凪の日々



■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■

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2006年10月17日(火) 飛び箱

学校から帰ってくるなりアイが「おかあさん!今日凄い事があったの!」と目を輝かせて言った。
「なに?」と聞くと、「なんと!とびばこの三段が飛べたの!!!」


……………。

「そ、そう、それは良かったね」
「それでね、いっぱい練習したら、四段も飛べたんだよ!!!」
「そ、それは凄い。頑張ったね」


小学校二年生って飛び箱何段とぶんだっけ。
でも三段って多分最低ラインじゃないのかな。
子供の頃の記憶じゃ、中学年位で四段五段を練習してたような気が。
飛べる子は六段とか飛んでたけど、クラスで運動が出来る子だけだったようだけど。
でも己の子供の頃の記憶なので自信がない。
私自身が四段五段あたりを練習してただけで、皆、もっと飛んでたのかも。

「でもYちゃんは六段飛ぶんだよ。凄いねー」とアイが言うので試しに「飛び箱って何段まで練習するの?色んな段の飛び箱がズラーーって並んでるの?」と聞くと、三段から七段まで並べてあって、各自飛べる所を練習するらしい。

やっぱり。
三段って最低ラインじゃん。
心の中でうなだれる母。やっぱりどん臭いんだわこの子。


今、アユム達の年代のママ達は幼稚園選びで文字通り体調を崩すくらい頭を痛めている人が多い。
そのママ達に、今のお勉強系幼稚園経験者としての体験を聞かれる事が多いんだけれど、同じ卒園児のママであるSさんの子は跳び箱九段飛べるんだそうだ。
Sさんとうちで「うちはこうだった」「うちはこう」なんて、体験を聞かれるまま皆に話してたら「勉強も運動も厳しい園だけど、出来る子は出来て、出来ない子は出来ないままって事なのね」
「やっぱり出来ない子は切り捨てられるって感じなのね」と妙に納得された。
それを聞いて初めて、そっかーうちの子は喜んで通園してたけど、切り捨てられた子だったのかーと目からウロコが落ちた私。
親子してそれに気づいてなかったから能天気に通えたのかもなーおめでたい親子だったんだわーと軽く落ち込んだ所だった。


でもアイはたまらなく嬉しかったらしく、その日の連絡帳にも三段と四段が飛べた事を書いてあった。
「うれしくてうれしくて涙が出そうでした」

そっか。そんなに嬉しかったなら良いか。
切り捨てられたおちこぼれだったとしても、園生活は楽しかった記憶だけ残っているみたいだし、今もドン臭くても、だからと投げやりにならずに自分が出来る所を頑張っているわけだからいいか。
上を望みすぎたらしんどいだけだものね。

「頑張って練習したんだね。じゃぁもっともっと練習したら五段も飛べるようになるよきっと。そしてどんどん飛べるようになったらTVの筋肉番付のケインコスギみたいに電話ボックスより高い跳び箱飛べるようになるかも。そしたらTVに出なきゃね!」などと言うと「それはいやぁー」とアイは笑った。

ま、いっか。これで。





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