今日も私は呆け捲り。 昨日TVで観た映画「明日の記憶」のお医者宜しく、主人がテストしてくれた。誰も頼んでないんだけれど。 「よし、シオン。次の3つの言葉を覚えて下さい。『ハンカチ』『王子』『クソ食らえ』。さあ、覚えましたか? では言ってみて下さい」 「ハンカチ、王子、クソ食らえ!」 と私が元気に答えると、主人は言った。 「酷いなシオン。斉藤君が可哀相だろ」 は、嵌められた……! 予測はついた筈なのに、何て素直なんだ私って。 「では次の計算をして下さい。5引く8は?」 絶対にヘマは出来ない。 私は反射的に勢い良く答えた。
「3!!」
「……シオン、5−8だよ? 8−5じゃなくて」 ああっ、しまったあああ!! また嵌められたかー! 違うの! 慌てていて絶対値だけ答えちゃったの!との言い訳も完全スルーした主人は、 「面白いなあシオンは。絶対に期待を外さないもんね!」 と、飛びっきりの笑顔で楽しそうだった。 てか、期待していたのかよ!
| 2007年07月01日(日) |
私がボケ老人になっても |
21時からTVで、映画「明日の記憶」を観た。 興味はあったが映画館に足を運ぶほどではなかったので、地上波初公開の今回が初見である。 そしてまた、1回観ただけでは伏線に気付かない間抜けな私。 全部観終わってから主人の解説を聞いて、 「あれ、そうだったの?」 といつもの台詞を口にしたのだった。 それこそどこか脳に障害でもあるのか私。
お、重い……。 痴呆症の話だとは聞いていたが、こんなに救いの無い結末とは。 還暦後のジジババならまだしも、まだ現役バリバリで働いている一家の大黒柱がこんな事になるなんて。 家族も本人も気の毒だ。 あれか、墓参りに行かなかったのが原因か。(←細木流?)
こういう映画を観ると考えてしまうのが、 「自分の連れ合いがこうなったら、どうしよう」 である。 一緒に笑って歳を取れたら最高だが、笑えない状況になったら? 主人が口を開いた。 「シオンが呆けて、僕を見て『ハァ、どちらさまでしたっけ?』って言っても、僕は『ハイハイ、旦那だよ〜』って笑顔で答えられるけれど、シオンはどうかなあ」 ごめん、私、虐待する自信あるわ……。 だから貴方を傷付けないように、貴方が呆けたら施設に入れるから、今のうちに頑張って老後の資金を稼いでおいてね。
重くて、切ない映画だった。 誰のせいでも無いのよね。 だから、余計に切ない。
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