「その髪型だと、もう少し明るい色でもいいかもね。黒髪だと重たく見えてしまうから」 と主人に言われ、髪の毛を染める事を初めて考えた。 世間では茶髪が流行っているが、私は今まで1度も髪を染めた事が無い。 独身の頃は実家暮らしだったので、そんな不良のような真似は親が絶対許さなかったし(耳にピアスの穴を空けただけで、売春でもしたかのように激怒された)、結婚してからは主人が茶髪嫌いだったため、染めるなら白髪が出てからでいいやと私も思っていた。 白髪は去年1本だけ見付かったが、その後行方不明となり、私の知る限り現在は生えていない。 この歳になっても白髪が無いのは、私が苦労知らずだからなのか。
お許しが出たので、生まれて初めて毛染めをしてみようと思い立った。 しかし、如何にも低収入低学歴低身分の人間がやるような明る過ぎる茶色は、もう若気の至りが通用しない年齢では、流石に恥ずかしい。 そうだ、髪の毛にも優しいというヘナを試してみよう。 美容院で染めて貰う事も考えたが、つい先日嫌な気分にさせられた店にお金を落として来たばかりなので、今は節約気分である。 インターネットでヘナを探して購入、自分で染めてみる事にした。 気分は赤毛のアン。 アンと違うのは、粉は緑色だが仕上がりは緑色ではない事である。 説明書通りに粉をお湯で溶く……ケホケホ。 粉の粒子が細かいらしく、喉に来る。 次回はマスクして溶かねば。 練り上がったヘナを、頭に少しずつ載せ、ぬりぬりするが、何だか説明のようには上手く行かない。 中央から徐々に周りの髪を纏めるようにとの注意はどこへやら、要は髪の毛全体に行き渡ればいいのよね!と、早くもO型の本領発揮。 30分放置と書いてあるが、1時間ぐらいでいいかな〜とヘアキャップを被って、片付けやら他の事を始めたら、いつの間にか1時間半が経過していた。やはりO雑把である。 お風呂に入って頭を洗うと、茶色いお湯が排水口に流れて行く。 しっかり洗えと書いてあったが、いつまで経っても切りが無いし、洗い続けるのもお湯が勿体無いので、適当なところで終わらせた。 頭を拭いたタオルも、茶色くなっていた。
お風呂から上がって鏡を見たが、使用前後で余り変わった気がしない。 説明書をもう一度見ると、
「黒髪は染まりません」 ……あれ? やはりO(以下略)
乾いた髪の毛を光に透かすと、茶色く見えた。 なるほど、はっきりとは染まらないが、光の加減で明るく見えるのか。 「うん、それぐらいならいいんじゃない」 と主人も言ってくれたので、これで良しとしよう。
| 2006年09月19日(火) |
1時間4,980円の価値あり |
縫い物をすると、肩が凝る。 特に私は、熱中するといつの間にかうんこ座りになり、集中すると息を止めてしまうのだ。 子供の頃から直らないな、この癖は……。
新しいマッサージ店の割引ちらしを貰ったので、出掛けてみた。 自分の肩凝り解消と、出来ればやり方を覚えて、後で主人にも試してみようと思ったのだ。 店内はアジアン・テイストの装いで、証明も薄暗く、音楽も煩くなく、如何にもリラックス出来そうな空間である。 お店で用意してくれたTシャツとゆったりズボンに着替えて待っていると、いよいよ施術開始。 ベッドにうつ伏せになり、体の上にタオルをかけられる。 そうか、オイル・マッサージではないのね。 いい気持ちだ……。
気が付いたら、1時間が経過していた。 店員によれば、肩と脚(運動などしていないのに何故だろう)も凝っていたが、首の凝りが1番酷いとの事。 ううーん……首かあ。自分では気付かなかったな。 基本的に私は、肩凝りを気にしない人間だ。 「肩凝り? そんなの気のせい! フンッ!!」 と、日頃から気にしないようにして生活している。 1度気にしてしまったら、それに支配されてしまいそうだからである。 でも少しは気にして、解すようにしないといけないのかも知れない。
夜、主人が帰宅したので、マッサージに行った事を報告した。 「でね、貴方にもやって上げようと思ったんだけれど、すんごく気持ちが良くって、その間の記憶が全く無いのよ。どうやら爆睡してたみたいで。アハハ☆」 「やっぱりね……どうせそういう落ちだと思ったから、期待してないよ」 ええー? その返答は一寸冷た過ぎない!?
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