日々是迷々之記
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今日から働くことになった。本当は明日からなのだが、今日はひまなので研修のような感じで仕事を覚えて欲しいとのことで出社。
昨日、メンタルクリニックにいって薬をもらってきた。定時が10時から19時なので今年はもう行けなさそうだからだ。働く旨を伝えると、「がんばらないように。腹八分でやってくださいよ。」とのアドバイスをもらった。「がんばれ」と言う人は多いが、「がんばるな」と言う人は少ない。その方がずっと楽になれる。もし結婚するなら精神科の先生とするのが良さそうだ。(統計的にもうまくいっている夫婦が多いのではないか。)
さて、仕事。結果的に言うとがんばろうにもがんばりようがないので安心した。自社システムのマニュアルPDFファイルを読む。といっても12ページしかない。そのあと広い社内を案内される。トイレはここ、休憩はここ、アイスクリームの自動販売機がありますよとか、社員食堂はここですよとか、そんな感じ。
ブラインドタッチができるんですか?へーすごい!などと言われてしまった。いやはや、褒められると嬉しいがどう答えていいか分からない。昼過ぎに今日はこんなもんでいいので明日から仕事しましょう、と言われて帰っていいことになった。タイムシートは定時で書いていいらしい。緩いかんじで助かった。
今日案内してくれた社員の人は3人いて、全員がお笑い芸人の面影があるので何だかおかしかった。アイスクリームの自動販売機を教えてくれた人は中川家の弟、パソコンのシステムについて教えてくれた人は「おぎやはぎ」、別の支店から出向で来た人はケンドーコバヤシ風だった。
家に帰って弁当を食べ(作って行ったが食べなかった)、テレビを見ているとうたた寝してしまった。明日からどうなるんだろう。
金曜日の昼から派遣の顔合わせに行った。今日のは面接でなく顔合わせである。もう仕事することは決まっていて、その前に一度会っておきましょうということらしい。
十年前はほとんどこんな感じだった。今では競合(一人しか雇い入れないのに複数の派遣会社に声をかけ、誰を雇うか天秤にかける)は当たり前になってしまったが。仕事的にそんなに面白そうではないが、このだれっとした日常を打破したいという気持ちがあるので引き受けることにした。休みは日曜、祝日だけだが逆に余計なことを考えずに済むので気が楽かもしれない。
こども保険のコマーシャルで「ふつうが一番」と子供が言っているが、普通ってなんなんだろ、と思いつつも、やっぱ普通がいいかなと思う今日このごろだ。
そんな気がするが、その「きみ」っていうのが誰なのか具体的にはない。
ただこの空虚感を満たすまでは求めないけれど、静かに湿度を与えてくれるような、しっとりと底面を漂うような感情をくれる誰か。永遠を信じ合えるような誰か。そして私を失望させない誰か。
簡単なようで難しい。誰か一緒に積み木を積んでくれないだろうか。
生きてきて一体どんなことを身につけたのだろう。お金で買えないものばかりを求めてしまう。平和で静かな日常、明るく健全なこころ、誰かと繋がってると思えること。
失った物はよく分かる。希望、執着心、やる気、若さ、明るさ。
リセットボタンがあればいいと思う。しかも誰かにそれを押して欲しい。他力本願はよくないことのようによく言われるが、他力が働くからこそみんながんばれるんとちゃうかなと思う。地球の上でたったひとりで朝を迎え、ひとりで夜に眠って80何年生きられる人はきっといないはずだ。
だからきみに会いたい。
って何が言いたいのか我ながら不明。たまに考えてしまうことを文字にしてみたのだが。生きていることはかっこわるくて、死んでしまうのはみじめである。という歌があるのだが、この歌の言わんとすることは何なんだろう。
それでも明日はやってくる。何でやっ。
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