木曜はトレーニングの日。
レースが近づいているのでインターバルが長く、本数も多くなり
もとよりのんびり走りたいランナーは足が遠のきがちになる。
今日は、たったの６人だった。
マリア、ヨハン、シュテファン、ゲルハルト、ゲオルグ。

木曜はきつい練習が終わるとビールが待っている。
めいめいがビールやコーヒーに軽食と楽しい団欒の時間になる。
ヨハンか私のどちらかがマリアを入れてビールを奢りあうの
がずっと前からの暗黙の了解事項で、今日はヨハンの番だった。
ラン仲間では、交代にご馳走するというのが珍しく一種の決まり
悪さがあるのだけど、ヨハンとはとてもスムーズにいっている。
あうんの呼吸みたいに。

最近、帰りはいつもヨハンの車のお世話になっているので
毎回こちらがご馳走してもかまわないのだけど、彼の側は
そうもいかないようだ。

きつい練習のあとのビールはまわりが早く、足元がふらつく。
前回は車から下りた途端側溝に足をとられつまづいてしまった。
今日は、ヨハンがわざわざ運転席からおりて私のドアを
開けてくれた。またころばないようにと。

こういう小さな親切を自然にしてくれるとほんとに嬉しい。

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