天上天下唯我独尊

2007年05月13日(日) 青い車

実家の近所に、ほわ〜んなお店がある。
田舎の住宅街なのに、何故か可愛いお洋服のセレクト・ショップがあるのだ。
客は多くないかも知れないが、潰れずに、10年ぐらい続いているだろうか。
この店、センスが良いのだ。
安かろう悪かろうではなく、そこそこ良い物を仕入れている。
よく妹と2人で、この店の前で、マッチ売りの少女ごっこ(お店に入るお金も勇気も無い時、ショー・ウィンドウの前でシュッとマッチを擦る仕草をし、「ああ、何て素敵なお洋服なんでしょう……」とため息を吐く事。勿論、放火ではない)をしたものである。
しかし今や、妹も自力で稼げるようになったので、昨日はお金を持って、堂々とお店に入ったのだった。

そして今日は午後から、妹の車でショッピング・センターへ。
就職が決まってから買った新車である。
一応親に借金したらしいが、実質買って貰った事になるんだろうなあ。まあそれも親孝行。
はじめは普通車を買うつもりが、アパートで割り当てられた駐車スペースが壁の隣りで、反対側の高級外車が狭い枠ぎりぎりに停めるため、出し入れの際に外車を擦っちゃうんではとびびった妹が、普通車を捨てて軽自動車を選択したのだった。
親は、事故った時に軽では心配だと言っていたので、私が
「最初から新車で普通車なんて贅沢よ。そのうちもっと稼げるようになってから、自分のお金で普通車を買いなさい。それにダイアナ(元)妃だって、立派なメルセデス・ベンツに乗っていたのに死んじゃったじゃん。ベンツだって軽だって、潰れちゃえばおんなじよ」
と返したのだが、それは違うと言われた。何がどう違うのだろう。
さて、妹と一緒に私も昨日ほわ〜んな服を買ってしまったので、今日は見るだけ。
買わなくても、あのお洋服可愛い〜でももう年齢的に着られないとか、あの靴素敵〜でも先が尖がった魔女靴だから痛くて履けないとか、見るだけで楽しめる、安上がり姉妹である。
翌日月曜日から、妹は普通勤務。
しかも朝早いので、妹とはここで別れて、私はバスで実家に戻るつもりだった。
もう夕方だし、そろそろ帰るかね〜と時計を見た。
(買ったばかりの腕時計。妹は案の定、「お姉ちゃんはいいなあ〜働いていないのに色々と買って貰えて」と言う。お姉ちゃんはおうちの中で働いているからいいんだよ。それが永久就職なんだよ! てか永久だといいんだけれど……)
んじゃあお見送りするよ〜と妹がバス停まで付いて来てくれた。
付いて来て正解。
最終便は5分前に出発したところだった……恐るべし田舎のバス。
タクシーで帰るか、それとも親に迎えに来て貰うか迷ったが、結局妹が送ってくれる事に(笑)。
再び2人で家に戻り、妹は夕食を食べてからアパートに戻って行ったのだった。
ご苦労。



2007年05月12日(土) お姉ちゃんなんだから、は禁句です

里帰りした。
体調がいまいち宜しくなかったのだけれど、妹も帰って来たので、晩御飯はお寿司屋さんへ。
昔は外食なんて、年に2、3回の贅沢だったのに。
私としては、折角実家に来たのだから、母の手料理を食べたいんだが。
勿論、私は手伝わない。後片付けしか。

月末に初給料を貰った妹は、貧乏学生だった頃の面影はどこへやら、すっかり気分は成金になっていた。
「見て見てー、これ、お給料で買ったの♪」
と言って、真新しい籠バッグを見せてくれた。
トートバッグのように上がパカパカするのではなく、口金で密閉する、コロンと丸いタイプである。
「可愛い! 虫籠みたい〜」
と私が言うと、虫籠じゃないもん!!とキィーとなっていた。
ちゃんと、可愛いって言ったんだけど……。
でも妹は、お給料から、両親に食器をプレゼントしたらしい。
粗品とか色々あるし、実家の食器はバザーに出すほどあると思うんだけれど、まあ親にしてみればその気持ちが嬉しいのかも知れない。
「で、お姉様には?」
「え……」
「お姉様には何も無し、なんて事は無いよね? おむつを替えて貰った恩を忘れたのか?」
「だって、そんなの覚えてないし……」
妹はぶつぶつ言いながらも、一緒に買い物に行った先で、シャツを買ってくれた。
それでも妹は、
「おむつの恩を〜って、この先一生言われそうな気がする」
とまだぶつぶつ言っているのだった。
ちゃんとわかってんじゃん!

夜、電話で主人にその話をすると、
「駄目でしょ。シオンがお姉ちゃんなんだから、ドビーちゃんに何か買ってやりなさいな」
と叱られた。
むう……。
翌日、妹にトイレのスリッパを買ってやった。


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