昨日の日中、所用で出掛けていたら、仕事に出掛けた筈の主人から、携帯電話にメールが入った。 「具合悪いから帰って来た。帰りにポカリとプリン買って来て」 主人にとってのプリンは、子供が風邪を引いた時に「苺ミルク食べたい」というような物で、人によってはそれがバナナだったりメロンだったり、ハーゲンダッツだったりする訳だ。 ハーゲンダッツの人は、「具合の悪い時だからこそ、身体が良い物を欲しがるのだ」というらしい。なるほど。 うちはプリンで良かった。安いから沢山買える。
色々なメーカーのプリンを買い込んで帰宅すると、主人は自力で布団を敷いて寝ていた。 具合が悪いのはいつもの事だが、自主的に仕事を休んで寝ているというのは、相当悪いという事だ。 熱も少しある。 病院に行くかと訊くと、まだいいと言うので、プリンの後に風邪薬を飲ませて様子を見る事にした。
夜になって、熱が下がるどころか、益々具合が悪くなったようだ。 再度、病院に行くかと訊くと、行くと言う。 折りしも豚インフルエンザが上陸した頃なので、一応先に発熱相談ダイヤルに電話してみた。 問診の結果、シロだと思われるとの事だったので、冷蔵庫の中で萎びた蓬蓮草のようになった主人を車に乗せて、紹介された夜間外来に向かった。 受付を済ませて待合室に入ると、そこには家族連れしかいなかった。 他の急患は小さい子供ばかりで、大きいお友達は主人1人だけ……。 じきに順番が回って来たが、思わず他の付き添いと同じように、患者と一緒に診察室に入りそうになった。1人でも大丈夫と主人が言うので、結局私は外で待ったが。 薬を貰って会計を済ませ、頭痛と吐き気でヘロヘロの主人を連れて帰宅すると、22時半だった。 案外早かったな。 すぐに診て貰えたし、なるほどこれは、緊急でもないのに昼間の診療より夜間に行く馬鹿親が出て来る訳だ。 普通の神経ならやらないけれどな。赤ん坊が痛みでぎゃあぎゃあ泣いているのはを聞いているだけで可哀相で、あんな所には余り行きたいと思えない。 それでも馬鹿は神経が欠けているから、他人の事等考えずに、混んでいないというだけで夜間に押しかけるのだろう。
もう1つなるほどと思ったのは、普通は1日分しか出さないが、土曜日は翌日も休日のため、2日分の薬を処方して貰えるという事だ。 主人は仕事が溜まっているらしいが、そんな事を言っている場合ではない。 月曜日の午前中は何としても、休みを取って病院に行って貰わねば。
先日の事だが、主人と2人で、ピアノ・リサイタルを聴いて来た。 本当に聴きたかったのはショパンなのだが、今回のプログラムには入っていない。 それでも券を買ってしまったのは、その直前に大好きなピアニストの演奏を聴いて、やっぱり本物を生で聴くのって素晴らしい!と思ったから。 まあ、勢いである。 今時は有名な演奏家の演奏も、ネットで無料で聴けるけれど、やはり生には敵わない。 身銭を切る分、音響の良い席やマナーの良い聴衆に当たるかどうかは、大きな賭けになるけれど。
今回、聴衆の行儀は非常に良かったと思う。 場を弁えたそれなりの格好をした人ばかりだったし、小耳に挟んだ会話の内容からすると、音楽関係者や本当の愛好家が多かったようだ。 田舎のホールだから心配だったが、4月の満席サントリーよりずっと良かった。(あの蝿ジジイだけは許さん!) ただ、残念な事に少数精鋭というか、客席は半分も埋まっていなかった。 凄くいい演奏だったのに、これではこのピアニストはここにはもう来てくれないかも(涙)。 それでも拍手は大きかった。音響のせいか、まるで満席かのような拍手。 主人も、驚くほど真剣に拍手を送っていた。 いつもはこんなに拍手しない人なのに、 「凄い。凄いよこの人。やっぱり世界で活躍する一流の演奏家は違う!」 と興奮していた。 ピアノにはそんなに興味が無いという主人は、今回は完全に私に付き合わされた形になった訳だが、逆に聴く耳があるだけ、私より感動したようで、 「シオンに誘われなかったら、こんないい演奏、聴く事も無かったよなあ。チケット買ってくれてありがとね」 とまで言われた。 いや、チケット代は貴方が稼いだお金で支払ったんですが……。 アンコールが無い演奏会なんて初めてで拍子抜けしたが、そりゃあれだけ弾けば、アンコールに応えて弾く余力なんて残らないだろうなあ。
一方、言い出しっぺの私はと言うと、パルティータで舟を漕いでしまった。 バッハは眠くなるのだよ。(プロコでも寝るけれど) そして、ステージに出て来た調律師をピアニスト本人と間違えて(だってどっちも異人さんなんだも)、えっ皆拍手で迎えなくていいの!?と慌てるほどのど素人っぷり。 そこで拍手したらしたで面白かったかもねーと言いつつも止めてくれた主人には、一応感謝しておく。赤っ恥かくところだったよ……。
やっぱり、本物を生で聴くのってイイ! また行きたいな!財政危機なので、次回は冬の賞与が出る頃か。
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