2011年03月09日(水) |
Who killed Blue Robin ? |
◆Black Robinia
昨日からこのゲームにふさわしい言葉を捜してたんだけど 「看板に偽りあり」と「見掛け倒し」の二択かな。
褒めるところがモブ含めてフルボイスだってことと OPとED(2種類)に歌が入ってることと サウンドがそこそこ良いこと以外に浮かばない。 そのフルボイスも事情聴取とかどうでもいいところで ボイスが出るとサクサク進められなくて地味にストレスが… ミステリ物でフルボイスいらねえんじゃないかなあと思った。 声オタ以外は買っちゃだめ
・システム
探偵サイドと警察サイド 1つの事件を2つの視点で楽しめるミステリーアドベンチャー
…ということなのですが 警察の「捜査」は背景画面を調べて手掛かりを探すモードなんだけど 調べられるところが1場面に下手したら2箇所しかなかったりする。 死体発見現場なのに3つほど調べて終了って どんだけずさんな捜査だよ!笑
証拠品を見つけて「これはあそこのドアノブのネジだね〜」 「僕は細かいところが気になる性質で〜」みたいな会話だけで 証拠品ファイルが「○○のドアノブのネジと断定」 と更新されたりとツッコミどころ満載。 ちゃんと調べてくれ頼むから。
探偵の「推理モード」はこれまで見聞きした情報を まとめるだけの穴埋め問題。 「○○○は???で撃ち殺された」といった感じの文が出てきて ???の正しい答えを選択肢の中から選ぶだけ。 しかも選択肢が「銃」「弓矢」のように2つしかないときもある。 これはボケ防止ゲームなのか?
後は勝手に探偵さんおよび刑事さんが 勝手に推理して勝手に解決するのを見てるだけのノベルゲー。 その犯人追い詰めシーンもさ…
傍からみたらただの妄想みたいな決めつけ推理を披露 ↓ 犯行現場を調べたらお前の痕跡が見つかる(に違いない)ぞ! ↓ 私 が や り ま し た !
みたいな感じで( Д ) ゜゜ なんでガッチリ証拠掴んでから追い詰めないんだ。 このゲーム私にどんだけ目玉噴射させたら気がすむのよ。
その他の機能的な意味でのシステム周りは概ね快適。 クイックセーブ、バックログなど欲しいものは揃ってます。 既読文章と未読文章が色で判別できたらもっと良かった。
・肝心のミステリ部分がアホみたいな内容
全2話でどちらもいわくつきの古めかしい洋館が舞台。 そして両方とも洋館には実は色々な仕掛けがあり 一見ただの壁のように見えるところが窓のように開いたり 地下に隠し部屋があったりするのでそれを利用して 犯行を行いました!ってトリック。それがすべて。 犯人は完全に上記のトリック頼りなので アリバイ工作などしてもいません。 犯人にとってトリックが破られる=逮捕なのです。 何と言うかもっと頑張れ。
それとこれが最も引っ掛かった部分なのですが 2つの事件とも館で起こるんだから 館内の見取り図はあるべきだと思うんですよね。 建設時の設計図は行方不明らしいけど それなら警察が簡易なものを作れと。 部屋の位置関係の描写が全くないし アリバイを確認するときも例えば食堂から玄関までの距離、 所要時間などが語られないので不自然。 故に推理からも置いてけぼり。
二つの塔が特徴的な館なのに背景の外観絵ですら 二塔が見えないんだぜ… その塔が重要なポイントの事件もあるのに…意味がわからないよ。
・シナリオ
完結してない。
ブラックロビニアの主軸シナリオは 探偵・香津木零(CV鈴木達央)と刑事・如月秋羅(CV立花慎之介) のW主人公の関係部分。つまりキャラゲー。
橘晃太朗(CV入野自由)を入れて中学からの親友トリオは 高校生になってからも仲良し。 高三になって秋羅は零の妹である澪と付き合い始め きゃっきゃウフフな幸せな日々を送っていた。 そんな折、突然澪が何者かによって殺害される。 犯人の手掛かりはなく事件は迷宮入りに。
この事件をきっかけに零と秋羅は決別。 事件を解決したいという思いで 零は探偵に、秋羅は刑事に、晃太朗はWEBジャーナリストの道に進む。
ゲーム本編はそんな3人が 怪しげな館で再会し、事件を解決しつつぼんやり和解する話。 ちなみにゲーム発売前に出たプレリュードドラマCDでは 中学時代のエピソードが描かれているらしい。
1話の事件で久しぶりに再会して 澪殺害の過去回想が挟まれ、 2話でも協力して事件を解決して 次はいよいよ澪事件の真相解明かなーと思ったら ゲームが終わってしまいました。 いやほんとに( ゚д゚ )えっ……?ってなった。
しかもラストであいつ怪しくね?みたいな会話があったのに。 プレイヤーには声で真犯人バレバレなのに。 投げっぱなしやめろよおおお これどうするんだろう…またドラマCDでも出して補完するのかな。 じゃないと真犯人がのうのうと生きてて後味が悪いにも程がある。 零と秋羅も完全に和解してないし… 決別の理由が酷いというか零の気持ちもわからんでもないけど 秋羅が可哀想すぎるのでちゃんとしてやってほしいよお。
