また硝子製品が1つ消えた。 今度はデザート用の器。 これは結婚した時に、実家の納戸に眠っていたのを、親から貰って来た物だ。 どこかからの頂き物だそうで、家に来てからは毎日のように活躍していたため、壊れてしまうとちょっとしょっく。 2人家族なのに3個セットだったから、困る事は無いのだけれど。 今回は床に落とした訳ではなく、洗い物をしていた時に他の食器にぶつけてしまい、結構大きな罅が入ってしまった。 私がしょぼんとしていると、主人があーあと言い、 「シオン、最近よく物を壊すよねえ」 と余計な事を口走ったので、物凄くカチンと来て、言い返した。 「はあ? そりゃ貴方と違って、私は全部洗って棚に仕舞うまでが仕事なもんで、食器に触れている時間が永うございますからね。割る確率だって貴方と比べたら高くなるのは当然じゃないの? 算数苦手なの? 頭弱いの?」 「そうじゃなくて、シオンは物の扱いが乱暴だから……」 「へえそう、私のせいだって事ね。じゃあ貴方が食器洗って、見本見せてよ。言っておくけれど、ちゃんと汚れを落とさないと意味が無いんだからね? 勿論、目が悪いからよく見えなかったとか言う言い訳は無しよ。さあどうぞ!」 捲くし立てているうちにヒートアップしてムカついたので、スポンジを流しに叩き付けようとしたその時、主人が口を開いた。 「駄目〜。お皿洗うのはシオンの仕事☆ だって洗い物嫌いなんだもん……」 上目遣いでこっちを見る。 ……。
可愛いんですけどー!
「反則! 50近いおっさんが可愛い振りして、ずるいぞ! そうやって私の怒りを殺ごうという腹積もりなんだろ! そうはイカの[ピー]」 「やめなさい、そんなの女性が口にする言葉じゃありません! てか可愛いってなんだよ、そんなの意識して出来る訳無いでしょ」 えっじゃあ、無意識に可愛い仕草をしているのか! 正確には、私が可愛いと思う仕草だが。 しかしそれで結果的に私の攻撃を躱しているという事は、自然に身に着けた技なのか。 それはそれで、防衛本能って凄いと思った。
そもそも引越しなんて嫌だったのよ。 良かったのは、持ち物を整理して、不用品を処分出来た事ぐらい。 夏は暑いらしいし、今から憂鬱。
私自身、田舎生まれの田舎育ちだから、都会じゃないのは別にいいのだけれど、民度が低いのはとても気になる。 まず、どこに行っても煙草臭いのだ。 4月のはじめ、運転免許証の住所変更のために、警察署に行った時点でげんなりした。 警察署の中が、煙草臭い。 大都市ではないので小さな建物で、係の警察官が手続きしている間、私は大部屋の入り口付近の長椅子に腰掛けて待っていたのだが、どこからか煙草の匂いがするのだ。 流石に今の時代、公的機関は建物内分煙の筈だが……と思って部屋の中を見渡してみても、誰も吸っている様子は無い。 ではどこから漂って来るのだ? 首を回して後ろを見ると、入り口ドアが全開になっており、そのすぐ脇に喫煙所が設けられているのが硝子越しに見えた。
意味ねええええ
喫煙所にドア付けろよ、ボケが!と舌打ちしながらドアを勢い良く閉めた。 誰も気にしないという事は、ここにいる全員喫煙者なのか、この状態が当たり前という事なのだろうな、とげんなりした。 住所変更して貰い、一応確認のために免許証を裏返してみると、
一文字抜けてるし
その場で指摘して直して貰ったが、そのもたもたしてやる気の無さそうな様子から、担当者が能無しなのが見て取れた。 何で自分で書いた物を確認しないの? 何でそんなに時間かかるの? アンタ馬鹿でしょ? と言いたいのを堪えて、まだ漂う煙草臭にも耐えながら、出来上がりを待った。 今度は間違ってはいなかったが、字が汚いし。 やっぱ馬鹿だろ、こいつ。 こういうのが、税金泥棒って言うんだよ。
警察署だけではなく、飲食店まで煙草臭いのだ。 一歩踏み込んだ途端、その匂いに辟易して、注文せずに踵を返した事だって、1度や2度ではない。 健康増進法で受動喫煙の防止という項目が設けられているが、所詮努力義務に過ぎないのだ。 外国人参政権より、全面分煙or禁煙の義務化を法案にして通して欲しいんだけれど。 酷い店だと、店主が客席でぷかあ〜と煙草をふかしていて、私が入り口ドアを開けたら、慌てて起き上がって煙草を揉み消していた。 勿論、私がそんな煙草臭い所で飯を食う筈も無く、そのままドアを閉めて他に行ったけれど。 寿司屋の店主が外で煙草吸っている店もあったなあ。勿論店には入っていないし、その様子を見かけただけだけれど、後でネットの口コミを見たら、評価が凄かった。 何でも、客の目の前で大将とおかみさんが喧嘩を始めたとか。どんなショーだよ全く(笑)。
ショーと言えば、煙草臭くはなかったし、味も良かったが、2度と行かねと思った店。 蕎麦が苦手な私でもアラ美味しいと思って食べていたのに、店主らしきジジイがウザい事、この上なし。 自分で仕切りたいタイプなんだろうな、ジジイだし、いちいち客に品物を勧めるのは、田舎のおっちゃんらしくて微笑ましいと思えない事も無いのだが、歳取ったパートさんに対する態度が酷かった。 「一寸、○○さん、これ早く片付けて!」 とか 「○○さん、お客さんが待ってるでしょうが、全く!」 とか、飯が不味くなるから指導はバックヤードでやれや!と怒鳴ってやろうかと思ったぐらい。 ただ、蕎麦は良かったから、あのジジイが死んだ頃に食べに行こうかね。 ジジイの城が死後も残っていたらの話だが。
|