引っ越し当日。 朝早く起きて、妹を起こして、朝食を済ませて身支度をすると、引っ越し業者がやって来た。 こちらは指示するだけで、荷物をどんどん纏めて行ってくれる。 1時間か2時間ぐらいで作業は終了し、後は引っ越し先で。
引っ越し業者と入れ替わりに、不動産屋がやって来た。 妹のアパートは、結構ボロ物件である。 入居時から風呂桶には罅が入っていたのに、それを自分のせいにされそうになって、妹は怒っていた。 私は畳替えの費用が店子負担と言うのが気に入らなかったがな。 契約書にそう書いてあると不動産屋は言い、確かにその通りだが、入居時にそこで揉めたら住めないし、店子が圧倒的に不利じゃないか。 こういうのって、国土交通省に訴えればいいのか? まあ、畳代は私が出す訳じゃないけれど、不動産屋の若造には色々とムカついた。
不動産屋に鍵を渡して、妹と2人、車で引っ越し先に向かう。 この土地も最後なので、どこかでランチでもしようと思っていたのに、新居での引っ越し業者との待ち合わせ時間に間に合わなさそうなので、昼食はドライブ・スルー……侘しいのう。 新居を契約した不動産屋で鍵を貰い、新しいアパートへ。 引っ越し業者に荷物を運び込んで貰い、さて段ボールの解体!と思っていたら、 「じゃあここにサインと判子下さい」 って! 「ちょっと、荷造りだけで荷解きは無いの?」 と訊くと、荷造りだけコースなんだと……なぬー!? 契約書のコースと業者のコース一覧表を確認したが、この業者って「荷造りあり・荷解きなし」コースが最高なのかよ! 妹も「そうだよ?」ときょとんとして私を見ているし……何なのこの子は! 取り敢えず、仕事が終わった引っ越し業者には帰って貰い、すぐに妹に問い質すと、 「えー、だって、荷解きなんて自分でやってもいいし☆」 じゃあ自分でやれよ、私は帰るからな。と帰ろうとすると、 「お姉ちゃ〜ん」 と泣き付く。 この借りはボーナスで返せよ!
その後も荷解きやら掃除やらをし、窓の寸法を測り、カーテンを買いに行ったりで、私は結局1週間も家を空けてしまったのだった。 妹は楽しそうだったが、私はもう疲れたよ……何だかとっても眠いんだ。 結論:引っ越しは宅配業者では無理。引っ越し専門業者に頼むべし。
何故だ。 何故、私の引っ越しでもないのに、私があれこれやらねばならんのだ。
愚妹の引っ越しである。 しかし妹の部屋を見渡すと、引っ越し必需品の段ボールが無い。 「あれ? 引っ越し屋さんから段ボール貰っていないの?」 と訊くと、 「荷作りやって貰うコースにしたからいいの〜」 との返事。 じゃあ何故私を呼んだのだ。 卒業式も謝恩会も終わったから、私はもう帰るぞ!と言うと、 「え〜、引っ越し先でも色々と不安だから、お姉ちゃん一緒にいてよ〜」 と泣き付く。 今回だけは手伝ってやる。 借りは初任給で返せよ!
引越し屋さんから貰った冊子を見ながら、 「各種手続きは済んだの? 水道、ガス、電気、電話、郵便」 と妹に訊くと、 「水道とガスと電気は大丈夫。郵便って?」 と首を傾げる。 お前、4年前にも引っ越ししてるだろー! 仕方が無いので、郵便局まで連れて行き、住所変更葉書に記入させた。 「電話は、まだお姉ちゃんの名義だから、どうしようかなと思って」 そうか。妹の固定電話は、私が学生時代に使っていたもので、名義変更をせずにそのまま妹に使わせていたのだった。 「んでね、引っ越したらフレッツって言うの? 光回線にしたいなと思うんだけれど」 NTTに確認すると、名義変更やら加入権譲渡はすぐには出来ないとの事。 仕方ないのでこれは後日やるとして、全てがこんな感じで妹から丸投げされるのである。
手続きの合間に家への土産などを買い、引っ越し前夜にはガスを止められてしまったので、2人で温泉に行く。 しかし遠くて湯冷めしそう。 もっと近場に温泉施設は無いの?と妹に訊いたが、 「わかんな〜い。でもここが1番新しくて綺麗みたいだよ!」 ……そうだね、ラーメンの件で懲りずに、またお前に任せたお姉ちゃんの失敗だよ。 引っ越し準備でネットに繋げないのが残念だ。 ネット環境下にあれば、自力で調べられるんだがなあ。 遠いのは不便だが、確かに綺麗でいい施設だった。 しかし、愕然とした。 私のお肌がボロボロ……。 ここ数日の激務(?)で、この3年ほど鳴りを潜めていたアトピーが悪化! 謝恩会でこんなにならなくて良かった〜とは思うものの、やはり恨めしい。 もう気疲れする仕事なんて御免だ。
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