天上天下唯我独尊

2006年01月02日(月) 取ってポイ

駅伝は見ない。
「自分が走るの嫌いだから、他人が走っているのを見るのも、苦しそうで嫌なんだよね」
と言う主人は、信号が点滅を始めた交差点を走るのすら厭う。
そうか、私が駅伝やマラソンを見たいと思わないのも、きっとそれなんだ。

面白そうなテレビ番組が無いので、実家から送って貰った「宮廷女官チャングムの誓い」のビデオを鑑賞する。
場所は韓国だが宮中の話なので、「大奥」シリーズに通ずる理不尽さに歯痒い思いがする。
結局あの時代には、女性や身分の低い者の人権など無かったのだ。
尤も、為政者が馬鹿でヘタレだと下々が苦労する構造というのは、現在でも同じか。
このドラマ、ドラマとしては面白いのだが、ぇえ?と思うような場面が出て来るので戸惑ってしまう。
16世紀初めの朝鮮半島を舞台としたサクセス・ストーリーなのだが、医女(看護婦みたいなものか?)のチャングムが天然痘を治していた……種痘の発明は1796年のイギリスだが、種痘は飽くまで予防法である。
東洋医学で天然痘を自然治癒させるというのはあり得るのかも知れないが、それで治るんならここまで種痘発明者ジェンナーが有名になっていたかどうか。
しかし、16世紀に帝王切開ってどうなのよ? あり得るの?
衛生的にかなり問題があるし、よっぽど体力のある妊婦じゃないと無理なんじゃ……。
もうここまで来ると、流石韓国、何でもありだなとしか言いようが無い。
でもね、最後に切って貼る西洋医学に傾いて行くのは、観ていて何だか虚しかった。

昼間には初詣に行って、何も買わなかったけれど初売りも覗いて来た。
夜になって主人が肩と腰が痛いと訴えたので、日中人ごみに行ったし疲れたからかと思ったが、何か違うと言う。
どうやら、神社で拾って来ちゃった様子。
でも神社って、一応聖地なのではと思うのだが、特に初詣で色々な人がお願い事をする所だし、煩悩渦巻く場所なのかも知れない。
「シオンは大丈夫?」
と訊かれたので、
「うん、平気。何とも無いよ」
と答えたが、主人によると、私は悪いものに取り憑かれ易いのだそうで……ヒィ。
主人にはそれが見えるのではなく、感じるのだそうだ。
「あ、来たなって判ると、こっち来ないでねって、取ってポイしてるからシオンは大丈夫だよ」
取ってポイって……そんな簡単なものなのかい。
「私のは判るのに、自分に来るのは判らないの?」
「うん」
「じゃあ私が取ってポイしてあげる。どうしたらいい?」
と訊いてみたが、生憎私は何も感じないので、取って貰うだけで彼のを取ってあげる事は出来ないらしい。
何だか、自分だけ得してるみたいで悪いなあ。
その代わりと言っちゃあなんだが、主人には、ロイヒつぼ膏を貼ってあげた。



2006年01月01日(日) 美輪の呪い

子供の頃は、大晦日からお正月を迎えるというのは一大イベントだったのに、特に感慨が沸かなくなってしまったのはいつからだろう。
大人になって、夜更かしというものが当たり前の日々を送っているからなのか、それとも年末の大掃除や年賀状書きや御節料理作りなどの新年を迎えるための準備を怠ったからなのか。
言わせて貰うと、北国で年末に大掃除を行うのは、気候的にかなり厳しい。
寒過ぎて、窓を全開にしてはたきをかけようなんて気になれないのだ。
年賀状は一応書いて出したが、30日に慌てて2人で写真を撮り、年賀葉書に宛名と一緒に印刷して投函するだけ。
御節もスーパーで買えるし、随分楽になったものだ。
それに、お年玉を楽しみにする年齢ではないというのもあるかも知れない。

元旦は殆ど寝て過ごした。
一年の計がこれでいいのか?
しかも、夕方から酷い頭痛に見舞われ、我慢して裁縫に取り掛かったら、裁断を失敗……。
やはり、具合の悪い時に裁縫はいけなかったか。
薬を飲んで少し横になったら1時間ほどで回復した。
我慢せずにさっさと服薬すべきであった。

夜のTVは「細木数子が緊急大予言アナタの将来を幸せにするスペシャル」。
しかし、テレビ朝日がホリプロのタレントを集めて細木に占わせただけという、何ともお粗末な番組であった。
話があっちこっちに飛んでいて、見難いったらありゃしない。
多分、収録の途中で細木が駄々を捏ねたか細木が怒り出したか細木がアタシゃ帰るよ!と言い出したかで、放送出来る部分を何とか繋ぎ合わせたのではないだろうか。
周囲も細木に対しては腫れ物に触るような対応で、仕事とはいえ、見ていて司会者が気の毒になった。
そういやあびる優が出ていたが、いいのかテレビ朝日。
細木の言うところの「情緒欠如性」(何故か「じょうちょけつにょせい」と読むらしい)というものが犯罪者の特性として挙げられていて、つまり犯罪者には他人を思いやったり物事の因果関係を考える事が出来ないという性質の事らしいのだが、その話が出た時に殆どの視聴者が「お前の事だよ!」とあびるに突っ込んだに違いない。
どうせ彼女は和田アキ子が連れて来たんだろうが、これでもう禊が済んだつもりなのか?
視聴者は、煩くて品の無い馬鹿タレが消えてくれたと思ってホッとしていたのにさ。
あびる優が消えたのは、恐らく美輪明宏の呪いである。
ある番組であびるが美輪について、存在自体があり得な〜いだったか、格好があり得な〜いだったかと言い放ち、それを聞いた美輪は怒りでプルプル震えていたという。
それで美輪についてる観音様か何かが怒って彼女に罰を下したのだろうな、と私は勝手に解釈していたのだが、もう許しちゃうの?観音様。
ああいうのは表から抹殺してくれないと、世の中良くならないと思うのだが。


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