日々是迷々之記
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結局なんだかんだと言いつつも、クルマを買うことが決定した。最後は値引き攻撃で折れてしまったようなものだが、ダンナさんの持つ「試乗したクルマは結局買わない」の法則に従い、別のクルマにした。
購入するのはS社のfというクルマだ。モデル末期で来年2月にフルモデルチェンジするそうだ。だから45万円も引いてくれるのだろう。で、購入に当たって、滋賀県で登録し、車庫を取ることになった。
実質ダンナさんは滋賀に住んでいるので、それは当たり前なのだが、それには住民票を滋賀に移さなければならない。大阪からの転出、滋賀への転入、そして印鑑登録。それらの雑務をこなすために私は青春18切符を購入し、電車に乗った。往復で3900円ほどかかるので、青春18切符がお得なのだ。
1時間ほどかけて滋賀に着いた。夕方3時を過ぎ、気温は4度。大阪の半分以下だ。市役所まで約2キロ。てくてくと歩く。市役所で書類を記入する。転入日が12/1、届け出日が12/26と書いた。転入日はいつかはっきりしないのでと大阪の役所で申し出たらなんとなく適当に12/1になったのだ。それを提出するとおどろくようなことを言われた。「あの、転入日と届け出日が2週間以上開いていると裁判になって罰金5万円なんですけど、よろしいですか?」
はぁ?(・Д・)いいわけないので単身赴任の状況などを話した。すると、「それなら、転入日を今日に書き換えて下さい。」と言われた。それだと転出した日と、食い違ってしまうのでその旨を尋ねると、「それは問題になりません。」とのことだった。かくして、ダンナさんは12/1-12/25までどこにも住んでいなかったことになった。はてはて、こんなんでいいんかい?
そもそも、日本のこういった制度は実状にそぐわない気がする。同一世帯は同じ場所に住んでいるという前提になっているからだ。単身赴任や、進学で別の所に下宿している学生などたくさんいると思う。しかし、保険証は1つしかなく、コピーでもほぼ使える。矛盾を感じつつもテキトーにやってればいいといった感じだ。カナダのように出生証明書と、社会保険番号で管理すれば矛盾は生じないと思うが、それをすると個人情報の流出だなんだとわーわー言うヒトがでてくるのだろう。個人情報を管理するには、個人が情報に対しての意識を高めることでしか守られないのに。出会い系とかで何でも垂れ流しちゃうような、意識の低い人の個人情報までは守れない。
ということでおざなりの登録を済ませ、住民票を取ることにした。クルマの登録に必要なのだ。これは直ぐに済み、次は印鑑登録だ。しかし、これは本人に任せることにした。代理人だと申請を出してから本人に郵送で確認、確認書を書留で返送、そしてそれから作成なので非現実的に時間がかかる。めんどくさいので今日できることはこれでおしまいなのだ。
帰路、再び電車に乗る。ここの電車はドアが半自動式で、ドアの横のボタンを押してドアを開け閉めする。外気温が低いので開けっ放しだと冷えてしまうのだ。こんな所に北陸の気配を感じる。う〜、ブルブル。
電車が動き出すと、寝てしまった。寒い中でてくてくと歩いたので疲れていたのだろう。気がつくともう京都だ。大阪に着いたら丁度20時だったので、デパ地下グルメのたたき売りでも購入しようかと思ったら、閉店時間は20時になっていた。21時閉店はクリスマス前の大盤振る舞いだったのだ。トホホと背を丸めて再び電車に乗る。
最寄りの駅で降り、ここから20分歩くかと思うとトホホ気分がいっそう高まった。食事を作るのがめんどくさいので、途中のコンビニでビールと、トルティヤチップスを購入した。家のオカマの中にはご飯がある。それをお茶づけにして、ビールとお菓子でごまかすのだ。たまにはいいだろう。
