凪の日々
■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■
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赤ん坊はよくしゃべる。 喃語だけれど、明らかに声を発して何かを要求する。
「おとうさんって言った!」と夫が声を弾ませる。 そんなのありえない。 「言ったって!ねぇアイ?!」
アイと二人で「もう一回言ってごらん?」と赤ん坊に向かって語りかける。 夫のその姿はTVのペット番組で「うちの猫はごはんって言えるんですよ」と言ってる飼い主を連想させる。 確かに彼方達にはそう聞こえるんだろうね。 ごめんね。あたしには動物の鳴き声にしか聞こえないの。
赤ん坊が泣く。 これは泣き声。喃語とはあきらかに違う発声。
ぼんやり泣き顔を眺める。 隣には開いたままの新聞。 「周囲の誰も知らなかった母親の心の闇」 我が子を殺害した母親の記事の大きな見出し。
誰も知らないよ。心の闇なんか。当然でしょ。自分だって知らないのに。
声が 聞こえますか 泣き声が
暁
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