影戸の日記

2005年04月23日(土) 北京にてAPECの会議

午前中はホテルで原稿をかく、ネットワークがあると世界中どこでも仕事環境だ
午後北京大学へ
留学生も多く、公園もある。西門あたりはすばらしい観光地かもしれない。
混雑した街中の名所を回るより、はるかにいいかもしれない。

午後 指定されたホテルに移動
   インドネシア代表など微笑かけてくれる。韓国のセクレタリなど知っている顔は安心する。夜は歓迎パーティへ。日本人は石を投げられるかもしれないねとみんなにからジョークをいわれる。中国側の秘書など笑おうにも笑えない。
パーティでは主に韓国の代表がいるところに座る。

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朝からかなり濃い会議が始まる。
中国側文部省国際部の挨拶、韓国側文部省の挨拶と続く。中国国際部の副部長はかなりの日本語ができる。息子さんも現在留学中という。愛知大学との連携も深いという。
いろいろな騒ぎの中でこのように動きをする人がいる。彼は中国語で挨拶をした。

APECのこの部会の基本的方針が、議長のプレゼンテーションによって明らかにされる。


わたしの担当は国際連携関係「Designing Learning Communities among Apec Economies
 −finding new values in collaboration-」
である。
まず最初に全体の進め方の確認である。ブレーンストーミング、過去の問題点の確認、記述、整理。整理項目――>目的objective、目的に対応した実践項目の確認methodology 、担当responsibilities、timeline past problem 、今後の課題 、今後の情報共有の手法(how to share resourcesが確認される。
これらをグループ(韓国、日本、台湾、中国の代表)でまとめていく。
論議・展開・まとめ・発表(5分間)全体論議と進んでいく。国際的な論議の手法がここにある。
 コーディネータのインソック先生がブレーンストーミングの内容を記述していく。それを久保田先生が発表原稿(パワーポイント)まとめていく。
目的を決め 対応した実践項目を決めていく。

まとまった後、それぞれのグループが発表
1-5までの文化会が発表する。
ここまでで本日は終了

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その後パーティ ホスト国は大変である。席が決められており、いろんな国の人と話すことができるようになっている。この日、わたしは議長のキムヨンハン先生の横であった。
たのしく「飲む」力も必要である。相手とうまくリズムをとりながら楽しいときをお互いに作り出す。食事も楽しみ、会話も楽しむ これも「力」であろう。

かえってメールチェックそして台湾報告の原稿書き



2005年04月21日(木) 4月18により北京

セントレア空港から北京へ
4時間の直行便である。73000円程度と価格も安い、中国国際航空である。しかし社会主義の香りを残すこの飛行機のサービスは大変悪い。笑顔がない、飲み物サービスがない、おそらく主体的に働こうとしない、省力労働の結果だろう、アメリカの東洋人嫌いの乗務員によく似ている。

新聞記事
飛行機の中でDaily Chinaを読む。タイトルは「Japan told to take concrete actions」である。 り外相は日本に対し、歴史問題に対して「具体的な対応」を要求した。とかいてあった。さらに日本の町村外相にたいして教科書問題、過去の侵略行為に対する認識に抗議をし、これに対し
町村外相は「過去の侵略に対し、中国人民に重大な危害を加えたことを、何度もお詫びをした」と書いてあった。リ外相は「日本における中国人民、中国関係機関の保護について適切な施策をとるよう要求した。」とある。
 しかし社会主義の新聞とはいえあまりに「一方的」であるのには驚く。
切り取りを持って帰る予定。


北京空港
 延々と歩く、セントレアの後だとかなり長く感じる。とはいっても「日本の援助によって作られた空港」であり、半年間だけこの看板はあったそうであるが、いつの間にか「中国人民が自ら作り上げた空港」として認識されるようになったとこちら在住の友人の話である。
 パスポートコントロールで長蛇の列、かなり時間を取る。
タクシーにのって、市内へ、100元程度というはなしで乗ったが実際には300元かかった高速をビュンビュン飛ばしていたがどこを走っていたのやら、

ホテルから夕食
夕食に招待してくれるというのは市中心部へ徳勝門付近の料亭へ。なかなかタクシーがいけない3台乗り換えても着かない、ここだ下車といって、間違ったところで平気におろす。電話をかけて迎えに来てもらう。
 食事は美しくおいしかった 一流の「極品」を扱う店ということがうなずけた。