そして、家に着きコタツでちんたらしていると寝てしまった。考えてみると一日で360キロ移動したのだ。ただ座ってただけだけど、それなりに疲れていたのだ。
目が覚めると、目が飛び出しそうになった。昨夜、ぐびぐびやりながら、某掲示板をうろうろしていたら、寝るのが明け方になってしまい、案の定、起きると昼前なのだ。
しかし、怠けることは許されない。今日はT先生の診察の日なのだ。先週の金曜日の晩に行きそびれているので今日は行かなくてはいけないのだ。ささっと着替えて、やかんのお茶をごぶっと飲み、自転車を担いで外へ出る。ぐぁっしゃぐぁっしゃとこいでどうにか午前中の診察の受付に間にあった。が、しかし、病院は野戦病院の如く混んでいた。通路に長椅子やら、パイプ椅子が出してあり、それっぽさが高まる。
トホホ〜っと大人しく待つことにした。サンケイ、読売、毎日、朝日と一通り新聞を読んで1時間が経過した。受付に聞きに行くと、「30人待ちです。」とのこと。夜に来てもいいかと聞くと、もう、そんなにかからないし、夜も混むと思うので待っていて欲しいとのこと。待つことにした。というより、診察を受けないと困るのは私の方なので待つのだ。
とりあえず、1時間くらいは大丈夫だろうと、マクドナルドで食事をしにいった。戻るとまだ30分しか経っていなかった。長椅子に座ると満腹感からか、うとうとと眠ってしまった。ヤキソバのニオイで目を覚ますともう3時半だった。お腹を空かせたおばちゃんが、どうにもこうにも待ちきれず、隣のお好み焼き屋でヤキソバを買ってきたようだ。
わたしもさすがに待ちきれず、用事もあったので、夜にまた来ますと言い残して病院を後にした。区役所に行かなければいけないのだ。
しかし、外は寒く、家に帰ってニットのセーターに着替えて、フリースの襟巻きを取ってくることにした。そして区役所に行き用事を済ませ、再度病院へ向かう。
病院の近所の大きな交差点で信号待ちをしていると、おっちゃんが話しかけてきた。
「この自転車、スピードよう出るやろ。」にこにこしている。50前後のおっちゃんだ。「そうですねぇ。」急いでいるのと、なんともかんとも疲れた私は生返事をした。「今はもう、よう乗らんわ。オッチャンも乗ったことあるんやで。」その目は私ではなく自転車を見ていた。私は最初はしんどく感じるけど、慣れたら楽だし、楽しいですよ、と答えた。「そうかぁ。若い女の子でこういう自転車乗ってるのは珍しいなぁと思ったんや。」その時、信号が青になった。「寒いから気ぃつけて。」場数の足りない私は「ありがとう。」と答えてこぎ出した。うまく理由は言えないけれど、すこし嬉しかった。
病院に着くと、タイミング良く10分くらいで私の番になった。事故関連の処理の話があるので木曜の晩の診察にまた来なければいけなくなった。1年半、つきあった病院とも恐らく今年でお別れなのだ。
病院を出ると、ぼちぼち8時だ。外はクリスマスモード最高潮!といった感じで浮き足立っている。晩ご飯は何にしようかなぁ〜などと考えながら信号を待っていると、見覚えのある後ろ姿があった。
「こんにちはぁ〜」と声をかけると、その男性はビックリしながら振り返って目をぱちくりさせながら「お疲れさまです。で、何やってるんですか、こんなところで。」と言った。わたしのリハビリの先生だ。
信号が青になったので歩き出した。今日は病院が混んでて、診察がやっと終わったのですよというような話をすると、不意に「僕、今晩は何を食べたらいいですかね?」と問いかけられた。気が利かない私は、「マクドですか?」と言った。「いえ、家にはタマネギと人参とニンニクがあるんです。」「はぁ、それならキャベツでも買って帰って野菜炒めはどうですか?」「…昨日食べました。」
