moonshine  エミ




2006年09月24日(日)  私が生まれた日。

ということで昨日と重複するが、この日で私は28歳になった。おお、何て立派な大人の年齢でしょう。18歳がもう10年も前の話だなんて・・・。

でもでも、やっぱりうれしい誕生日。
お祝いくださった皆さんありがとう。

誕生日プレゼントを買ってもらいがてら、小倉へ行った。本当はこの辺でいちばんモノがあるのは天神なのだが、ドライブも兼ねて。昼ごはんは、28歳最初のラーメンを「魅龍」で食べた。

そうそう、それから、ヤドカリのCDを買った!
3年くらい前、好きなバンドの対バンが多かったので、しょっちゅうライブで見てた。その後彼らはNHKの熱唱オンエアバトルでチャンピオンになった。

そして東京でメジャーデビューを果たしたらしい。
というのは、最近、いつも見ているブログで知った。
それで自分の中で急に盛り上がり、久しぶりにCD屋に行って、探して、買ったのだ。思わず、itunes music storeでアルバムまで購入してしまった。

ギターとジャンベの二人組なので、こうやってCDになってアレンジが入ると、正直なんだか違和感はある。(・・・ていうか、アレンジがなんか、ちょっとダサい。わざとかもしれんけど。)
だけどヘビロテ中。
ヤドカリ自身に特別な思い入れがあったわけじゃないんだけど、なんだかすごく、「なつかしい愛おしいものを思い出した。そしてその人たちは現在進行形で続いてるんだ。」っていうのがすごく嬉しい感じ。
こういう聞き方をされても、本人たちはうれしくないかもしれないけれど、音楽って、そういう、非常に個人的な感情を喚起する面が確かにあると思う。

夜ごはんは、おうちでチャチャッと牛肉とニンニクの芽炒めを作り、食べました。
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2006年09月23日(土)  イブの一週間

一週間も書いていなかった。

その間に台風が来た。
食糧(とビール)を買い込み、DVDを借りて、賢ちゃんの家に避難(?)していた。もちろん、自分の家には厳重に(っていっても、うちにはひとつしかない)窓の鍵をかけてきた。

予想を超える雨風、何度かの停電、家の中にいても怖いくらいだったので、「良かったー、一人じゃなくて。」と思った。が、自分ちにいたら、窓がひとつしかないおかげで、雨風の打ちつける量もだいぶ少なかったはずなので、実はそれほど、怖い思いもしなかったであろう・・・。(彼の家は広いので、窓があちこちにあるのですね。)

翌日、きれいに台風は去ったが、嵐は続く。
つまり喧嘩した。
人が見れば、痴話喧嘩というものであろう。うむ。
仕事も休みのときに顔つきあわせて24時間を何日か過ごすと、一緒に買い物をし、ひとつの部屋で一緒にだらだらして、おんなじごはんを食べてお風呂に入って寝て、ってするわけで、そうすると、あとは喧嘩くらいしかすることがなくなるものなのだ・・・(?)。

が、私はまじめな性格なので(?)、喧嘩をしたら、そりゃあ律儀に(?)、あれこれと考え込む。

それで思う。
私の恋人は大人で、立派な男の体、強靭な精神、困窮したことのない家庭環境やいくつかの掘り下げた趣味・経験に伴って確立されたアイデンティティー、誰からも一目おかれる仕事の能力、一人暮らしの長さからくる質実剛健な生活能力をもっている。
並外れた頭の回転にユーモア、きちんとした身だしなみやマナー、細やかな気遣いを身につけている。
どこに出て行っても恥ずかしくない人だと誰もが認めるだろう。

そんな彼を私は尊敬していて、でも、その強さが時々、つらいのだ。
私は、虫・・・。彼といると時々、そんな気がする。一寸の虫にも五分の魂なのよ!と主張したくなる。
ああ、このうぬぼれ屋の私が、なんて卑屈なことよ。
でも虫なので(?)、主張するすべを持たなくて、泣いたりわめいたりする。(嘘です、さすがにわめきはしないです。)

で、私が泣いたときの賢ちゃんの反応はというと、これがもう、憎らしいくらいだ。
なだめたりすかしたりするのが超うまい。
大人だと思う。男だと思う。
たぶん、私の主張が納得できなくても、「コイツ(私のことね。)感情的になっとるな〜」と内心思っていても、「まあ、このまま怒らしとくのもまずいかね。」と自分の中で判断したら、修復のためにあらゆる手立てを尽くすって感じ。
目的遂行のための手段なんて、多少じぶんの意地を引っ込めても、不本意な謝罪も、彼にはなんともないらしい。
多分この調子で、仕事もうまくやってるんだろうなー。目に浮かぶよ。

女は、感情の納得いかないことは、なかなか、できない。
それができる稀有な女が、たぶんサッチャーとかライスみたいに、「鉄の女」なんて言われるんだろう。
世の中を動かすのは、やっぱり男だなーと思う。
謝られたり、なだめすかされたりすると、「ああ、やっぱり私は女なんだなー。浅はかで感情的だ。」と思い、私は余計に悔しい。なまじ、割と気が強くてそういう経験がこれまであまりないので、もう、完膚なきまでにたたきのめされる思いだ(笑)。

