市の検診に行って来た。 集団検診は申し込みをしなくてはならないようで、色々と面倒なので後回しにする。 (そして放置したまま期間を過ぎてしまう予感) 婦人科に行って、基礎検診と癌検診を受けたのだが、乳癌の触診の祭に、医者の表情が険しくなった。 「胸にしこりがあります。(レントゲン)写真を撮った方がいいですね。紹介状を書きましょう」 ガーン。 去年まで何とも無かったのに、ついに来たか!? 私の親はどっちも癌の家系で、母は乳癌をやっている。 私が癌にかかる確率は高い。 手術になったら嫌だなあ、只でさえ無い胸が益々無くなるのか……とかなり凹んだ。
一旦帰宅して昼食を済ませ、紹介された総合病院に行った。 混んでいなかったのですぐに診て貰えた。 今度の医者は、触診の後、 「しこりと言っても、癌じゃなくて乳腺症だと思うけどなあ。一応マーモグラフィーで見てみますか」 と言った。 ホッとしたが、他の医者に脅された後なので、万が一のためにとマーモグラフィー検査をお願いした。 結果は白。あー良かった。 無駄な出費のような気もしたが、2千円ちょいで安心を買ったと思えば、安いものか。
現在の住居は田舎で、裏は畑だ。 しかも1階なので、どこからか虫が這入って来る。 梅雨の頃には、うっかり窓を開けておくと、ヤスデが部屋の中を這っていたりするので、うっかりも出来ない。 外には大きな蜘蛛もいる。山でもないのに。 一応住宅地なんだけれど……。
そんな環境で、窓の外の植え込みに、毛虫が大発生した。 毛虫は勿論毎年湧くが、今年は凄い。 玄関のドアを開ければ、そこにいる。 気持ち良くは無いが、家の中にさえ入ってこなければ私にとって実害は無いので、放っておいた。 しかし、誰かがアパートの管理会社に通報したらしく、ある日業者がやって来た。 害虫駆除のために薬剤を撒くから、窓を閉めて欲しいと言う。 薬剤か……トラウマが蘇り、嫌だなあと思いつつ、言われた通りにした。 全ての窓を閉め切って暫くすると、また業者が玄関のチャイムを鳴らした。 撒布は終わったが、まだ薬剤が残っているので、夕方まで窓は閉めたままでお願いしますと言われた。 夕方、そろそろいいかな〜と、買い物に出かけるために外に出ると。
無い。
植え込みの躑躅が1本残らず、無くなっていた。 まさか捨てた訳ではあるまいが、植え込みスペースは綺麗さっぱり、剥き出しの土と毛虫の屍骸だけが残されていた。 確かに、薬を撒いても効果はもって今年だけ。来年以降もまた毛虫は湧くだろう。 だからと言って、この方法は如何なものか。
昔TVで見た、「アニメ一休さん」を思い出した。 近くの大木を塒とする鳥の群れが、農作物を荒らして困るという農民の訴えを受け、一休さんは大きな音を出して鳥を追い払った。 しかし鳥はすぐに慣れて、音を出しても逃げなくなった。 そこに一休さんのライバル登場。 そんなの簡単さ。鳥の塒であるところの大木を伐ってしまえば良いのだ、と彼は言い、その通りにすると、塒の無くなった鳥達はどこかに行ってしまい、農作物が荒らされる事は無くなった。 しかしその年の嵐の日、今まで何ともなかった所で、土砂崩れが発生した。 根を張ってそこの土を守っていた大木が、害鳥駆除で伐られたために、地盤が緩くなって土砂崩れが起こったのだ。 目先の事に囚われて自然を破壊してはいけないよ、というお話だった(と思う)。
ショボイ植え込みぐらいはどうって事無いかも知れないが、無ければ無いで、このスペースに一体どんな意味が?という、間抜けな空間が出来てしまった。 ああそう言えばこの地域には、他の件だが似たような事が毎年あるのだった。 そのお話は、また秋にでも。
|