::KEiMOの世界::



スリルを味わうドア  2002年12月09日(月)
右手中指の爪の間に定期券が刺さった。
きのう爪を切ったばかりだったので、もろ肉のとこ。
そのときは一瞬の痛みだったのでたいして気にもとめず、
電車内で寝てるうちにそんなことすっかり忘れてしまった。

会社に着くとまず最初にコーヒーを作る。
手を洗って・・・そのとき激痛が走った。
血で赤く染まった指先。
傷は小さいくせに大きく痛い。
でも一瞬の痛みだからまたすぐ忘れ。。。日常に戻っていく。
インデックスシールを台紙からはがす瞬間、紙をめくる瞬間、たった1本の髪の毛がそこにスゥーっと通る瞬間がものすごく痛い。

あぁ、それで思い出した・・
無意識なあたしを襲う恐ろしい痛みがこの時期はあるのだった。


それは、静電気!


会社の扉を開けるとき、机の引き出しを開けるとき、車のドア、キーを差し込む瞬間・・・指先で金属をさわると離れて仕事してる人にも聞こえるほどの電気を放つ。暗がりで1円玉大の火の玉を放ったこともある。なるべく広い範囲で金属に触るとショックが少ないことを知り、両手の平をベタッとドアの平面にプッシュしてから取っ手をつかむことを覚えた。それでも均一に手のひらがさわらなければ意味がないので、慎重に行わなければならない。

おそるおそる両手を差し出すあたしは、端から見たらやばい宗教やってる人に見えることだろう。。。


今日も空耳アワー  2002年12月02日(月)
勤務中、内山君(似てるからそう名付けた)があたしに言った。

  『腕相撲頼める?』

  『それから、カニ整理しておいて』

ぁんだって???
確かにあたしは腕相撲強いけど、格闘技好き&内山君な君に勝つわけ無いじゃん。しかも、カニなんてどこにあるっていうんだ?

  『腕相撲にカニですか?』

・・・とうとう呆けやがった。
と、お互い思ったに違いない顔で見つめ合うことしばし。

  『違う!作業ズボン頼めるか?っつったの。あと、簡易製本ね!』

あ、なるほどね。
どーもすみませんでした。



 





 


席取り合戦  2002年11月26日(火)
きょうは都内勤務のアキを誘い、会社帰りに映画を観た。

 『ジョンQ』

タダじゃなきゃ観に行く事はなさそうな映画。
後ろの列の人は号泣してたけど、あたしには内容見え見えでいまいち。
だいたい登場人物が皆美しくないのがいただけない。
感情移入できないじゃないか。

まぁ、映画のことはいいとして、帰りの電車。
21:15に映画が終わって、新宿駅に着いたのが21:30。
急行ホームにはこんな時間なのに人があふれている。
電光掲示板をチェック。

 21:38発 大野行き(大野から本厚木まで各駅停車)
 21:46発 小田原行き
 21:53発 江ノ島行き

大野行きも小田原行きもすでにめいいっぱい並んでる。
さすがに江ノ島行きまで待てば確実に座れるだろうけど。。。
大野行きは各停しか止まらないオダサガ住民にとって、とても魅力がある。
うらめしく見ていたら、階段脇の列が綺麗に整列できないせいで微妙に人数が少ないのに気づいたので、賭てみることにした。

あたしが7番目、アキはその後ろに並ぶ。
あたしの前には巨大スーツケースをもつ叔父様。これは不利か・・・
そわそわしていると電車が入ってきた。
 
 やられた、この列、ドアの左側が「優先席」じゃん!

と思った次の瞬間ドアが開いた。

ゴーゴーゴー!!

スーツケースのもたもたしている叔父さんを回り込み、
ドアをくぐったらすぐ右へ。
ドア付近で争ってる人を後目に奥の席を目指す。

着席!ついでに隣もキープ!
アキはなかなかたどり着かない。
手ぶらだったあたしは手でシートを押さえていた。
専門学生っぽいお姉ちゃんがあたしの手の上に座ろうとしている!

 すみません!ここ来るんですけど!

