亭主の実家に泊まりがけで行くと疲れるという話しはよくあるが、私の場合、自分の実家に行くと確実に体調を崩す。 新築でもないのに、あすこに泊まると駄目なんだよなあ。 アレルゲンの温床なのか。 だから実家を出てからアトピーが良くなったのか? ……いや、そうでもあるまい。 実際、学生時代にも実家を離れていたが、アトピーは変わらずだったからなあ。 すると、精神的なものか? 実家が嫌いな訳じゃないのに。 寧ろ亭主の実家の方が(以下自粛)。
電車とバスを乗り継いで、草臥れて自宅に戻ると、洗濯物が溜まっていたので、早速洗濯機を回す。 そして掃除。 一応クイックル・ワイパーをかけた形跡はあるが、床のざらつきが気になる。(気にしない時は全く気にならないのに、疲れている時に限ってとても気になるのは何故だろう) だから長期間家を空けるのは嫌なんだよな〜。 主人は自分の身の回りの事は出来るけれど、それ以上の事はやらない。仕事があるから仕方ないんだけれど。 私も疲れているので、本当は養生して、掃除や洗濯は明日以降に回したい気分である。 しかし今やっておかないと、心が晴れないのだ。 だって明日に回したら、明日は2回も洗濯機を回す事になってしまう。そうしたら、干す場所に困るではないか。 床に這い蹲って雑巾がけをしていると、主人が仕事から帰って来た。 「ただいま! おかえり!」 と言って飛び付くと、嗚呼帰って来たんだと実感する。 「アトピーが酷くなっちゃったの……」 と言って顔を見せると、 「ああ、ホントだ。可哀相にねえ」 と、彼は眉根を寄せた。 「醜い奥さんでごめんね……」 と言うと、 「アトピーで大変だなあ、可哀相だなあとは思うけれど、醜いと思った事は無いなあ。どんな顔でもシオンはシオン」 と答える。 いい亭主だ。
晩御飯は、疲れているので(ここ強調)帰りに寄ったお店で買った、出来合いのカツで済ませた。 自宅はいいんだけれど、自分で食事を用意しなきゃならないのが苦痛〜。
引っ越し当日。 朝早く起きて、妹を起こして、朝食を済ませて身支度をすると、引っ越し業者がやって来た。 こちらは指示するだけで、荷物をどんどん纏めて行ってくれる。 1時間か2時間ぐらいで作業は終了し、後は引っ越し先で。
引っ越し業者と入れ替わりに、不動産屋がやって来た。 妹のアパートは、結構ボロ物件である。 入居時から風呂桶には罅が入っていたのに、それを自分のせいにされそうになって、妹は怒っていた。 私は畳替えの費用が店子負担と言うのが気に入らなかったがな。 契約書にそう書いてあると不動産屋は言い、確かにその通りだが、入居時にそこで揉めたら住めないし、店子が圧倒的に不利じゃないか。 こういうのって、国土交通省に訴えればいいのか? まあ、畳代は私が出す訳じゃないけれど、不動産屋の若造には色々とムカついた。
不動産屋に鍵を渡して、妹と2人、車で引っ越し先に向かう。 この土地も最後なので、どこかでランチでもしようと思っていたのに、新居での引っ越し業者との待ち合わせ時間に間に合わなさそうなので、昼食はドライブ・スルー……侘しいのう。 新居を契約した不動産屋で鍵を貰い、新しいアパートへ。 引っ越し業者に荷物を運び込んで貰い、さて段ボールの解体!と思っていたら、 「じゃあここにサインと判子下さい」 って! 「ちょっと、荷造りだけで荷解きは無いの?」 と訊くと、荷造りだけコースなんだと……なぬー!? 契約書のコースと業者のコース一覧表を確認したが、この業者って「荷造りあり・荷解きなし」コースが最高なのかよ! 妹も「そうだよ?」ときょとんとして私を見ているし……何なのこの子は! 取り敢えず、仕事が終わった引っ越し業者には帰って貰い、すぐに妹に問い質すと、 「えー、だって、荷解きなんて自分でやってもいいし☆」 じゃあ自分でやれよ、私は帰るからな。と帰ろうとすると、 「お姉ちゃ〜ん」 と泣き付く。 この借りはボーナスで返せよ!
その後も荷解きやら掃除やらをし、窓の寸法を測り、カーテンを買いに行ったりで、私は結局1週間も家を空けてしまったのだった。 妹は楽しそうだったが、私はもう疲れたよ……何だかとっても眠いんだ。 結論:引っ越しは宅配業者では無理。引っ越し専門業者に頼むべし。
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