それでも、
「この男をして、いちお、仲直りしといたほうが得策だ、と思わしめる女なのだな、私は。」
と思うことに、自虐的な満足感を得ている私なのだ。はぁ。

と、長々と書き綴っているけど、いつも喧嘩の原因は、人に言うのが恥ずかしいくらい、相当しょうもないことなのだ。はぁー。

さて・・・。

9月24日は私の28回目の誕生日である。
今年は当日が日曜日なので、前日の土曜日に、お祝いということで賢ちゃんがごちそうしてくれた。
「誕生日くらい、どんな贅沢でもしろ。
 なんでも好きなものを買ってやるし、いくらでも食べて、飲んで、吐いてもいいぞ。金のことはいっさい、心配するな。」
というのが、彼の方針である。

とはいっても、私は生来、しみったれた女なので、そんなに豪遊はできません。
が、生来(?)飲み食いは好きなので、普段は行かない程度にいいお店に、連れて行ってもらいました。
警固の「うら本」。おすすめのお店ですよ、みなさん。
あ、店を決めたのは私です。
前日、やはり誕生日祝いにかこつけて、焼肉「慶州」で飲んだくれてたので、この日は魚中心にしようと思いましてね。
リーズナブルなものもあり、お高いものもあり。
おしゃれだけどしゃちほこばらず、活気あふれる大人のお店です。
レバ刺しにトロのお造り、めちゃウマだった!

そして、私の誕生日なのに、賢ちゃんがやけに、自分の仕事について語っていた。
何ヶ月にいっぺんか、言いたくなるようだ。
仕事をもつ人間として、その気持ちはよくわかる。

賢ちゃんは、政府系金融機関で働いている。
ここ数年の配属は、いわゆる「債権回収の部署」、本人に言わせれば、「借金取り」である。
同じ金融系の会社で、しかも「貸倒引当金の算出」を避けて通れない部署で働く私には馴染み深いが、一般の、特に若い女性が聞けばギョッとするような仕事だといえる。

「やっぱり借金取りは人間が荒むな。」
「ないところから金を取るんやけん、恨まれるばかりで感謝されることなんてあるわけなく、なにひとつ面白いこともない。」
「しかし目標の数字というものがある以上、金は集めなければならない。」
「自分の職場は特に公的機関なので、コンプライアンスにうるさいが、俺なんて、厳密に言うと一日平均1回はコンプライアンス違反をしていると思う」
「そういう仕事である以上、上司との連携がものすごく大事。」
などなど・・・。

あたりまえだけど、楽な仕事はないな、って思う。

翌日、誕生日プレゼントを買ってもらった。
お財布にしました。
かなり検討したけど、いわゆるグッチだとかヴィトンだとかは今の私にはまだ似合わないし、かといってあんまり安いものを使うほどの生活水準でもないので、それだと只のケチだって話になっちゃうので、ほどほどの値段の、でもとびきり気に入ったやつを選んでもらった。
もう絶対、酔っぱらって失くすなんて許されんな。


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2006年09月15日(金)  結婚退職する日

と、ちょっとびっくりしてもらおう、なんて姑息なタイトル。

3夜連続の飲み会をこなし、さすがに疲れる金曜日。仕事では、迷宮入りかと思われた(大げさ)ミステリーを、金田一少年ばりに解決(したつもり。)

当社では昨年ごろより、女子社員の退職ラッシュが続いており、今日付けで辞める子がまた一人。お花をあげたり、辞める社員が各部署にまわってきて挨拶をするのを見たりすると、「いつか自分も、こっちの立場になるのかなー」と、漠然と考える。

結婚退職する子は、「寿」っていうくらいだから、たいていみんな晴れやかな顔をしていて、「辞めるとなると、いい会社だった・・・。なんだか寂しい」なんて言う。そうなんだろうなー。

会社に長くいればいるほど、面白いこともあり、逆に嫌なこともあり、会社というものが自分の生活に占める割合が大きくなるもので、既に5年半働いていて、まだ当分、辞める予定がないことを考えると、自分が辞めるときに胸に去来する思いって巨大なんだろうなー。と、さりげなく韻を踏んでみました。

夜、保険の部署にいる同僚から、保険の話を聞く。加入しようと思ってるんです。私ったら、28にもなろうとしてるのに、なんの医療保険にも入ってないもんで・・・。いろいろ話を聞いていると、掛け捨ての医療保険って、ある程度の貯金がある人間にとっては全然お得なものではなくて、がん保険とか女性特有の病気保険だけでいいんじゃないか、って結論に達する。しかし、保険商品って、おもしろいなー。ものすごく興味深い。よくできてるよね。

仕事の後は、もう21時もまわっていたし、さすがに胃腸も疲弊してるしで、直帰する。寝る前に、「デッドエンドの思い出」(よしもとばなな 文春文庫)の最初の2編を読んで、号泣する。この人の小説、年を追うごとに、どんどん涙度があがってきた。短い文章でこんなにも的確に人の涙腺を刺激・・・。本気で書いてるな、と思う。
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