三十路手前のおばちゃんパワーで言ってやった。
不服そうにお姉ちゃんは、後10センチで着席できるお尻を持ち上げた。
そこでやっとこアキ到着。思いっきり笑われた。
なんて奴だ。さらに、こうも言った。

 特技の欄に「席取り」って書いたら?

「関取」じゃなくてよかった。
席取りといえば、その昔、お姉ちゃんが結婚前バリバリシスターだった頃、
あたしが19の時だったかな?げ、10年前じゃん。
座間キャンプのクラブに連れて行ってもらったことがある。
ちょうど時期も今くらいだったな。。。
当時はまだそのクラブも満員御礼、かなりのにぎわいを見せていた。
昔から、黒人受けのいいあたし。

 変な奴に声かけられたら、No,Thank you!ってハッキリ言うんだよ!

という心許ない助言を残し、当時の彼とダンスフロアに消えた姉。
しばらくすると、女性のシングルを対象とした席取り合戦が始まった。
なぜかあたしも参加していた。まわりは、リアルシスターだらけ。。。
怖かった。
でも、DJの手の動きを見て座っていたあたしは、まんまと勝ってしまった。

 優勝!

ブラザー&シスターが拍手するなか、ステージに呼ばれ軽くインタビュー。
腕相撲で1番になったときくらい恥ずかしかった。
優勝して恥ずかしいってなんだかなぁ。。。
商品は、そのクラブのクリスマスパーティーのペアチケットだった。
当然、姉に取り上げられた。真の勝者は彼女だった。


ところで、電車の席取りにはコツがある。
最後に1つ伝授しておこう。

 <明日のために その1>
 前から4〜6番目になってしまった場合、至近距離を狙わずに、
 奥の席を目指して最短距離ではなく回り込んで人をかわすべし!




立ち入り禁止  2002年11月23日(土)
映画を観るために、新宿へ出た。
わざわざ休日に映画のため新宿へ出るのはタダで観たいから。
あたしの部署が入っていたテナントビルの大家さんが、
毎月『東宝株主招待券』を分けてくれるから、もらった枚数分毎月きっちり観る。
使用できる劇場が限られているのが残念だけど、タダに越したことはない。(だいたい、子供の頃〜高校卒業あたりまでは、本厚木の映画館から立て看板設置謝礼として招待券もらっていたから映画にお金を出すという感覚があたしには無い。)
今回のねらいは先行ロードショーの『マイノリティ・リポート』。
11月中は23日と30日だけしか上映されないので、土曜出動になったワケ。

15:00すぎにオダサガを出て、16:00に新宿着。
新宿で使えるのは新宿文化シネマと新宿スカラ座の2館。
プラプラ買い物しながら時間をつぶし、18:30〜の上映に合わせ、
行列を予想して17:00に劇場へむかった。
土曜の夕方、大混雑な南口から東口への移動。

 手相の勉強しているのですが・・・

と声をかけてくるのが南口。(実は統一協会らしい)
怪しげなホストもどきのキャッチがうざいのが東口。
短気なあたしはとろとろ歩く人混みを、眉間に皺寄せすり抜けていく。
やっと伊勢丹までたどり着いた。あとは交差点を渡るだけ。
ふと通りの向こうに目をやると、スカラの前に人だかり。

 出遅れたか・・・?

でもなんだか様子がおかしい。
人だかりの中、テレビカメラもちらほら。
芸能人が舞台挨拶に来るような劇場ではないし、
だいたい、トムはとっくに帰っただろうし・・・
よく見ると、消防車・救急車・パトカーがいっぱい止まってる。

 なんだ、映画とは無関係かじゃぁなんとか座れそうだ。

なんて珍しく楽観的に考え、信号が変わったので真っ先に渡りきりビルに近づくと、電気は全て消え、入り口には黄色いテープ。・・・どういうこと?
野次馬のおばちゃんに声をかけてみた。

 火事みたいよ。

んだよぅ!
あ、でも文化シネマでも19:00〜上映されるんだっけ。
さすがに2時間待ちはつらいけど、まいっか。
と野次馬に加わることなく先を急ぐとこっちはガラガラだった。



