昨日は私の誕生日ではなかったけれど、誕生日を祝って貰って贅沢をしたので、今度は主人の願いを叶えようと、2人で出掛けた。 セーターが欲しいと言うので探しに行ったのだが、これがまた難しい。 何せ、彼の体型は規格外。 (彼の名誉のために言っておく。すんごいデブという訳ではな。縦にも横にも大きいのだ) そして、そのサイズの服はなかなか見付からない。 やっと見付かっても、色が嫌だの形が気に食わないだの、なかなか首を縦に振らないのだ。 自分の服を選ぶより面倒くせえ。 結局、やっすい綿混のセーターを指差して、これで良いなどと言い出した。 待て。その値段は昨日買った私のスカート2着の10分の1ではないか。 そこまで差が付いたら、流石の私も良心の呵責を覚える。 もう疲れたから家に帰りたいとごねる彼を宥め、最終手段の百貨店に行った。
本当は百貨店なんて高い物しか置いていないから、行きたくなかったんだけれどさ。
私も何を血迷ったか、スカートどころではない値段のセーターを彼に買ってしまった。 う……ま、まあいいか。 彼が汗水流して稼いでくれたボーナスだもの、彼のためにこそ遣わなきゃ、罰が当たる。
しかし、私はそれをすぐに後悔する事になった。 最近敷き布団がへたって来たと彼がぼやいていた事を思い出し、布団売り場を覗いてみる事にしたのだ。 本当に覗いてみるだけのつもりだったのだが、即決で買ってしまった。 13万円↑(!)のマットレス。 先に布団を買っていたら、あんな馬鹿高いセーターなんて絶対に買わなかったのに……!
あーもうこっそりセーター返品しちゃおうかしらなんて暫く悶々とした日々を過ごしたのだった。 もうボーナスなんて半分ぐらい遣っちゃったような気がする。 心が寒い。 お金の余裕は心の余裕。その余裕がちょっぴりなくなってしまったのだった。 勿論お金に無頓着大らかな主人はそんなの全然気にしていないが。
ボーナス&私の誕生日記念という事で、2人でコンサートに出かけた。 うーん、やっぱりプロの演奏はいいなあ。 1音目からして、全然違うもの。 ピッチも完璧だから、ストレスも感じないし。 久し振りに生でいい音楽を聴いて、大満足だった。 「そう言えば私、クラシック系じゃないコンサートって、行った事が無いなあ」 と主人に言うと、 「じゃあ今度行くか」 わーい。 「でもシオンはどんなのがいいんだ? ジャズも好きじゃないだろ」 「ええとね、B’zとか」 「……」 その歳でB’zも無いだろ、と一蹴された。ガーン。 ハッ、そういやああいうコンサートって、体力を使うと聞いた事がある。 そうすると、廃人まっしぐらな私には無理かも。 観客も立ちっ放しでなきゃいけないのかしら。 それならわざわざ客席のあるホールでコンサートを開く意味は、一体どこにあるのかが不思議なんだけれど。
コンサートの後は、ホール近くの洋品店に行った。 予約していたスカートを受け取りに。 カラー診断を受けたものの、実際の買い物は主人と行って見立てて貰うので、余り役に立っていないような気がする。まあいいけど。 でも専属スタイリストがいるのは、とっても楽だし、安心出来る。 自分をわかってくれる人がいるのって、いいねえ。 割引セールに合わせて買ったので、元は1着分のお値段で、2着買ってしまった。ほわ〜ん♪ 何だか、年々誕生日プレゼントが豪勢になって行くような(汗)。
その後はレストランへ。 贅沢にも、私のリクエスト通り、おフランス料理ですよ。ドキドキ。 高いだけあって(結婚前の私からは考えられない。2人で1万円↑なんて!)、なんて美味しいんだ。 幸せの味だなあ〜とうっとりだったが、1つだけ残念な事が。 折角のお出かけだし〜と、着物で来ていたので、食事の半分ほどで既にお腹イッパイ。 ううーん、帯が苦しい……腰紐の位置が高かったか〜。 高い物を残すなんて考えられないので頑張って完食したけれど、満腹感は翌朝になっても消えなかったのだった。
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