凪の日々



■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■

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2005年11月27日(日)

友達のKちゃんが「先週温泉旅行に行って疲れを溜め込んできました」とメールをくれた。
お義母さんの誕生日のプレゼントに旦那さんと三人で温泉に連れて行くと行ってたけど、やっぱり気づかれしまくりだったよう。
「旅行話を聞かせて」とKちゃんと会う。

いわく、海辺の温泉街に泊まったのだけれど、お義母さんは旅館に着いてから建物にけちをつけ、料理にけちをつけ、温泉にけちをつけ、と不満タラタラだったらしい。
ほとんど「それっちゃいいがかり?」みたいな勢い。
旦那様はそんな母親に慣れているのでどうとも思わないようだったが、他人のKちゃんはどう相槌を打てばいいかわからずひきつって微笑むだけしかできなかったそうだ。
「私はそこそこいい温泉かなぁと思ってたんだけど、ちっとも喜んでもらえなくて愚痴ばかりで連れてきて悪かったかなぁと申し訳なく思った」そうな。
あげく、「●●さんちは息子夫婦に北海道に連れてってもらったそうだ」とご近所の方の話。
近場の温泉で本当に申し訳なかったわけね…とがっかり落ち込んだとKちゃんは憂鬱そうな顔で話してくれた。

同じものを見ても同じように感動しないのは当然だろうし仕方ないけれど、でも他人が自分のために良かれと思ってしてくれる事にけちをつけまくる心境というのはどういったものなんだろう。
とりあえず、それが自分が望まないものであっても、自分のためにしてくれたというその心が有難い、と思うべきなんじゃ。
つまんないものをつまんないと言うのは簡単だけど、それが場の空気を悪くすると分かっている場合は、少しでも良い所を探して、良かった思い出だけを残すように努力したほうが他人と記憶を共有する場合は好ましいんじゃないんだろうか。

などと考えつつも、私もこの姑さんと同じような事をした事がある。
相手のことを思うと、なんでも感謝の気持ちを持って接するべきだと思うが、あの時は相手のことなんか思いたくも無かった。

Kちゃんのお義母さんもそんな気持ちなのかなぁ…などと思ったりもしたが、それはKちゃんが可哀相すぎるから違うだろう…と打ち消しつつ、でもそう思いながらも自分はあの時相手に向かってちょっとだけ胸がスッとした残酷な気持ちが無かった事は否めない。

私も一歩間違うとこのKちゃんのお義母さんみたいになるわけだ。
まだ毒を周囲に撒き散らさず、自分の中に溜めておくようにしているだけで、きっとこのお義母さんと私は同じ。
負の念にしか目が行かない哀れな生き物なんだろう。
噴出しないよう気をつけよう。
周囲の人間を不快にしないよう。不幸にしないよう。

毒を生み出してしまう精神構造が一番の問題なんだろうけど。





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