凪の日々
■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■
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卒乳によって期間限定巨乳も終わった。 授乳の回数を減らしていったら出る乳も少しづつ減っていき、一歳になった時はもう張って痛む事も無くなっていた。 授乳期間と今とではブラのカップが二サイズ違う。 盛り上がっていた乳房の上部が今ではうっすらあばらが浮いて見える程に下がってしまった。 あぁ悲しい(涙) いや、垂れてしまったのも悲しいけれど。
この乳房は乳の房としての役目を終えたわけだ。 あのぱんぱんに乳が満ち張り切って痛い程だった乳房はもう終わりだ。 柔らかく、小さくなったもう乳が出ない乳房。
子宮も二度その役目を果たしたわけだし。 毎月流れ出る卵達の為に準備された赤いベッド。 それに眠ることなく流れ出て消えていったたくさんの卵達。 私の傍らで眠るこの世に生まれてきた二個の卵達。
なんというか、女としての機能を使い終えた寂しさというか、物悲しさというか。
泣き喚く赤ん坊に乳房を含ませる。 その瞬間嘘のように泣き止みただ一心に乳をすう赤ん坊。 涙にぬれた目を閉じ、乳を吸い続けるその口がやがて眠りに落ち離れていく。 安らかな呼吸。安心しきった寝顔。 その寝顔を見る安堵感。 今までの人生で一番満ち足りた瞬間はあの時だったように思う。 もうあの思いを味わう事はないわけだ。
赤ん坊が泣きつづける時は乳房を含ませたくなる。 でももう含ませてはいけない。 赤ん坊はもう赤ん坊じゃないのだし。
色んな事を終えるのは、ほんのすこし、淋しい。
暁
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