天上天下唯我独尊

2007年01月03日(水) マッくそ☆バリュー

嘗て、初売りといえば、正月3日の行事であった。
それを2日に前倒ししたのが、ダイエーである。
そしてそのダイエーは、隆盛を極めたものの、手を広げ過ぎて破綻した。
現在、イオングループは初売りを元旦からやっており、年中無休である。
いずれダイエーと同じ道を辿るぞ、と主人の父は言っていた。

主人には不評だが、私はお雑煮の中に、茹でたイクラを入れるのが好きだ。
でもイクラって高いしな〜と思っていたら、半額で売られているのを発見!
しかも賞味期限は2月ですって!
迷わず買った。
朝はお雑煮、夜は鶏鍋にしたのだが、鍋に入れたつみれから、どうにも変な匂いがする。
鍋に入れる時に、おや?とは思ったのだが、つみれという物を余り食べた事が無い私は、きっと火を通せば大丈夫なんだろうな、と投入してしまったのだった。
ところが出来上がってみたら、やっぱり変な匂いがする。
一口食べてみた主人は
「う……吐きそうな匂いだ」
と口を押さえた。
ごめん〜トイレで吐いて来て!と言ったが、主人は水で無理矢理それを胃に流し込んだ……何故無理をする、只でさえ今日は具合が悪いと言って、午後からずっと寝ていたのに。
食べない方がいい、と主人に言われたが、一応鼻先まで持って行って、私も断念した。
確かにこれは吐きそうな匂いだ。
主人は、これは悪くなった匂いだと言うが、私は発泡スチロールのトレイ等、人工的な化合物の匂いだと思った。
こりゃ駄目だね……とつみれを取り除き、汁やつみれ以外の具にまで匂いは多少移っていたが、食べられないほどではなかったので、それらで夕食を終えた。

一応報告した方がいいだろうと主人と相談して、調理後ではあったがつみれをトレイに戻して元のラップで包み、買った店に持って行く事にした。
そう言えば……と冷蔵庫を開けて、イクラの表示を見てみると、

加工年月日:2007年1月31日
賞味期限 :2007年2月1日

何故か未来の日付けだったので、一緒に持って行った。
もう夜なので責任者は不在だったが、これこれこういう訳なのでそうお伝え下さい、と店員さんに言って商品だけ置いて行こうとすると、返品扱いにさせて欲しいと言う。
イクラは半分ほど食べてしまったし、別にお金が惜しくて返しに来た訳ではないので、遠慮しようとしたが、そういう訳には行かないと言われたので、お金を返して貰い、連絡先を書いて来た。
翌日、責任者から電話がかかって来て、対応した主人に聞いたところによると、イクラは日付けのミスに気付いて売り場から撤去したものの、1つだけ回収出来なかったのだと言う……私がミスに気付かずに「半額だ〜ラッキー♪」と買ってしまった分である。
よくよく考えれば、賞味期限までひと月もあるのに、半額になる訳が無いではないか。
つみれの方は?と主人に訊いたが、匂いの原因については聞いていないと言う。
よく判らなかったのかなあ。我々の勘違いにされちゃったら、嫌なんだけれどな。



2007年01月02日(火) お年玉

私の両親は、福袋は馬鹿が買う物だと言い、欲しい物だけその分のお金を出して買う主義だ。
それは勿論教育方針にも表れており、我々子供達は、福袋という物を知らずに育った。
しかし私は1度だけ、福袋を買った事がある。
確か、小学校4年生の正月の事だった。
従姉妹達が買っているのを見ていたら自分も欲しくなり、親に頼んで、自分の小遣いの範囲内で買う事を許されたのだ。
文房具の福袋で、確か500円程度だったか、とてもわくわくしながら開封したのを覚えている。
しかしそのわくわくは、一瞬で萎んでしまった。
袋の中に入っていたのは、子供の目にも明らかに売れ残りと解る、名前入りの便箋セットとメモ帳と鉛筆だった。
勿論、私の名前ではない。余り一般的な名前ではないので。
所詮、福袋なんて売れ残りの寄せ集めなのだ。
店側が必ず儲かるように出来ているのだという事を理解する、よい教訓となった。

結婚して、義妹が無類の福袋好きと聞いてもフーンと言いつつ、心の中ではだからお金が貯まらないのよと小馬鹿にする私は、もう2度と福袋に手を出す事など無いと思われていたが、今年はどういう訳か、福袋を欲しくて仕方ない。
どうした私、主人の実家行きのストレスで、頭がおかしくなったか。
それとも、初売りで浮かれる人々の熱気に感染したか。
「ねえねえ、見たいお店があるんだけれど」
と、お気に入りのブランドの店舗に主人を引っ張って行き、入り口から中を覗いて福袋をチェックした。
あった。まだ残っている。
1つ2万円か……うう、欲しいけれど、それぐらいはするのね。
結界が張ってあるかのように中に入れないのは、足を踏み入れたらきっと買ってしまうから。
一旦は諦めて店を離れたものの、頭からは福袋が離れない。
「そんなに欲しけりゃ買ったらいいのに」
と、いつも通りの主人の言葉に、我々は店に戻ったのだった。
そして、結界を破ってしまった。
店員さんに、2万円の福袋には5万円相当の商品が入っていると言われ、とうとう購入を決意。
子供の頃から籤運がいいと言われているという主人に選んで貰おうとしたが、
「ああ、あれはね、代理でないと当たらないんだよね。最初に、誰某ちゃんの〜って宣言してから引いたら大当たりが出るんだけれど、じゃあ次は僕の〜って引くと、末等のティッシュ。シオンはもう身内なんだから、当たりは出ないよ。だから自分で選びなさい」
と拒否されてしまった。
仕方が無いので、子供のように、どれにしようかな……とカミサマの言うとおりにして、1つ選んだのだった。

帰宅して開けると、全部で4着入っていた。
うち2着はドンピシャで、私好み&私向きの型&色。
1着は、まあ微妙だけれど着れるかも。
残り1着は、私にはNGな色である。妹にでもやろう。
でも、子供時代の福袋に比べたら、ず〜〜っと満足♪
ダーリン、お年玉をありがとう!!

私だけでは不公平なので、主人にも同額程度のジャケットとコートを買ったのだった。
主人がサインをしている間、カウンターに「1万円以上お買い上げのお客様には海外旅行のチャンス!」とあったので、ふーんと思ってボタンを押したら、いきなり大音量でスロットが回り始めた。ヒィ。
「コラ、何してるんだ!」
と主人に叱られ、ごごごごめんと慌ててストップボタンを押すと、ピロピロピ〜♪と500円商品券が当たった……。
普通はお店の人にいいよと言われてからやるものだろうが!コドモか!?と大笑いされてしまった……うう、だってやってみたかったんだもん。
あんなに大きな音がするとは思わなかったよう。


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