2004年03月01日(月) |
まもなく五輪予選キックオフ |
どうも世間一般では長居での韓国戦の内容が高く評価されているらしい。 韓国戦前までの五輪代表への評価はそれはもう実に低いものだった。 局面で戦えない、攻撃面で最低限のリスクも犯さず責任逃れのパスばか り、闘志が伝わってこない、トルシエの形式面だけを真似している・・・・・・。
山本さんは壊し屋ストッパーよりもパスの出せるCBが好きで、ユース 代表時代は宮本・山口、戸田という壊し屋のいない3バックを敷いた。 そして五輪代表での青木や三田の重用は記憶に新しいところ。ユース 代表時代には灼熱のマレーシア開催で運動量での圧倒的アドバンテージ を見込めるワールドユース本番で、大野・中村同時起用し、中盤のパス 回しを最大限に高める決断をしたことからも分かるように、山本さんは 本来華麗なパスサッカーを好むタイプである。しかし実現のための 具体的ノウハウを十分実地で学ぶ機会がなかったためか、 (何しろ山本さんは単独チームの責任者という立場を経験していない) 五輪代表ではうまく機能せず迷走した。
で、韓国戦では壊し屋を並べて韓国FW陣に対抗し、中盤でも当たり負け せず、それどころかパスをある程度回せるようになり、攻撃面でも 平山という起点が出来てひとつの形を作り出したわけだ。確かに以前 よりはだいぶマシにはなった。しかし現場で見るかぎり韓国選手の コンディションは目を覆うばかりだった。日本の甘いプレスに太刀打ち できる状態でもなく、しかもサイドへの展開はしばしばタッチラインを 超えてしまった。松井へのマークもルーズ。あの日の韓国ならばとても 五輪予選を突破できまい。
日本の攻撃は中東のきっちり守れるチームに通用する、何度も決定機を奪えるようなものだとは言い難い。また裏へ出たボールに対する危うさは何も 変わっていない。中東のカウンターは韓国とは比べ物にならない鋭さが ある。林の判断ミスやトゥーリオの裏といった欠点は韓国戦でもはっきり 出ていたのだ。
あの日の日本はあくまで対韓国スペシャルだった。しかし最終予選の相手 は全て中東。もちろん誰が監督でも予選突破の確率を99%にまで 引き上げるなんて不可能だ。不安は必ずある。しかし山本さんの仕事 ぶりには不満が多い。対戦国のレベルは分からないが予選突破の確率は 70パーセント弱、といったところではないだろうか。
他にも色々書こうと思ったことはあるがちょうど22時30分だ。この辺 でやめておこう。
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