茶家伝茶館
食事の後少しあるいて茶家へ ウーロン茶を頼む、専属の給仕の人がつく、横にたち、杯に何度もついでくれる。人件費が安いといえども、2時間近くたちっぱなしで給仕をしてくれる。おいしかった、お菓子もどんどんと出てくる。
 一人80元程度の価格、ただし友人の店ということもあり、無料だった。

ホテルに帰る
ホテルは高い、町で水1元が個々では20元ていどする。
前の商店でビール六缶、マンゴ10個、水2本 つまみ2袋買う、48元

半日デモ
1994年より、国内体制の立て直しのため、愛国教育を展開、「歴史的事実を教えるのではなく、感情的に差別的に憎しみを込めて教育してる」(在住3年日本人)という。
日本や世界は「世界的常識で対応しようとしているがこの国には「常識」というものが無い」との話をあちこちで聞く。
 今回の日本大使館への投石、日本関連レストランの破壊など、すべて仕組まれたもの(官製)のものであることはこちらに支店を構える企業であれば当たり前とのことだった。
確かに「ワイルドスワン」などを読んでみると、文化大革命の時に「資本主義に走る 走資派」なんてのはいなかったのだが、本棚に洋書があるというだけで知識人は襲撃され、自己批判を迫られたという事実がある。
##1970年代、中国共産党に感化され機動隊に殴られていた友人が実に多くいた。
89年の天安門事件も1000人もの民主化を願う市民が殺されいまも数千人が投獄されている。

幸いわたしが対応する中国APECの教育省国際関係局の諸氏は海外で学位をとり、「民主的」であり「常識」もある。会議で殴り合いなんてこともないだろう。

こちらに住む日本人の感覚

「中国を相手にせず、毅然と対応」すべきである。ということだ。
なんども「世界の常識が通用しない国」であることを強調する。
台湾に対する「反国家分裂法」は何よりも行き場のない中国共産党の血走った国内政策、撹乱であり、この一連の動きで見通しの無い「維持」を画策している。台湾も日本も巻き込まれないことが一番の策という認識である。




2005年04月01日(金) 台湾レポートその2 ict 英語

この資料は
http://www.kageto.jp/tw327/にあります。
引用の場合は御連絡ください。

台湾ICT英語教育 教育視察旅行
                         日本福祉大学   影戸 誠
概要
これまで国際交流の主な相手地域として台湾高雄市とし、交流をすすめてきた。
今回6年間の交流をベースに現地大学の先生方との交流と小学校、中学、高校の訪問を行った。

キーワード
 ICT活用の授業、生徒にインタビュー 英語教育とICTの融合 ワールド
ユースミーティングの位置

1 高雄女子高校
  英検準一級程度の聞き取り授業内容、教員のデジタル教材開発、共有
  生徒との懇談 国を支える気概  

2 龍華中学
  ICTと英語の推進、日常的な教科の利用


3 三民家商
  英語とICT活用 国際交流と英語活用 英語力ある生徒との意見交換会開催
  学校のデザイン

4 教育委員会
  教育長、小中高校長、スタッフとワールドユースミーティングをはじめとす
る研究協議

5 福東小学校
  まさに英語教育の実践校 新たに バイリンガルクラスを全市から選考した
生徒で形成 授業はすばらしかった


27日セントレア空港より台北入り、セントレアは確かにバリアフリーの使いやすい空港である。国内線と国際線も同じビルの中にある。実際歩いて強く感じたことは、空港のどこからでも自分の位置がよくわかるような、工夫が凝らされている。窓の外がところどころでよく見える。
 環境保全をアピールするゴミ箱には日本福祉大学の宣伝がある。


27日 台北 人口265万人
台北到着後普通はそのまま台北蒋介石国際空港で乗り換えて高雄に向かうのだが、春休みということもあって、乗り換え便が取れなかった、松山国内空港へ移動し高雄入りした。
 普通であれば名古屋9:30に乗れば14:30には着くのだが、今回4:30到着となった。

市内観光ということで、連れて行ってもらったのだが、寿山公園、水の無い登清湖など賛嘆たるものだった。水の無いとわかっていて連れて行く神経がわからない。
 夕食は河辺餐庁というシーフードレストランやっと何とか息をつく。


