天上天下唯我独尊

2011年05月23日(月) 仮面おしどり

おしどり夫婦って何だろう。
喧嘩ばっかりしていても、ちっとも別れない夫婦もいれば、仲良しに思われていたのに離婚する夫婦もいる。
うちはよく「仲良しだね」と言われるが、おしどりかどうかは微妙だと思っている。
でも少なくとも険悪ではないかな。

小林聡美と三谷幸喜が離婚した。
結婚期間は16年だったそうで。
「これといったはっきりした理由は無い」と本人達は言うが、理由が無くて離婚などしない筈。
早い話、好きじゃなくなったから離婚するので、どちらかがうんざりしたのだろうと思われる。
何年か前に小林聡美のエッセイを雑誌で読んだが、一緒に旅行する予定だったのが、直前になって夫が行きたくないと言い出したので、あっそうと1人で飛行機に乗ったという話が書かれていた。
キャンセルの理由は、仕事でも葬式でもなく、「行きたくない」というだけだったそうで、随分な亭主だなあという感想を持ったものである。
それで臍を曲げるでも喧嘩するでもなく、淡々と1人で予定通りに行動する妻にも驚いた。心が広いというか、なんと言うか。
今思えば、夫に対して諦観していたのだろうな。
そんな事が十数年も続き、「この夫、要らないんじゃ……」という結論に至ったのではと、下種は勘繰ってみた。
「おしどり夫婦が離婚」と報道され、2人の事をよく知らない一般人も吃驚したが、やはり夫婦の事は外からではわからないものだと思った。

伝え聞いた話によれば、夫だった三谷幸喜は、妻を驚かせようとパンツ一丁で玄関前(当然内側だろう)で帰宅を待ち構えていた事もあるとか。
パン一で30分も待っていたりはしないけれど、似たような事は私もあると思い当たった。
押入れの中やカーテンの陰に隠れたり、床に倒れて死んだ振りとか時々やって、主人にスルーされる。
仰向けだとぷくくと震えてしまって死んだ振りにならないので、俯伏せに倒れているのだが、そうすると背中を踏まれて「ぐええ」と声が出てしまう。
「あ、生きてる生きてる。さ、ご飯にしようね」
「違うよ! 今のは死後硬直で中の空気が」
「死体が喋ったー」
という有様で、奥さんが倒れていてもちっとも心配してくれない。
うちの主人はこうして遊んでくれるのだが、パン一で待っていても奥さんにスルーされたとしたら、三谷幸喜は相当寂しい思いをしたのではないだろうか、と一寸思った。
でも、旅行をドタキャンされた奥さんも相当寂しかったと思うから、その辺はおあいこか。



2011年05月22日(日) 皇族の覚悟

被災地で、石原軍団がボランティアで炊き出しとか、芸能人が慰問とか、そういうニュースを聞くと、「ケッ、売名か」と思う人もいるのだろうが、私は素直に「偉いなあ」と思う。
だって自分なら、しないから。
売名行為だとしても、事務所の命令だとしても、泊まり込みでボランティア活動をするとか、知らない人に声を掛けられてにこにこして握手に応じるなんて、凄いよ。
自分には出来ない事を出来る人というのは、やはり凄いと思う。
私なんて、労働力も資金も提供していないし、そのつもりもないもの。
一般人対象のボランティア・ツアーなんてのもあるらしい。
お金出してタダ働きしに行くって、どんなマゾだよとも思うが、そういう気持ちを持っているというのは素晴らしい事なのだろう。

皇族にしても同じだ。
陛下にしても殿下にしても、頭が下がる。
避難所の床に膝を付いて、知らない人のお話を聞いて、うんうん頷くなんて、コミュ障気味の私にはとても無理……。
今上陛下と皇太子殿下・秋篠宮殿下は、生まれながらにそういう教育を受けて来たのだろうけれど、途中から天皇家に入った事を考えると、皇后陛下と妃殿下達は更に凄いという事になる。
私は天皇家に生まれなくて、そして嫁がなくて良かったー!と心底思う。
いつでも感情を表さず、静かに微笑を湛えていると言うのは、これはなかなか出来ない事だろう。罰ゲームであっても無理だ。
以前にも書いたが、真冬の国体開会式の猛吹雪の中でさえ、それを崩さなかった秋篠宮殿下御夫妻は超人である。
地元民でさえ余りの寒さに首を竦めて顔が固まってしまうというのに、お帽子に雪がこんもりと積もっても吹雪が顔を直撃しても微笑している東京人なんて、普通に考えてあり得ない。
うちの主人はご夫妻を肉眼で拝見した事があるのだが、
「オーラが凄い」
と言っていた。
そんなもん見えない私にはさっぱり判らないのだが、普通の人とは全く違うのだそうだ。
「天皇万歳とかそういう思想は全然無いけれど、あれは凄かった。やっぱり違うんだね、天皇家の人って。子供の頃からそういう教育を受けて来た人達の、覚悟みたいなものを感じたよ。凄いよ」
と、ただ「凄い」を繰り返していた。
秋篠宮殿下がそうなのだから、皇太子殿下も、そして今上陛下は、もっと凄いんだろうな。


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