリーになった右の宮脇に出し、シュート、左に外れる。決定機。32分、またもフジタの攻めに姫路・今井がファウル。ここで姫路・吉波→澤西。技術的なミスで流れを止めることが何度かあったからか?フジタは正面17mFKに南達也・関本・浦東が立ち、カベ7枚の上を南が狙うが外れる。姫路は小宮が右に回り、澤西がトップ下へ入った。澤西はクルクルッと回るターンが得意の技巧派。39分には姫路の右CKでフジタはあわやOG。2−0で前半終了。

前半のシュート数は7対3、GK数は8対1。フジタのシュートは枠に飛んだものが多い。姫路はクロスのミスや、引き気味のフジタDFラインの裏を狙ったパスが流れたことでフジタのGK数が多くなっている。第1試合を凌ぐ激戦、しかもこの試合のレベルは関西のJ以外のクラブのゲームとしては、私の観た中では今迄で最もレベルが高い。

ハーフタイムでフジタ・関本→山下。守備的な狙い?姫路の後半のスターターは同じ。いきなり姫路が左CKを奪う。田河のキックに澤西がピンポイントで合わせるダイビングヘッド、しかしフジタDFに当たる。決定機。4分、姫路カウンター右で受けた葛島が寺田をかわしゴールライン際までドリブル、狙い済ましたマイナスのパスを田河が左上に叩き込み2−1。6分、フジタ・宮脇もいいタテ突破、ラストパスはつながらず。8分、葛島が裏を取って突破、右CKへ。これを田河がいいボール、ヘッドの競り合いで真上に上がる。姫路押し込めず。11分、姫路・田河から竹内に戻し一気に右の小宮へサイドチェンジ、そのまま持ち込みシュート。12分、姫路のダイレクトパスから左の田河のクロス、ニアの木村が落とすが味方に合わない。16分、中に入った田河がマークを引き付けて右の葛島へ、巧みなターンで前を向いてクロスにマーカーを一瞬振り切って澤西ダイビングヘッド、見事決まり2−2。後半に入り姫路の波状攻撃に対しフジタは守備的過ぎてカウンターにも行けず得点は時間の問題だった。しかし同点になってフジタも動きが良くなる。20分、フジタ・宮脇が速いタテ突破からシュート、左ポストを叩く。GK永田が触っていたようでCKへ。22分、姫路、カウンターから小宮のミドルはGK西井の正面。しかしパントキックをミスしてこれが葛島につながりドリブルシュート、上に外れる。両者一向に運動量は落ちない。フジタは中盤の守備がよくなり、攻撃が高い位置から始まるようになった。こうなると米原の動き出しのよさとスピード、関本や浦東のパス、宮脇の突破力が生きてくる。26分、姫路・田河が野村をかわして左足シュート、ファーに一人飛び込むが届かず。28分、カウンターからフジタ・宮脇シュート。30分、フジタのカウンターでボールを受けた浦東が左に展開を狙うがミスキック。ちょうど足を攣ってしまった。フジタは野村も足を攣りかけている。更に山下が倒れている。引き気味だったので浦東の負担は大きかった。野村は田河に突破を許し始めていたが、前半からのジャブが負担になってきたのかもしれない。33分、フジタ・山下→江馬が左のハーフ、南達也がボランチ、浦東も左のボランチといっていいポジション。ロスタイムには姫路がCK、FKのチャンスを掴むがゴールならず。Vゴール方式の延長へ。

本部が電話で救急車を呼んでいる。ということはフジタ・山下のケガが深刻なのだろうか・・・・・・と思いながら延長スタート。1分、フジタが30mFKを南達也が狙うが上に外れる。やがて目の前を担架が通り過ぎる。どうやら山下は足首を骨折してしまったようだ。一瞬凍りついた。後半30分過ぎからフジタが大人しくなったのもこの為だったのか。しかし延長に入ってからのフジタは守備が激しく気迫に満ちている。6分、カウンターから江馬が中にドリブル、米原に当てて落とし江馬シュート。角度が無かった。8分、米原が左で抜け出しクロス、中に合わず。ロスタイムに江馬が激しいアフタータックル、ここでタイムアップ。

延長後半1分、フジタ・江馬、左クロスと見せかけシュート、外れる。3分、江馬のパス、ゴール前DF触ってこぼれたところを浦東が蹴りこみVゴール!フジタの優勝と全国行きが決まった。

喜ぶフジタ。その場で全員が崩れる姫路。何度見ても残酷なシーンだ。姫路の選手たちはほぼ全員が泣いている。ベンチも声が掛けられない。私も泣きたくなった。フジタは全員ゆっくりクーリングダウン。10分ほどして姫路ベンチも選手に声を掛ける。

公式記録

枚方フジタSC
西井和也、野村博喜、寺田幸平、八木佑太、坂根祐樹、浦東大介、南達也、宮脇雄嗣、米原高広、前川知穀、関本大地、(交代出場)山下塁、江馬良、(ベンチ入り)南陽介、砂川卓也、平岡豊、山本真、上谷達也、細谷竜太、岡本公佑

エストレラ姫路
永田真幸、西坂侑也、高田博元、今井智基、片岡君成、小宮良介、竹内宏樹、吉波慎介、田河侑樹、葛島崇繕、岩辰津也、(交代出場)澤西宏典、木村洋介、(ベンチ入り)浅井征徳、大河隼也、福野康晃、青木博之、北村祥真、河東俊明、福本晃土

前半途中から後半は姫路ペース、しかし延長戦ではフジタの気迫が上回った。実力的には互角のゲーム。それにしても姫路の総合力の高さはとても2年生チームとは思えない。延長に入る前に後援会長さん(葛島の親御さん)に少し話を伺ったところ、監督はS級ライセンスを持った方で、選手もほぼ全員が地区トレセンという優秀な選手が集まったクラブだそうだ。県トレセンもGK永田、MF田河、FW葛島の3人。秋の関西クラブユースリーグも楽しみになってきた。Jユースカップやプリンスリーグ出場を賭けて再びフジタとの死闘が再現されるかもしれない。

この日の結果を受けてプレーオフの対戦カードはV神戸−芦屋SC、C大阪−エストレラ姫路となった。V神戸のほうは圧倒的に優位だろうが、C大阪の方は結構面白い勝負になりそうだ。

それにしてもこれほどの死闘を2試合続けて観る事になろうとは!!第2試合終了後しばらく動けなかった。感動というか、これほど感動的なゲームが終わってしまった事にただ呆然としていた。見入ってしまった映画にエンドロールが流れ出した感覚に近い。現実に戻るまでに時間がかかる、そういう感覚である。

なお、原稿用紙20枚制限にひっかかるため第1試合のメンバーを削除した。


 < 過去  INDEX  未来 >


T.K. [MAIL]