温泉で一泊した帰り、近くの街の大型ショッピング・センターに寄った。 主人は途中でお気に入りの蕎麦屋さんで昼食を摂りたがっていたのだが、店が潰れたのか移転したのか、今まであった場所に店は無く、彼はかなりのショックを受けていた。 尤も私はお蕎麦が好きではないのでラッキーだったが。 大型店なら取り敢えず、食べるものはあるだろうと入ってみたのだが、これが失敗だった。 ショッピング・センターに行くなら平日昼間、休日に買い物するなら百貨店に限る。 休日のショッピング・センターなど、行くものではない。
餓鬼がうるせえんだよ(怒)。 子供連れで来るのは構わない。 ただ、連れて来るなら他人の迷惑にならないよう、躾してから外に出せ! 何故最近の親は、自分の子供にすら注意しないのだ? 放し飼いにすんなよ……。 子供にとってふかふかの絨毯は、遊び場のものと変わらないだろうが、頼むから通路で遊ぶのは止めてくれ。 邪魔なんだよ。 踏ん付けるぞ? それから店側も、こども向けの大きな乗り物型カートを置くのは止めてくれ。 本当に邪魔なんだよ。
でも本心は、 今の子供はいいなあ。 私もああいうのに乗りたかったよ……なのである。 尤もうちの親は、私が乗りたいと言っても、邪魔だから駄目ね!で済ませただろうけどさ。
「氷点」を録画予約して、温泉にやって来た。 ここのお宿に泊まるのは3度目である。 食事は山の物が美味しいが、全体的には大した事無いし、お部屋も綺麗な旅館ではない。 それでも来るのは、やはりお湯がいいからなのだ。 お宿の中に何種類かの温泉があり、宿泊せずに外からお湯に浸かる為だけにやって来る温泉客も多い。 何せ朝から老人が、団体でバスに乗ってやって来るのだ。 混んでいたのでささっと入って、夕食後暫くして、そういう客がいなくなった頃を見計らって、ゆっくり入り直した。 長い廊下を通って温泉に行くまでは寒くて足早になるが、湯上がりに部屋に戻る時にはすっかりぽかぽかである。 「やっぱりここはいいわねえ。特に○○の湯がとろとろしてて大好き♪」 部屋に戻ってから主人にそう言うと、 「でも××の湯の方がもっととろとろだよ」 と言われたので、私は驚いた。 「えっ、○○が1番とろとろじゃない?」 「ううん、××だってば。もしかして、シオンは○○にしか入っていないのか」 「うん……だって、前に来た時に、○○が1番だったと記憶していたから」 と私が言うと、主人は大笑いした。 「シオンの記憶は全く、当てにならないなあ!」 ……失礼な。
××の湯に行ってみると、○○よりも遥かにとろとろだった。 おかしいなあ、確かに○○だと思っていたのに。 しかもこれだ!と思うと、そればっかりの一丁食いになってしまうから、間違いに気付きにくいと来たもんだ。 よし、今度は間違わないぞ。
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