裏でどんな話し合いが行われたか、或いは何の圧力があったか知らないが、最近アーサーデモス教団だかのCMをとんと見なくなった。 ああ良かったとホッとしていたのだが、代わりに台頭して来たのがこのCM。
元気ってボナピー (ボナピー?) 勇気 鉢巻 いい天気 元気っていいね 元気が1番
創価学会のテーマソングなのか何なのか知らないが、歌詞がいまいちよく聞き取れない。 「勇気の次、何て言ってるのかよくわからないんだけれど、鉢巻でいいのかな?」 と主人に訊いてみたが、勿論信者ではないので、そんなものは知らぬ。 だから、 「勇気 腹巻 じゃないの?」 などと適当な事を言う。 「腹巻? 花巻じゃなくて?」 「こりゃまた随分ローカルなネタで来たなあ。東北人にしかわからんぞ」
よくよくCMを聞いてみたところ、正解は鉢巻でも花巻でもなく、「早起き」であった。 そして「ボナピー」ではなく、「どんな木」と言っているようである。 ボナピーって何だよ、ボナピーって……。
で、創価学会は何を目的としてこのCMを流しているのだろう。 これまで宗教系CMと言えば、夏場に流れる天理教の「こどもおぢばがえり」ぐらいだったが、今年の創価学会は一体どうしたのだ。 アーサーに負けたくない一心なのか? よくわからない……。
2007年03月15日(木) |
あり得ないスープ・スパゲティ |
今日の晩御飯は、主人が作ってくれたオムライスだった。 私が作るよりも早いし美味しいし。 鶏肉の入ったケチャップ味のご飯に、ふわふわの卵。 食べながら、 「そうよね、これが正しいオムライスよね……」 と思った。 では、正しくないオムライスとは?
先日、就職を控えた愚妹の入居先を探した時の話。 愚妹ドビーと2人、不動産屋を探して車を走らせていると、比較的新しくて綺麗な建物の食事処を見付けた。 「ねえねえ、あのお店、何となく美味しそうじゃない?」 「いいね。不動産屋の帰りに、あそこでお昼にしようか」 まだお昼前だったのでその時は素通りしたが、不動産屋で入居先を決めて戻った頃には、13時半を過ぎていた。
閉店ガラガラ。
……ランチ・タイムは14時までじゃなかったのか。 がっかりしたが、かなりお腹が減っていた我々は、仕方なく、他のお店を探した。 しかし不慣れな土地で、どこに何のお店があってどのお店が美味しいのか、全く情報が無い。 街の中心部に行き、暫くうろうろしてみるも、腹が減り過ぎて、全く勘が働かない。 一応百貨店のレストランなら、そう当たり外れも無いだろうと考えた我々は、地元百貨店(一応スーパーではないらしい)の最上階に行った。
しかし、田舎の百貨店を舐めてはいけない。 14時過ぎでも営業中だったが、客が誰もいないのだ。 嫌な予感がした。 だが、背に腹はかえられない。現に、背中とお腹がくっ付きそうなほど、腹が減っているのだ。 エプロンをかけたおばちゃんが、水とお品書きを出してくれた。 決めるまでに余り時間もかけず、私はオムライスを、妹は海鮮スープ・スパゲティを注文した。 水を飲みながら、店内を見渡す。 店の中央には「幸福の木」系の観葉植物が纏めて置いてあり、その天辺には、くまのプーさんとハローキティが縛り付けられて、仲良く鎮座している。 この微妙なセンスでは、やはり味も期待出来ないか……と待っていると、私のオムライスが来た。 腹が減っているので先に食べるも、お世辞にも美味しいとは言い難い。寧ろ、歯に衣着せずに言ってしまうと、こんなに不味いオムライスは食べた事は無いというぐらい不味い。 決して料理上手ではない私が作った方が、まだなんぼかマシである。 何がこんなに不味いのだろう。ケチャップ? カゴメやデルモンテなら、こんなに不味くは無い筈。どこのメーカーだ? しかも卵がちっともふんわりしていない。ただの焼き卵だ。 妹にも食べさせてみたが、私ほどの拒否反応は示さなかった。 主人のお蔭で、私の舌もだいぶ肥えたらしい。(肥えたのは舌だけじゃないけどさ)
妹の頼んだ物も、じきに来た。 しかしおばちゃんが運んで来たのは、洋風丼と言うか、陶器のボウル。 そして何故か、スプーンとお箸が付いている……フォークじゃなくてお箸? スープスパはお皿に入っているもの、という固定観念を持っていた私は、ここでまた度肝を抜かれた。 そして更に驚くべき事に、ボウルの中に入っていたのは、キャベツ、烏賊、海老、鶉の卵……しかもスープにはとろみがついている。 「……ドビー、アンタ何を注文したんだっけ?」 「海鮮スープ・スパゲティ……」 「でもさ、これ、どう見ても八宝菜だよね? その麺、パスタじゃなくて饂飩なんじゃ?」 妹は、麺を箸でつるつると食べた。 「違う。麺は饂飩じゃなくてスパゲティだ。茹で過ぎて饂飩みたいになってるけど」 「海鮮もスパゲティも入っているし、一応スープだけれど、でもこれはスープスパじゃないよね……」 空腹を満たすために食べたが、ある程度腹に入ってしまうとそれ以上は箸が進まず、一抹の罪悪感を感じながらも、私はオムライスを残したのだった。 驚いた事に、妹は八宝菜スパを完食していたが。
勿論ちゃんとお金は払ったが、何だか割り切れない思いで、店を後にしたのだった。
|