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そ、そんなぁ。。。
すごすご帰ることにしました。


そういえば、先月もやはり会社帰りに映画を観るため、時間つぶしに入ろうとしたカフェの前が黄色いテープで覆われ、利用できないことがあった。
これは後日聞いた話だけど、ちょうどその店の前に屋台のラーメン屋があって、そこのおばちゃんが、酔っぱらった客に殺されてしまったらしい。
2度あることは3度ある。この次はなんだろう・・・



期待そして裏切り  2002年11月14日(木)
今日のあたしは朝から機嫌が悪い。
なぜなら電車に座れなかったから。
しかも、勤務時間より1時間早く着く電車だったというのに。
しかもしかも、乗り込んだ車両のあたしの立った位置では、
7人掛けシートに6人しか座っていなかったっつーのに!!
微妙に皆さんゆったり座ってて、

 『すみません、ちょっとつめてもらえますか?』

と言う対象に価するスペースが無かった。
それでも、真ん中でハリポタを読みふけるフケまみれの青年眼鏡君と
右中指が完全に水虫に冒されている、ジャケットもリュックも小汚い
青年リーマンの間にねらいを定めて仁王立ちしておいた。

大野駅に入ると、水虫リーマンが目を覚まし、しきりにホームを振り返る。

 こいつは、大野もしくは町田で降りるに違いない。

と、確信し少々豊かな気持ちになったところだが、大野では降りなかった。
町田でもキョロキョロしてたくせに降りなかった。

 新百合で降りるつもりで寝過ごさないようチェックしてるに違いない。

そう信じた。
と同時に、フケ眼鏡君もハリポタを閉じ眠りの体制に入った。
微妙に2人の間の隙間が広がる。

 あと3cm広がったら「つめてください」って言えるのに。。。

あろうことか、2人そろって爆睡体制に入ってしまった。

 新百合で乗り降り激しく目を覚ました時に言ってやる!

ブツブツ頭のなかでつぶやきながら「あと少しの辛抱よ」と耐えた。
新百合着、2人とも起きやしない。隙間はいい感じに広がったというのに。

 仕方ない、きっと登戸なら起きるだろう。

ついに登戸!でも、なんで起きないんだよぅ!!
気付けこのオタンコナス!と念じてみたけど無駄だった。
和泉多摩川・狛江・喜多見では、それぞれ時間調整で1〜2分待たされた。
いままでこの辺は爆睡ポイントだったからそんなこと気が付かなかった。
複々線はどうしたんだ?機能してるのか?

 あぁ、成城からだったら20分くらい眠れるかな・・・

と希望を持ち続けて立っていると、水虫指君が携帯メール受信したらしく
目を覚ました。だがしかし、運悪くフケ眼鏡君が爆睡して彼の方へもたれかかっていたために「つめてください」と言えるだけのスペースが無くなっていた。メールを確認した彼はすぐに深い眠りに戻っていった。クッソー!

成城、経堂でも起きる様子がない。
もちろんその間の各駅停車ポイントでなんか起きるはずもない。

 ちきしょー、なんで気がつかないんだボケェ!

だいぶストレスも溜まって、電車の揺れにまかせて膝を軽くこづいてみた。

 起きてくれ〜!

・・・効果なし。
各駅停車っだっつーのにやたらと混んできた。
下北を過ぎたころ、水虫指が目を覚ました。
またしきりにホームをチェックしている。

 上原で降りるのね。もう眠れはしないけど、すこし休みたい。。。

奴は降りなかった。次の駅でもその次でも。とうとう南新宿着。
いつものあたしは終点まであえて乗っていき新宿駅から南新宿へ歩くのだけど、これ以上この混んだ車両に、こやつらの前に立っていたくないと、頭かるく沸騰気味で降りた次第でございます。

この1時間20分の間に何度期待し、裏切られたのだろう。
最後まで乗るなら紛らわしい行動取るな!とあたしは言いたい。
っつーか、7人掛けにはきっちり7人座らせろぉ。。。

はぁ。根に持ちすぎ?








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