被災地で、石原軍団がボランティアで炊き出しとか、芸能人が慰問とか、そういうニュースを聞くと、「ケッ、売名か」と思う人もいるのだろうが、私は素直に「偉いなあ」と思う。 だって自分なら、しないから。 売名行為だとしても、事務所の命令だとしても、泊まり込みでボランティア活動をするとか、知らない人に声を掛けられてにこにこして握手に応じるなんて、凄いよ。 自分には出来ない事を出来る人というのは、やはり凄いと思う。 私なんて、労働力も資金も提供していないし、そのつもりもないもの。 一般人対象のボランティア・ツアーなんてのもあるらしい。 お金出してタダ働きしに行くって、どんなマゾだよとも思うが、そういう気持ちを持っているというのは素晴らしい事なのだろう。
皇族にしても同じだ。 陛下にしても殿下にしても、頭が下がる。 避難所の床に膝を付いて、知らない人のお話を聞いて、うんうん頷くなんて、コミュ障気味の私にはとても無理……。 今上陛下と皇太子殿下・秋篠宮殿下は、生まれながらにそういう教育を受けて来たのだろうけれど、途中から天皇家に入った事を考えると、皇后陛下と妃殿下達は更に凄いという事になる。 私は天皇家に生まれなくて、そして嫁がなくて良かったー!と心底思う。 いつでも感情を表さず、静かに微笑を湛えていると言うのは、これはなかなか出来ない事だろう。罰ゲームであっても無理だ。 以前にも書いたが、真冬の国体開会式の猛吹雪の中でさえ、それを崩さなかった秋篠宮殿下御夫妻は超人である。 地元民でさえ余りの寒さに首を竦めて顔が固まってしまうというのに、お帽子に雪がこんもりと積もっても吹雪が顔を直撃しても微笑している東京人なんて、普通に考えてあり得ない。 うちの主人はご夫妻を肉眼で拝見した事があるのだが、 「オーラが凄い」 と言っていた。 そんなもん見えない私にはさっぱり判らないのだが、普通の人とは全く違うのだそうだ。 「天皇万歳とかそういう思想は全然無いけれど、あれは凄かった。やっぱり違うんだね、天皇家の人って。子供の頃からそういう教育を受けて来た人達の、覚悟みたいなものを感じたよ。凄いよ」 と、ただ「凄い」を繰り返していた。 秋篠宮殿下がそうなのだから、皇太子殿下も、そして今上陛下は、もっと凄いんだろうな。
震災後、あれだけガラガラだったスーパーの棚は今、殆ど品揃えが元に戻っている。 先日まで売っていなくて困ったリケンのノンオイル青じそドレッシングがやっと手に入って、そう感じた。 でも一寸残念な事も。 いつもの牛乳が入荷出来なくて、他から仕入れたらしい美味しい低音殺菌牛乳があったのに、元に戻ったせいでもう売られていない……。
うちは地震の被害だけで済んだが、津波の被災地はTVで見る以上に酷かったという。 現地入りした人から聞いたところによると、惨状を目にして本当に言葉を失ったらしい。 津波から数日後に、テレビ朝日の渡辺と言うベテランのアナウンサーが、現地からの中継レポートの最中に泣いてしまっていたが、大の男がそうなっても無理もないほどの状況だったのだろう。 そんな被災地には支援が寄せられ、今では豊富に物があるらしく、最近行った人によると、こっちよりもよっぽど豊かなのだとか。 何でもあると言う。家以外は。
知り合いの同僚が、被災地の同業者に仕事道具を差し入れに持って行った際、 「出来る限りのお手伝いはします。他に何か欲しい物はありますか」 と申し出たら、相手はなんと、 「今貰ったような物は何とかなるんですけれどね。アレとアレが欲しいので、あったら下さい」 と図々しくも抜かしたのだそうだ……人としてどうなの。 同僚は当然ムッとして、 「ハァ? 知るかよ。そんなもん、うちにだって無えよ」 と言い捨てて帰って来たという。 その相手と言うのは、以前から香ばしい評判の人だったので、さもありなんというところだったらしいが、それにつけても言い返した同僚はよくやったと思う。 知り合いの同僚というのも、結構人に嫌われるタイプらしい。(しかし本人に自覚無し) 毒をもって毒を制す。彼を派遣した人はそこまで見越していたとしたら、なかなかの切れ者かと思う。 そんな事言われてまでそこに支援する必要があるのかとも思うが、そこの所長(図々しい奴の直属の上司)は昔知り合いがお世話になった人だそうで、 「あの人(所長)は助けたいが、あいつ(図々しい奴)の手柄になるのは嫌」 というジレンマに苛まれているようである。
TVでは流石に流さないような非常にムカつく被災者の話をネットで見かける事があるが、非常識な人間はそれだけで目立つため、それが恰も被災者全てであるように思われるのは、遺憾である。
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