サッカー観戦日記

2003年09月07日(日) Jユースカップ グループG C大阪−鳥栖

今年もJユースカップの季節がやってきた。夏のクラブユース選手権とならぶクラブの大会である。JクラブはA〜Gの各グループに分かれてホーム&アウェイ方式でリーグ戦を行い、首位の7チームと2位の中から上位5クラブ、それにクラブユース連盟推薦4クラブを加えた16クラブが12月の決勝トーナメントに進む。グループGはC大阪と福岡・大分・鳥栖の九州勢で構成される。

ホームC大阪はクラセンでは1勝2敗でグループリーグ敗退に終わり、プリンスリーグでも準決勝で敗れ全日本ユースの出場権を逃してしまったが、戦力的にはグループGでもっとも充実しており、首位の最有力候補だ。

対する鳥栖は既に1試合を消化。アウェイの福岡戦を0−9と大敗している。おそらくグループ最下位を逃れることはないだろう。


Jユースカップ グループG セレッソ大阪−サガン鳥栖
9月7日(日)南津守芝 15時 ピッチ並 晴 微風


C大阪               鳥栖
−−−坂本−−武田−−− −−−日下−−平田−−−
−−日比−−−−山城−− −−−−−−−−−−−−
−−−田所−−市川−−− 西山−小林−−栗原−田中
日下−小野原−楠本−森本 横山−山戸−−中平−末次
−−−−−島並−−−−− −−−−−増本−−−−−

C大阪はメンバーを落とすかと思ったが、意外にもほぼベスト。落としてもベストメンバー問題など起きないと思うけど。

鳥栖はすでに1試合を消化。福岡とのゲームは0−9と大敗してしまった。
両チームの身体能力差は歴然としている。形としては中盤・最終ラインともフラットで、RH田中が快速ドリブラー、左の西山は技巧派。平田は身体能力が高いエース。

序盤は鳥栖が攻め込む。最初のシュートも鳥栖で日下の弱いミドルがGK島並正面を突く。しかしフィジカル・テクニックに歴然とした差があり、すぐにC大阪が中盤を支配。鳥栖の選手は競り合いで悉く吹っ飛び、中でのパスもつながらず、最終ラインはイージーなパスミスを繰り返し、ロングボールの精度も低いため、カウンターもない。C大阪は落ち着いてパスを回してサイドから次々と狙い済ましたクロスを入れる。また長身CF坂本と鳥栖DFのミスマッチを突いた浮き球も有効だ。12分、日比のクロスに坂本が強引なヘッド、DFに競り勝ち1−0。13分、鳥栖・平田にロングボールが繋がりスピード豊かにサイドを駆け抜けクロス、惜しくも日下に合わず。18分、C大阪・武田がハイボールを頭で落とし坂本が右45度でシュートも撃てたがクロス、山城が押し込み2点目。24分、C大阪・RB森本が一人かわしてクロス、武田の高いヘッドで3点目。サイドからハイボールが入ると鳥栖は非常に苦しい。30分、森本のスローイン、鳥栖は集中が甘く、武田があっさりワントラップシュートを決め4点目。37分、C大阪・LB日下のクロスを坂本がまたヘッドで5点目。39分、鳥栖・西山も目の前に5mほど空いているのをみて30mミドル、これがC大阪の選手に当たりGKの上を抜いてゴールイン。一矢報いた。しかし44分には山城が右から得意のドリブル突破、ラストパスを坂本がスライディングシュートで6−1として前半終了。

シュート数10対2、クロス数17対6と前半は一方的な数字だった。C大阪がサイド攻撃を徹底したことが良く分かる。シュート10本で6点は決定的なチャンスにしか撃たなかった結果で、無理なミドルや高さに頼った強引な攻めはなし。

鳥栖からわざわざ応援に二人の熱心なサポーターが来阪されていたので少し話を伺った。練習場は土で場所も固定されず、民間の設備を借りているという。ジュニアユースの有力選手は佐賀や福岡の高校に流れるため、生え抜きは少ない。現在の実力は佐賀ベスト4の下あたりだそうだ。OBでは古川が活躍しているが、J2で通用する選手はなかなか出ず、選手たちには指導者として佐賀のレベル向上に貢献することを期待されていた。

以前ジュニアユースをみて感じたのだが、Jクラブにしては指導が行き届いていない印象だ。ユースはベンチもおとなしい。それでも好素材はいる。田中や平田あたりは大学で活躍する力はありそうだ。

メンバーを少し代えた後半も10分日下から坂本、16分には坂本から交代出場のRWBジュニアユース河崎が決め8−1。このあたりでC大阪ははっきりペースダウン。スタミナの問題というより、単に緩めた感じである。C大阪はユースの控え選手も鳥栖に激をいれる。23分日下から武田が決めた後は、鳥栖がボールを繋いで攻め込む時間帯が増えた。鳥栖サポーターからはC大阪コールも。終了間際には武田が決め10−1でC大阪が圧勝した。


 < 過去  INDEX  未来 >


T.K. [MAIL]