TVドラマ「天使の梯子」を観た。 8つも年下の男の子を好きになるという、姉の呪縛から逃れられない妹のお話である。
「天使の卵」も「天使の梯子」も読んでいないが、「卵」の方はむかーしラジオドラマでちらりと聞いた覚えがある。 しかし大して面白いとも思わなかった。 結婚歴もある精神科の若い女医が、実妹の彼氏である8歳下の20歳前後の(もしかしたら未成年)の男の子と恋に落ち、婚前交渉の挙句に妊娠、それが元で胎児と共に死亡するという物語だったからである。 阿呆でしょ。 そこには将来の計画など何も無い。 欲望の赴くままの行いの結果がこれである。 「梯子」はその10年後を描いており、姉の死は自分の責任だと思っている妹が、姉同様に8つ下の大学生に惹かれるという、どう見ても呪いとしか思えない話である。 彼氏を寝取られて「一生恨んでやる」と姉に投げ付けた言葉が、結果的に姉を死に追いやったのではないかと妹は自分を責め続けている訳だが、それは違うだろ。 妊娠が元で死んだのだから、責任は姉を孕ませた元彼と姉自身にあるだろうと思うのだが、和解出来ないままに姉に死なれた妹には、そんな事すら解らないのである。 さて、姉の死後10年が経過、高校教師になったものの学校を辞めてしまった妹は、8つ年下の元教え子と再会して付き合い始める。 余談だが、教員の結婚相手は約半数が学生時代からの恋人で、残りは同業者か教え子、そして約5%がその他という、付き合いの範囲が狭い世界である。 普通の会社に勤めて恋人もいる女が、元とはいえ何故わざわざ教え子に手を出すのか、甚だ不思議だ。 元教え子の方は大人の女の魅力に参ってしまい、同い年の彼女を振って、元女教師にのめり込む有様である。 まあ、若い男の子にはままある事なのかも知れないが、女にしてみればこんな子供のどこがいいのかさっぱり解らない。 行動はいちいち幼いし、演技は大根だし、どう贔屓目に見ればこの子供惹かれるのだろうと考えると、やはり姉の呪いとしか思えないのである。 実に詰まらぬドラマであった。
年下男の魅力は何だろう。 私の友人にも年下の男と結婚したのが何人かいるので話を聞いてみたら、 「自分が知っている事を相手が知らない場合、年上は『年上の癖にそんな事も判らないなんて』と思うけれど、年下なら『判らなくても仕方ないかあ』と許せる」 んだそうで……そうなのか? 私は寧ろ、自分より知識も人生経験も豊富だから安心して人生の舵取りを任せられるし、年上なんだからと相手を立てる事が出来るから、断然年上の男なのだが。 身内を見ても、「亭主の方がうんとこさ年上」のパターンが多く、大体が10歳違い、祖父母と従姉夫婦に至っては年齢差15歳である。 私の妹に言わせると、 「うちの女達はねえ、年下の男なんて皆馬鹿に見えちゃうんだよ」 とか……なるほど、確かにそうかも知れない。 別の視点で見れば、平均寿命から見たら女の方が長生きだから、年上女房の方が死期のバランスが取れている。 しかし、女の方が男よりも早く歳を取る。子作りリミット年齢を考えてもそれは明らかだ。 最近の出生率低下の一因がここにあるとすれば、年上女房禁止令を作るべきである。絶対そうすべきだ。 第一、年上女がしゃしゃり出て来ると、同年代と年下の女達は、狩場を荒らされる事になる。 青田買い断固反対!
大好きな「TVのチカラ」がなくなってしまい、私は月曜日の楽しみを失ってしまった。 やはり同番組のファンで、「テレチカ愛好会」(会員数2名)を結成していた友人と、 「この間、テレビ朝日の使途不明金問題で解雇されたプロデューサーが、TVのチカラ担当だったんだって。その煽りで番組も無くなっちゃったんだよ……」 「なぬー! そんな、悪いの番組ではなくてプロデューサーじゃないか。私達の楽しみまで取り上げる事無いのにさ〜」 「だよねえ。後番組は『Qさま!!』だって。つまんね〜」 「あんな深夜番組、ゴールデンに持って来ても、あっという間に潰れそうだわ。バラエティなんてつまんないだけで、全く世間の役に立ちゃしない。事件解決のためにも、困っている人々のためにも、テレチカを無くしてはならない!」 などとメールのやり取りで気炎を上げていた。
週に1度の楽しみを奪われて魂の抜け殻になっていた私だが、それに代わりそうな番組を見付けた。 「のだめカンタービレ」である。 巷で大人気のクラシック漫画らしいが、雑誌でちらりと立ち読みしたものの、何も感じなかったので(途中の1話だけじゃそんなものか)大して興味も無かったが、まあ第1回ぐらいは観てみるか、と思ったのである。 月曜夜9時のフジ系列を観るのは、実に久し振りだ。 これまでの月9は若者の恋愛ドラマばっかり、どうでもいいような実に詰まらない内容で、観る気もしなかったからである。 自分の事も碌に解っていないような餓鬼共が愛だの恋だの、くっ付いたの別れたの言っても、そりゃ己が馬鹿だからじゃ!という感想しか、観ているこっちは抱けない。 しかし今回の月9は違うらしい。 「突き抜けた月9」、一体どんなドラマだ?
正直言って期待はしていなかったが、観てみると、素直に楽しめた。 これは毎週観る!と、普段ドラマを観ない主人も言うほど。 我々2人ともクラシック音楽は好きなので、クラシックを題材にしたドラマは粗が気になって苛々しそうなのだが、気にならない程度に作られているし、コメディーだと思えばどうという事は無い。 サッカーファンが「キャプテン翼」を読んで、「立花兄弟の技は反則ではないか。サッカーへの冒涜だ!」などとは怒らないのと同じである。 それに、ドラマ内の音楽が全てクラシックというのも良い。 勿論全曲ではなく、色々な曲がつまみ食い程度に出て来るが、これ何て曲だっけ?とか、この場面にこの曲を持って来るかー!など、違う角度からも楽しめる。
大学で音楽を学んだ友人は、嫌な事が重なって暫く音楽から遠ざかっていたが、原作の漫画を読んだのが切っ掛けで、最近またピアノに向かえるようになったと言う。 「全巻揃えちゃった。ドラマも観たけれど、あれを観ると、学生やり直したいって思うよ」 と、彼女は笑っていた。
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