皇帝の日記
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住宅事情のついでに。 今家を借りているホープランチ。 ここはサンタバーバラでは古参の高級住宅地として知られている。
地形の問題で区画の大きさはまちまち。 ただ街の設計で「ここを高級住宅地にしーよおっ」と決めていたので、ホープランチ出口には大きなモールがあり、ベーカリーやスーパーなどが充実しているのが良い。 普通のサンタバーバラの住民は、ゴリータかサンタバーバラのダウンタウンに買い物に行くので、ホープランチ出口のラカンブラモールまで遊びにわざわざ来ない。 そのため、いつもモールは人が少なくスッカスカ。 だのに、ティファニーとルイヴィトンの直営店が、突如として現れる不思議。
ホープランチ内の家は著名な建築家が建てている事が多く、住んでいる人の名前ではなく建物の名前が門にかかっていたりする。 建物に名前がついているんですよ、奥さん。 三軒茶屋のゴリラビルの如しですよ(違。
家は道から見えないところに建って居ることもあるが、海近くの丘になると、家からの景観を重視して、前庭に建っていることも。 モダン建築だとか、ポストモダンだとか。 1960年代あたりに「ちょー未来っぽくねえ?」と思ったのか、やたら四角いだけの家とか、丸い窓ばかりの家だとか。 「ムーミンが好きざます!」と家主が思ったのか、北欧建築だったり(雪も降らないのに屋根がやけに斜め。 「ベニスに死すんざます!」と思ったのかルネッサーンスなおうちがあったり。
ブーマーさんの散歩をしていても、飽きないのです。
でも一様に言えるのは、どの建物も、ものすごい古い。 その古さたるや。
もちろん、新しく建て直している家もあるけれど。
なんでそんな古い家ばかり残っているかと言うと、家と土地に関する法律が変わって、もし今建て直したら、同じ土地に同じ広さの家を建てる事が出来ないからだそう。 下手したら、離れを壊したら、母屋以外の建物は駄目!と言われて、壊して終わりになってしまう事もあるんだとか。
そんなわけで古い家達。
我が家も恐ろしく古いのは何度も書いているが。
どの古い家だって、内装くらいは新しくして、綺麗に住んでいると思いますよ。 でも我が家は、内装もボロい。 ボロいと言うか雑。 ペンキの塗り方も、壁紙の張り方も、ドアの建付けも、ライトの設置も雑。
犯人は大家さんです。
間違いない。 大家さんがDIYで改装を続けた結果だ。
アメリカには、設計士顔負けのDIYをする強者が多く存在するが。 残念ながら大家さんはあんまり器用な人では無いらしく。 彼の作品はことごとく雑なのだ。
そういうところも、奥さんの気に入らなかったのではないか、と毎日勝手に思いながら暮らしています。
皇帝
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