本を買った。 文庫本だが、この私が、古本屋ではなく普通の本屋で買うなんて。 ハードカバーなら高いからと絶対に買わないが、新潮45シリーズのせいで、箍が外れてしまったようである。
題名に惹かれて買ってしまった「残虐記」。 桐野夏生を読むのは、「OUT」「柔らかな頬」に続いて、これが3作目である。 「柔らかな頬」と「残虐記」に共通するのは、「想像力」というキーワードだ。 作者が敢えて「推理」と呼ばないのは、それが当たっているかどうかが、最後まで明らかにされないからである。 そして、これらの3作品に共通するのは、主婦の失踪だ。 作者自身に逃走願望でもあるのだろうか。
亭主や子供を放り出して自分だけ逃亡しても、そこに幸せな未来が開けているとは、私には到底思えない。 今の世の中、普通に生きるにしても、色々と手続きが面倒だ。 そこから逃れて生活するという事は、日陰者になる事を意味する。 日の当たらない生活って、楽しいの? 一体何の魅力があるの? 私には、全く理解出来ない。 この人の話は、ドキドキして読み進めてしまうが、最後に残るのは、「それで?」という感想だけだ。 読後の清涼感や満足感は、得られない。 勿論、新潮45シリーズの比ではないが(笑)。
私は、何時に出かけようね、と主人に言われて、その通りに出発出来た験しが無い。 今日も主人を待たせてしまった。 彼はそれで腹を立てて、私を置いて1人で出かけてしまう、という事はしない人だが、やはり呆れられた。 「どうしてシオンは時間通りに出発出来ないの?」 いや、そんな事言われても……。 普通に考えて、お化粧したり髪を整えたりするから、男性よりも女性の方が支度に手間取るのは当たり前。 おまけに、掃除に洗濯、食器の片付けなど、全部私がやっているんですけれど? PCで遊びながら「マダー?」とか言っているだけの人はいいよね。 と一通り嫌味を並べ立ててみて、 「じゃあ今度から、貴方にも手伝って貰いましょうね。遅れると困りますから」 とにっこり笑いながらお願いした。
とは言え、主人がいなくても、同じ現象が起こるんだよな。 10時までに習い事に行かなくちゃ!という日でも、余裕を見て家事をやっているつもりが、時間が押してぎりぎりになってしまったり、よし今日は早めに出かけられるぞという時でも、玄関を出る頃になって突然トイレに行きたくなったり(しかも時間がかかる)、一旦出かけても何か忘れ物をして戻って来たりで、結局ぎりぎり或いは遅刻になってしまうのだ。 子供の頃からそうなのだ。 大人になっても変わらないので、これはもう、私はそういう星の下に生まれて来たのだなあ、と殆ど諦めている。 困った人生だ。
|