| 2006年11月04日(土) |
今年のボーナスは全額貯蓄しちゃうよっ |
普段お金に関しては全くと言っていいほど無関心な主人が、 「今年ももうすぐ、冬のボーナスが出るね」 と言ったので、驚いた。 しかし私が 「幾らぐらい出るの?」 と訊くと、 「さあ。いつも通りだと思うけれど、幾らだっけ?」 ……この辺りはやはりいつもの彼か。 彼の口からお金の話が出たという事は、何か欲しい物があるんだな。 そう察知した私は、水を向けてみた。 「いつも私の物ばかり買って貰っているから、貴方のも買いましょうね。何が欲しいの?」 「いいの!? えと、ええとね、
コーラングレ♪」 コーラングレて……イングリッシュ・ホルンかい!
テルミン熱が冷めたと思ったら、今度はコーラングレですか。 一体、幾らすると思っているのかしら。 中古でも、ボーナスだけじゃお釣りが出ないどころか、足が出ちゃうと思うんですが。 買っても自分が吹ける訳じゃないのに。 馬鹿じゃないの!? 喉まで出掛かった言葉を飲み込んで、私は 「却下」 と言うのがやっとだった。 買えない金額じゃないけれど、ボーナスは夫婦の共有財産なんだから、2人のために遣おうよ……。 それなのに、 「何が欲しいの?って言うから、正直に答えただけなのにぃ」 と口を尖らせ、恨めしそうに私を見る主人。 己はマトリョミンでも弾いてろっ。
「幸せって何だっけ」を見た。 本日の相談者は、青森県某所在住の36歳主婦。 「10年前に同い年の男性と結婚し、2世帯住宅で義父母と同居。共働きで、同意の上で子供は作らなかったが、そろそろ生んでもいいかなと思った矢先に主人から離婚したいと切り出され、半年が経過。どうしたら主人を引き止められるでしょうか」 細木の回答は、 「アンタが悪い。離婚するしかないね」 と、取り付く島も無し。
というのも、この奥さんに言わせると、ご主人はとっても優しい人で、 「料理好きだから、僕が料理するよ。夕食が出来るまでの間、お風呂に入って来たら」 と言ってくれるので、その言葉に素直に従っていたという。 頼めばやってくれるので、朝のごみ出しもご主人の仕事。 そんな生活が10年も続いたある日、ご主人が突然 「離婚しよう」 と言い出した。 奥さんにしてみれば青天の霹靂だが、客観的に見れば、まあ……である。
……あれ? 料理好きで優しくて、ごみ出しもしてくれる亭主って、うちにもいたような……とドキドキしていたら、主人もそう思ったようで、 「何か、どこかで見たパターンだな」 と、ぼそりと呟いた。 「ねえねえ、うちは大丈夫? まだ5年だし」 慌てて主人の首に腕を回すと、彼はさっと避けた。 「という事はあと5年か。折り返し地点だな」 ガーン……。
夕食後、主人がお腹イッパイと言って腹を摩っていたので、 「頑張ってダイエットでもしたら? そのままじゃ、プーさんみたいにお腹つっかえちゃうよ!」 と助言すると、彼はちらりと横目でこちらを見て、 「今ので3年減った。残り2年か」 と言い、向こうを向いてしまった。 私に巻き返しのチャンスは無いのか!?
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