そんな会話をして駅前でそれぞれの方角に別れて進んだ。わたしは、「うちにもタマネギあるから、冷凍庫の豚肉を出してブタキムチにしよう。ビールを一本だけ買っちゃおうかな。にこにこ!」などと考えつつ、家に帰った。 そして、ゴハンを炊き、みそ汁を作り、えのきの芥子和え、甘鯛の西京味噌焼き、そしてブタキムチを作ってビールを飲んだ。
そして今、この日記を書くにあたって、今日一日を思い起こしてみた。もし、「僕、今晩は何を食べたらいいんですかね?」という問いかけに、「もしよかったら、私と食事をしませんか?」と言ったら、クリスマスっぽくなったのだろうか?むむ!いいではないか!そして間接照明のあるようなお店に行き、標準語で会話をしつつ、名前の分からないようなお酒を飲むのだ。(いやはや、さっき見たドラマにかなり影響されてるなぁ。)
が、現実はおでこ全開に髪の毛をくくって、マフラーを鼻までぐるぐる巻きで自転車にまたがり、ブタキムチとビールのことを考えるような女にそんなドラマのようなことは起こらないのが当たり前なのだ。
今もパソコンのまえでわさび漬けをつつき、芋焼酎ロックを飲みながらこの日記を書いている。タマネギと聞いただけでブタキムチを連想し、それしかアタマの回らないいわば「食の奴隷」な私には、ダンナさんはやはりダンナになるべくして巡り会ったのだと思ってしまう。
何故なら、おみやげはいつも食べ物だからだ。こないだは、コンビニのハーゲンダッツを全種類1個づつ買ってきた。その前は、みたらしダンゴにゴマダンゴ。コンビニ特有のナゾの飲み物、例えば、バナナラッシー、バニララテなどもよくおみやげとして買ってくる。
…食べ物のことばかり書いていたらお腹が空いてきた。やはり聖夜は酒と食料なのだ。
連チャンで飲んでいたので今日は起きるのが本当に辛かった。目が覚めると、もうお昼前だ。ダンナさんは今日早めに戻って買い物をする予定だったのだが、とてもそんな気になれないようで、ほけ〜っとした顔でコタツに入り、ぼや〜っとタバコをふかしている。
昨日のアンコウ鍋の残りにゴハンを入れて雑炊にした。その後、パンを食べて、アイスクリームを食べる。ふと思い出した。ケーキを食べるのを忘れているではないか。私がチョコのシフォンケーキを購入してあり、それにダンナさんが生クリームを泡立ててデコレーションをしてくれる予定だったのだが、飲んだくれて忘れてしまったのだ。まぁいいか、賞味期限的には大丈夫なので、正月に食べることにした。
食後、ぼやーっとしながらココアを飲み、テレビを見る。ダンナさんがテレビを見る姿を眺めていると、白髪が増えたなぁと思う。
窓の外は晴天だが、風が冷たい。海の上を浮かんでいる水鳥たちものほほんと漂っている。
結局、映画の後、競艇の賞金王決定戦まで何故か見てしまい、やっと重い腰を上げた。カップルが充満したバスでターミナル駅まで出て、ダンナさんを見送った。しかし、カップルが多い。私にとってのクリスマスはあくまで家族の物といったイメージなので違和感がある。プレゼントだって、サンタさんがよいこにあげる物で、カップル同士でハラのさぐり合いをしてあげる物でもないと思う。
百貨店でライ麦パンと、マスタード、わさび漬けを購入して家に帰った。今晩は、スライスした鴨のスモークをライ麦パンにのせ堪能するのだ。そのためのマスタードまで購入する気合いの入りようだ。結果、かなりうまかった!欲を言えば、ピクルスのスライスか何か、野菜を添えるべきだった。しかし、パンで晩ごはんを終えられないタチのわたしは、ささっとご飯を炊いて、炊き立ての新米を食べる。おかずは、わさび漬けと昨日の塩からなのだ。
がががっと食べ、昨日の残りの純米吟醸に手をつける。ぐびぐび!ちょこっとわさび漬けをお箸に付けていただく。うまい!ぐびぐび!
かくしてクリスマスイブは、ぐびぐびっと過ぎて行くのであった。
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