2004年02月15日(日) |
京都高校新人戦決勝 洛北−城陽 |
某名古屋人曰く、東京や大阪は車が使えない。他の政令指定都市は公共交通の発達が遅れている。ゆえに名古屋が一番交通が発達しているそうである。このセリフはサッカー観戦者としては頷ける部分もある。つまり家から車でいける場所が少ない。南津守や舞州など大阪市内は論外だ。唯一ほとんど門真にある鶴見緑地くらい。ただ帰りに市内へ寄ることが多いので大概は公共交通を使う。大阪府内で車のほうがマシなのは万博(大抵どこかに寄るので公共交通)や南のほうだけだ。皇子山へは車を使うが、京都市内の混雑を避けるには京都南〜京都東間を名神で抜けるしかない。ということで道が空いていて、無料で、観戦のついでにどこかに寄る可能性がない会場はサンガタウンなどごくわずかしかない。
今回はその一つ、太陽が丘へ足を運ぶ。が、うっかり淀川河川敷グラウンドでのゲームに見入ってしまい、キックオフ時間ギリギリで会場到着。京都招待の出場権が架かる3決は0−0のまま延長戦に突入し、そこでも決着つかずPK戦となった。洛東が大谷にPK勝ち。昨年はプリンスリーグ出場校を3大会の成績によるポイントで決めたのだが、平安・久御山あわせて2勝に終わった。今年は新人戦の一発勝負で決める。決勝は30分遅れで始まった。
京都高校新人戦決勝 洛北−城陽 2月15日(日)太陽が丘陸 14時15分 ピッチ並 曇 並風
洛北 城陽 −−−大江−−沖−−−− −−−田泓−−林−−−− −−−−−中村−−−−− −−−−−森本−−−−− −沢田−−芦田−−永田− −山口−−島田−−橋爪− 丸山−−審−−飯田−東− 河村−白波瀬−三矢−福宮 −−−−−灰谷−−−−− −−−−−鶴谷−−−−−
洛北は背番号1〜11まで綺麗に並ぶ。洛北のスタメン4バックはまるやま・あきら・はんだ・あずまと読む。城陽はほとんど二桁。一桁はGKと背番号3のFW田泓だけだ。4バック合わせて270、中盤が180、2トップで74。背番号の数では洛北に圧勝。
ともにゾーンで守る4バック。きっちり受け渡し、並びはほとんど変わらない。洛北GK思い切ったプレーと凡ミスが同居する。CBはマークが確実で高さもある。芦田は展開力があり、RH永田のタテへの突破、LH沢田の技巧的なプレーを引き出している。大江は抜群の動き出しのよさとスピードがある柳沢タイプのエース。
城陽は個々の能力では洛北に一歩譲る印象を受ける。GK鶴谷は堅実。なるべく高いポジションをキープする4バックだがマークが曖昧だった。特にクロスに弱い。RH橋爪はスピード豊かで突破力と思い切ったプレーが魅力。FK担当はLB河村。森本も。
序盤から洛北が押し気味にゲームを進める。3分、正面25mFKで永田のストレートボールがゴール左隅へ。鶴谷もよくセーブするが、こぼれを飯田が詰めて洛北が先制。直後に洛北LB丸山が負傷し、10人となる。城陽は一時的に弱体化した右サイドから崩し、最後は林が決めてすぐに同点とした。丸山はプレー不可能で、宇佐美がRBに入り、RB東がLBに回る。東はすぐに堅実なプレーで左サイドを締めて再び洛北ペースへ。宇佐美は本来MFなのか攻撃的なプレーやドリブルを好む。チーム全員の個性が上手く噛み合う洛北に対し、どうも城陽はしっくりこない。FWは二人とも引いて受けるプレーばかりで裏を狙わず、サイドも受身になり相手の攻撃意欲を引き出してしまう感じだ。前半は1−1で終了。
後半城陽・山口→榎木。左足FKも。
後半も洛北が押している。5分?宇佐美の正確な右クロスがファーへ逃げながらマークを振り切った大江の頭に合い、2−1。城陽はRB福宮をボランチの選手と交代し、3−5−2に変更。これが功を奏しチャンスを作り始める。洛北は優勝へのプレッシャーか極端なまでの守備意識を持ってしまいピンチを迎える、パワープレーからころころ転がるシュートがポストをなでるシーンも。なんとか洛北が逃げ切り優勝。この結果洛北が優勝しプリンスリーグの出場権を獲得した。
高校生らしい心理的な脆さも出てしまった洛北だったが、勝ってしまえばむしろ有り難い経験というもの。前半のプレーを観る限りではプリンスリーグでもある程度通用する。城陽も後半3−5−2となってからは底力を発揮した。チームとしての完成度は低くこれからの伸び代は期待できそう。
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