28日 朝 高雄女子高校へ 生徒数3000名 
あまりにひどい観光だったのでせめてと愛河散策をしながら高校へ向かおうとした。雨である。断念してバスで向かう。
 正門に生徒たち10名が待ってくれている。降りようとすると、雨が降っているので後門へ回るという。
 生徒たちが移動して待ってくれている。

教員意見交換会
 きれいな会議室で自己紹介
 教育委員会に行っていたというユー校長先生も駆けつけてくれる。
 シルビア先生のICT活用のプレゼンテーションの後水越先生の日本の学校制度に関するプレゼンテーションがあった。大学院博士課程院生の岩崎さんが通訳を担当してくれる。
 生徒たち1年生10名が英語でわれわれグループを案内してくれる。
授業参観
ICT活用英語「依頼と説得」 文化祭の練習のために体育館を使わせてほしいという設定で相手に「ノー」と言わせないように英語で話しかけるという設定である。
 生徒は画面上に掲示板に自分の考えた「説得文」を書き、友達と話あう。数人が前に出てきて、即興劇でその場面を再現する。
 一度やり、先生からのアドバイスがある。それを聞いてまたその場面を再現する。
しかしこのときそのやり取りは即座にデジタル化され、動画として掲示板に上げられる。
 これらは保護者に対する授業内容の公開であり、復習の材料となる。



一般の教室参観
英語の授業 先生はすべて英語で指導する。そのリスニング力はおそらく英検準一級程度であろう。かなりのスピードであるがその内容を理解している。先生の軽妙な英語のジョークにも反応して笑う。このような授業を見たのは韓国の梨花女子大の授業以来である。
 天井につるされた、プロジェクターを活用して、e-Learningサイトにあらかじめ準備していた動画を使い指導していく。なによりもその動画は先生たちによって演じられている。
 愛情も感じられるし、そのような教材をネットワーク上で共有しているというデータベース活用のすばらしさ、先生方の前向きな姿勢を感じる。
パワーポイントに世界の文化を伝える画像を次々に出していき、その感想をひきだす。
これらは最後のリーディングへとつながっていく。



生徒インタビュー
 生徒と語る時間を設けてほしいと依頼し、快く応じてくれた。案内をしてくれた生徒の9中で
 ・学校生活の中での生きがいは何か
 バスケットでの時間(気分転換、座ってばかりだから)、国際交流クラブでの活動、実際にスロバキアへ行って環境保全をテーマに話あってきた。
 ・将来の夢は何か
 まだ決めていないが、大学にはいって考えたいとおもう。 エンジニア 医者など


27日昼食
高雄女子高校の校長先生の宴席
PTA会長、校長、主要校務担当者が接待してくれる。2時間も楽しい時間が過ぎた



龍華中学校
歓迎の生徒たちが待つ到着
ジャー校長の自らのプレゼンテーション
歓迎の意味も含めて、ジャー校長先生自らが英語のプレゼンテーションを行う。大変クリアな英語での解説。学校の概要、インターネット活用、英語教育について説明
毎日7時間の授業があるという。










授業参観
 最初に「科学と技術」の授業を参観、テーブルの上に無線lanでつながれたノートPCがある。しかし液晶モニターをこれに接続して、グループ全員約10名が2つの画面を通してデータを活用している。プロジェクターで映す内容とノートで魅せる内容を分けて説明している。


















2 国語
 教科書の内容をパワーポイントで説明、楷書、行書の違いなどたくさんの例を揚げて説明。不思議なもので、中国語のわからないわれわれも何を説明しているのか分かる。メディアの持つ特性をいまさらながら学習させてもらった。


3 総合学習
 今回のコーディネートをしてくれたアン先生の指導。2年生の授業である。中学生ながらほとんど英語で授業が進められる。京劇で使われるマスクの意味を説明。メイキャップの色がキャラクターをあらわしていることを説明。与えられたマスクにペイントショップで色をつけて、最後に英語で4-5行の文章でそれを説明する。
 生徒の動きは早い、指定のe-Learningサイトから塗りつぶすためのファイルをダウンロードする。塗りの操作を行うと同時に、アン先生の準備した英文「色とキャラクター」赤・・エネルギー などを英文でその関係を読み取りながら製作していく。
 わずかな時間であるがどんどんと進めていく、最後の作品の提示(画像一斉転送)を行うとともに、書き込んだ英文を発表させる。
途中で「このカラーは君のキャラクターなの」と聞いてみると「だいたいね」とこたえる。