・テキスト
せっかく零と秋羅の2つの視点からのシナリオが読めるのに 最後までキャラに感情移入できなかったのは テキストが神目線(第三者視点)だからだと思う。 「如月秋羅は○○○をした。」みたいな感じ。 だから自分が今動かしているキャラが どういう考えを持っているのかわからずに置いてけぼりになる。 ノベルゲーでも主人公の考えていることがセリフ「」とは別に ()内で表現されることって多いと思うけどなあ。
かと思えばごく稀に「僕は○○○だと思った。」だとか 主人公視点のテキストも出てきて混乱した。
私が言うのもなんですけど 若干日本語がおかしいところもあってとにかく読んでてモヤモヤした。
・グラフィック
パケ絵はカッコいいけどゲーム内スチルは意外と良くない。 公式サイトやPVで使用されているのは スチルの中でもかなり出来が良い方のもの。 枚数も少ない。(差分カウントなしで30枚) なんでここにスチル入れた?って感じの絵が多い上に 構図とか微妙なのが多い。 スチルの線画だけを追うと結構平凡な感じで つくづく流行り絵とは塗り依存のところが大きいなあと思った。 キャラは結構いいと思うんですけど。女の子がかわゆい。 最近ではあまり珍しくはないけど 立ち絵の目パチと口パクがすごく頑張ってた。
背景も枚数少ないけどそこそこ綺麗です。 ただ肝心の館のからくり部分のトリックの絵、あれは無理がある…。
・サウンド
メサイアと同じ所なので期待してたのですが サントラを買う程ではなかったかなあ。 私は「ここにないもの」と「無限の回廊」が好きです。 「ここにないもの」はシーンにすごく合ってた。
OPは鈴達&立花のデュエット曲、 EDはそれぞれのソロ曲ですが私は鈴達ED曲が一番好きです。 立花さんの曲、あれは無茶ぶりな気がする…難易度高い。 EDに曲入るの知らなかったから 不意打ちで立花さんの歌声が流れ出して吹いてしまった。
・キャラクター&ボイス
探偵パート 香津木零(CV鈴木達央)探偵 橘晃太朗(CV入野自由)助手ポジション
刑事パート 如月秋羅(CV立花慎之介)刑事 神楽坂月彦(CV野島健児)先輩刑事
メインだと晃太朗が一番好きです。 超いいやつで泣けた。零面倒くさい。 声だと神楽坂役の野島弟が一番キャラに合ってて良い声だと思いました。
私は当然立花さん目当てでプレイしたわけですが 個人的にはすげー辛かった…萌えゼロ。 高校時代の声は普通のワンコ系でいいんだけど 大人パートの声はかなり無理をしてるように聴こえた。 普通のセリフでも声を出すことを頑張っている(?)せいか 語調が強くなってて煩く感じて聞き苦しい。 そんで叫ぶときは低音の声を保ててない。 キャラ的に鈴達と野島弟は静かに喋るタイプの演技で 入野さんはナチュラル系演技なので 立花さんだけちょっと浮いてる感じがしましたよ。 もう無理すんな…とのど飴を差し上げたくなった。 のどに負担掛けてせっかくの綺麗な声が枯れたらもったいない。
うーんまあ私は先入観が山盛りあるので 初聴きの人が聴いたら普通にキャラに合ってるのかも知れないけど。 私は鈴達の低音もどうしても美人声に聴こえなかったので (でもこっちは聴いてるうちに慣れた) せめて零と秋羅役逆だったら まだマシだったんじゃないかなあと思った。
サブキャラでは和亜基が可愛かったです。 声も演技も合ってた。 1話では無気力だったのに 2話では妹のために頑張っててほほえましい。 兄ちゃんと妹キャラに弱いです。
サブキャラクターキャスト WEBで公表されていないのでリストアップしてみました。
雪村アイネ 興津和幸 佐伯圭 宮坂俊蔵 乾波留彦 宮崎寛務 乾和亜基 島崎信長 乾千奈津 佐々木愛 乾ツルエ 達依久子 長田英人 宮坂俊蔵 室井保 赤羽根健治 渡部由里香 牛田裕子 佐々桐絵 斉藤佑圭 光子 牛田裕子 こころ 津田美波 裕子 津田美波 弥生 佐々木愛 香津木澪 斉藤佑圭 鑑識 蒼井翔太 田中 椎橋和義 リラ ?
リラ(犬)のわんわんっ!が明らかに人間の声で吹いた。笑 キャスト表記なかったけど声的に 斉藤佑圭さんの兼役かなと思った。
見事に存じない声優さんばっかりでしたが サブキャラの中ではアイネと佐伯の声が特徴あって好きです。 鑑識の人だけが目立ってへたくそで誰だコレと思ってググってみたら なんかきらびやかな人が出てきた…男性声優もアイドル化の時代なのか。 本作が初仕事だそうで、それなら上手い方なのかなあ。? ゲームだと目立っちゃうのかも。
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