旗日だが、主人は会議がある。 この出張のために、前泊で私も一緒に着いて来たのだ。 主人が仕事の間、私は1人で街をうろついた。 買い物の下見である。 先日割った小鉢の代わりを見付けたが、どれにしようか迷う。 私が好きなのを買っても良いのだが、やはり2人で使う物だし、主人の意見も聞いた方が良いだろう。 可愛い服にも目星を付けた。
会議が終わって主人と合流し、1人で回った所を今度は2人で回る。 主人が選んだ小鉢は地味な和風(5個セット2,100円)で、私が選んだ小洒落た物(5個セット3,150円)とは全く違う趣味だった。 正直、えーそっちなのー?と思ったが、壊れ物は高いのを買うと、割ってしまった時のショックが大きいので、心も財布も痛まない程度が良いだろうと思い直し、主人の選択に従った。 小鉢よりずっと高かったが、私の服も買って貰った。 既製服を買うのは、昨年の夏以来か。 普段着程度なら自分で縫えるので、普通のカットソーはもう買う気になれないが、一寸したお出掛け着はやはり嬉しい。 「一寸したお出掛け着」ぐらいが丁度いいのだ。 余所行きは元々着る機会が無い上に、田舎住まいでは更に出番が無いから。
このように一応主人にお伺いを立てる事もあるが、断り無く買う物もある。 それは趣味の道具と材料。 えへへー♪
今年の黄金週間は、我が家も飛び石連休である。 主人はカレンダー通りとプラスαの出勤だ。 丸々休めた昨年は特殊だったのだ。 それでも今年はまだましだ。 少しだとしても休めるのだから。
連休前日の夕方から出発して、2人で1泊旅行で温泉に出掛けた。 直前に決めたので、宿は選べなかったが、これだけ出すのだから当然それなりの部屋だろうと期待していたのに、
見事に裏切られた。
クソったれだぜ。 部屋は割と広かったが、間取りが微妙だった。 畳は擦り切れて、裸足で歩くと足の裏に藺草が刺さった。 全体的に古かったが、趣は感じられなかった。 夕食は普通に美味しかったが、飽くまで普通だった。 主人に言わせると、郷土料理が最高だったらしい。これは他が不味かったのではなく、他が普通で郷土料理が飛び抜けて美味かったのだとか。余所者の私にはよく判らないが。 給仕も地元のおばさんなのか、プロの仲居さんと言う感じではなかった。 そして食後に、乱れ箱の入っている襖の扉を開けて、ふと上を見ると、押入れの天井に
ヒメマルカツオブシ虫の 抜け殻が……!
もう泣きそうだ。 嫌いなの。虫は駄目なの。 特に害虫なんて、絶対に連れて帰りたくない。 涙目で、一旦は中に掛けた衣類を全て引っ張り出した。 でも畳の上にも置きたくないので、テーブルの上を拭いて、その上に畳んで置いた。
翌朝の清算時、私は非常に機嫌が悪かった。 オーナーらしきフロントのジジイの態度も悪かったので、当然である。 この宿に2万5千円も払うぐらいなら、ラブホにでも泊まった方がまだましだったと思えた。 でもお湯だけは良かった。これが無かったらこの旅館潰れてるだろ。 昨年この近くに来た時に泊まった旅館はとても良かったのに、何故かそっちが潰れたんだよなあ。 逆だったら良かったのになあ(ブツブツ)
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