天上天下唯我独尊

2006年01月28日(土) それ見た事か

先日、輸入再開したアメリカ産牛肉に特定危険部位である脊柱が入っていた事が判り、早速輸入が停止された。

「輸入再開は次期尚早ってあれだけ言われていたのに、アメリカの圧力に屈して再開させた政府の責任は普通に考えても重いでしょ。それなのに『日本政府に責任は無い、悪いのはアメリカだ』って、小泉のあの減らず口を何とかしてやりたいわ。賭けてもいいよ、あいつの背後にはソフィストの霊が憑いてるね!」
と私が憤慨していると、ダーリンは冷静に言った。
「でもさ、背骨が入っているのが見付かって良かったじゃないか。素直に公表した事は評価するね。そのお蔭で、再び輸入停止に持ち込めたんだから。それに、アメリカ産牛肉は信用ならんという印象を国民に植え付ける事も出来たし」
なるほど、そうか……そうか?
それを聞いた時は納得してしまった私だが、よく考えてみれば、公表するのは当たり前の事だし、アメリカはよりしつこく輸入再開を迫って来るんじゃ?
吉野家の前でインタビューに答える常連客達は、輸入禁止措置について、
「残念です」
と異口同音に答えていた……。
安全性より何より、そんなに牛丼を食いたいのか!
大丈夫? この人達。
もしかすると、吉野家の牛丼の食べ過ぎで既に脳がスポンジ状になって、正常な判断が出来なくなっているんじゃないかと思ってしまった。
ところで米国産牛肉全面的早期輸入再開を求める会というのを見付けたのだが、これは本当に存在するのだろうか。
誰かが巫山けて作ったネタだと思いたい。
そうでなければ、アメリカ産牛肉を本気で輸入したいなど、余りに馬鹿過ぎる。

ジョハンズ米農務長官曰く、
「アメリカの国内基準では、生後30箇月以下の牛の背骨や脊柱は、BSE特定危険部位には当たらない」と。
ブッシュ大統領曰く、「アメリカ産牛肉の安全性を積極的に説明して行く」と。
これだからアメリカは……。
そんなに言うなら、この脊柱を食べてみろよ。
それで30年後にお前等がピンピンしていたら、そんときゃ輸入再開してやってもいいぜ。
パトリック・ボイル米国食肉協議会会長に至っては、
「我々は完全な禁輸は支持しない。たった1つの処理場の出来事だ。日本政府はその点に留意すべきである」
だとさ……。
完全な禁輸を支持するかどうかは、アメリカじゃなくて日本が決めるべき事だろ。
買い手が要らねえって言ってんのに、無理矢理売りつけようとするのは押し売りだろうが。
アメリカは自称「世界の警察」らしいが、その実態は「世界のやくざ」である。



2006年01月27日(金) 細木数子の読み方

毎週金曜日は、20時からフジテレビ系列の「幸せってなんだっけ」を見るのが我が家の習慣だ。
ゲストの芸能人の星回りなんてどうでも良い。
一般視聴者からの悩みに細木が答えるコーナーが好きなのである。

本日の相談は、父から貰った遺産の額を妻に告げるべきか内緒にすべきかというもの。
相談者は、鬼嫁を持つ入り婿夫である。
同級生だった妻とは同い年(だから妻も強く出るのか)、子供は娘ばかり3人(絶家の家系か)。
小遣いは週に2千円で、家計は妻が握っている。
そんな相談者に、思わぬ話が転がり込んだ。
某社の社長であるところの父が死に、妾腹の子である彼も遺産を貰えるのである。
しかしこの話は彼の妻の知るところに。
彼宛に届いた手紙を、妻が勝手に開封してしまったのである。
正直に話したら、どうせ鬼嫁に全部持って行かれてしまう。
……一部だけ妻に渡して残りはこっそり自分で持っていたいのだが、正直に言うべきでしょうか細木先生。

「駄目くさだな、この夫……」
「妻も鬼嫁だけどさ、この夫もそんな妻を補って余りあるヘタレじゃない。割れ鍋に綴じ蓋って言うか、これはこれでバランスの取れてるいい夫婦なんじゃないの〜?」
いつものように細木以外のメンバーが解決策を講じる間に、ダーリンと私は口々に感想を言い合った。
「社長の遺産と言っても、高々2千万でしょ。まあこのご主人にとっては1万週分の小遣いだけど〜。ええと、電卓電卓」
と私がうろうろ探しているうちに、ダーリンはさっさと暗算をしていた。
「200年分近い小遣いか! そりゃ凄いな。普段が普段なだけに奥さんに渡したくない気持ちは解るけどさ、やっぱり配偶者なんだから言わなきゃ駄目でしょ」
「そうよねえ。特にこの奥さんの事だから、もし後でばれたら余計酷い目に遭いそう」
全くの他人事ひとごとなので、我々は勝手な事を言って笑っていた。
さて、細木はどう出るか。
「細木数子は何かあるとすぐ『墓参りに行きなさい』と言うから、『遺産で墓を建てなさい』か『先祖供養をしなさい』に一票!」
と私が自信満々に断言すると、果たして
「『お前のご先祖様のために遣おう』と言って、全部奥さんに渡しなさい。そうしたら奥さんは感激して『有難う貴方、そこまでうちの事を考えてくれて。このお金は全部貴方のよ』と言って全額貴方に戻します。そしたら新しいいいお墓をご先祖様のために建てて、残ったお金を貴方達家族のために遣いなさい」
という回答であった。
「シオンも大分読めるようになったね」
「フフフ、どうよ」
得意気にピースサインを出してみせたが、後半部分はいかがなものか。
「でもさ、この奥さんの事だから、そう簡単に大団円とは行かないんじゃないのかしら」
「うん。『ハァ、墓? そんな事に遣うなんて、馬鹿じゃないの? 寝惚けた事言ってんじゃないわよアンタ!』と全額取り上げられるに一票だな」
「私もそう思う〜」
他人の遺産話で一頻り盛り上がった、金曜日の夜であった。

ところで細木数子の実弟、細木久慶が詐欺罪で逮捕された事件、全然TVで見ないのは何故だろう。


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