最後に英語での作品説明がそれぞれの生徒からあった。



生徒との歓談

習字や、二胡の演奏で迎えてくれる。
「廊下に成績が得点順に張り出してあったけど、あれはみんなのやる気を増進しますか」
などの質問が飛び交う、「・・・・」「はい がんばれます」など反応は様々である。

28日 夜
各校の熱心な応対に感激しながらホテルで食事
一部は「夜市」の散歩 
蛇血やカエル 、足裏本場マッサージ など 台湾の夜は熱い


29日 学校参観2日目
先導ということで、三民高校の教頭先生とバディ先生がホテルまで来てくれる。
黄校長先生が正門で出迎え、12月依頼である。お元気そう。
会議室に入り、参加者説明。その後バディよりICTと英語教育についてプレゼンテーション。

台湾の訪問を伝えるホームページ
http://www.smvhs.kh.edu.tw/Activity_Display.php?AutoNo=0000000236

英語の授業1
サンスン先生「ボディーランゲージ」の授業を参観。沖縄尚学高校とテレビ会議を使い共同授業。お辞儀をしたり、フランス方式の挨拶をしたり、ボディーランゲージについて論議をすすめていく。沖縄尚学は甲子園に参加中、残ってくれている申し訳なく思う。



授業参観2 バディ先生 「プレゼンテーション」




テーマに従ってグループでプレゼンテーション発表。ファイルはまだ不十分だったが積極的な取組が見られた。英語での説明が3分の2授業

英語授業3
大変使い慣れた感じがした。音声や、PPTの画像を活用しながらも、黒板をうまく使っている。
「スクリーンをを半分だけおろす」という技を見せてもらった。
英語活用が3分の2程度で、なるべく英語を使うようにしている様子がうかがえた。
 生徒の理解にも問題無いことが要すから伺えた。









生徒との懇談




この学校でも生徒と自由に話す機会をもらった。何人かはこれまでの国際交流プロジェクトで出会った生徒もいる。吉崎先生はじめ、皆さんそれぞれ4グループを作って直接生徒にインタビューを行った。


29日昼 教育委員会訪問 教育長との懇談 記者会見
 




これまで特にワールドユースミーティングの連携が深い、教育委員会を訪問、この日は日本側はワールドユースミーティング2005への招待状、教育長からは2005年国際会議への招待状の交換セレモニーとしてデザインされた。数社の新聞記者が来ている。
今後とも研究協議を共に重ね、ワールドユースミーティングを推進していこうとの話し合いが行われた。



その後教育長、副教育長、高雄市の主だった大学、高校、中学小学校の先生方と会食


29日午後 福東小学校
英語教材開発センターを併設する福東小学校へ

1997年より全国に先駆けて初学校の英語教育を実践し、ictを活用した教育手法、教材の開発を行っている。

e-learningのサイトに教科書と連動した、音声ファイル、動画ファイル、テキストを配置し、タスクベース(課題の提供――達成のスパイラル型展開)の授業を展開している。
英語科主任の先生はさらに授業を発展させるために日本での交流校を探しているという。
spenser.tw@msa.hinet.net

 タスクの一つ
天気の学習
・It is rainy. It is sunny.  Is it rainy? などの表現の学ぶ 
・rainy の部分は画像で雨の様子がweb上で表記されている。
・ 先生が表現を読むーーwebからネイティブの読みを聞くーーーパソコンの漫画がランダムに数字を選ぶ ―――番号の生徒が発表する 拍手 分からない場合近くの子が「応援」の意味で答える。
・ 英語の歌を歌いながら、penを回す、途中で止めて、当たった生徒がフィラッシュカードの画面を答える。 It is sunny など
教師は原則英語で授業を進める。





そのご急ぎ、高雄国内線へ 台北到着18:30分

29日よる 夕食も盛り上がる 参観の興奮さめやらず

30日朝 IT家具、ユビキタス設定のアレスのショールームを訪問





台湾 日本 中国、イタリア、スペイン ドイツのデザインにそれぞれ特徴があり楽しかった。フリーアクセスが一般化していない国では、天井より電源をとる方式(旧職員室側)

30日 わずかの観光

烈士廟の衛兵交代式を見て、土産物屋さん そして各地へ
福岡 大阪 名古屋 東京
お疲れ様でした。


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