日々是迷々之記
目次|前|次
今日は私にとって今年最初で最後の忘年会だった。メンバーはここ2ヶ月おきくらいに定期的に飲み会をやっているメンバーだ。仕事も、年齢も性別もいろいろで本当に巡り合わせの妙を感じずにはいられない組み合わせだ。
今日のメニューはカニであった。かに酢、かに刺し(カニ味噌付き)、カニの天ぷら、焼きがに、かにすき、ぞうすい。そして飲み放題。かに酢のたらばがにはでかく、「おお!」っと感動しているうちに、かに刺しに「おおおお!」とさらなる衝撃を受け、かにみそをひとなめして「ううう。」とむせび泣く。わたしはこのかにみそは冷酒と食べるべきだと判断し、ちまちまとなめなめし、ビールは天ぷらと食した。みんな生中を2杯くらいづつ飲んでから、冷酒にチェンジした。かにみその本領発揮である。うううう!うまい。わたしは目に涙を浮かべていたかもしれない。
この辺からご乱心モードに入って行く。といっても、おはしを焦がしたり、二枚重ねの靴下を激写したり、つまようじの入れ物をぶちまけたりとその程度であるが。
2時間で予約をしていたのに、気が付くと4時間を超えていた。いやはやどうもとお勘定をしてもらうと、7人で34650円也。うむむ、安いではないか。しかも鍋のかには生だったのだ。
また来ようと固く心に誓って、いそいそと終電に乗り込んだ。
病院を終えてから面接に向かった。私にとっては2年ぶりくらいの面接、しかも、社会復帰第一歩なので少し緊張している。
まず、おきまりの書類の書き込み。一段落したらスキルチェックだ。ワード、エクセル、それにテンキー、和文、英文のスピードチェック。結果、私が雇用主ならこんなやつは絶対雇わないというくらいさぶい結果だった。
ワードは一応出来たが、表作成は出来なかった。普段はエクセルで作ってからワードにコピー&ペーストしていたのでワード内だけでする方法を知らなかったのだ。エクセルはほんとに入力と足し算と平均値を出すだけしか出来なかった。LOOP関数ってなんじゃ〜と地団駄踏んでしまった。
しかし、入力はもっとダメダメだった。毎日こんなに日記を書いたり、メールを打ったり、ホームページのタグを書いたりしていてもできないものはできないのだ。テンキーのブラインドタッチは評価E。日本語入力は評価B。英文入力は評価E。この最後がかなりキツイ。(ちなみに評価B以上が実務で使えるレベルということだ。)しかも理由がアホなのだ。
このテストはパソコンの画面の左側を見て、右側に同じように打つという形式だった。左側には大きな青文字でタイトルがあって、2行開けて、小さめの赤文字で本文があった。そこで私は本文だけ打っていたのだ。そのシステムでは、左側と同じように打てたら文字が黒くなって確定されてゆくのだが、私の打った物はタイトルの分だけ行が狂っており、いつまでたっても黒くならず、結果全て間違って打ったという結果になった。で、どっこい0点なのだ。いやはや、恥ずかしいのかどうかも分からないトホホ度だ。
しかし、ここで落ち込まずに「こんなもんで人間の価値はわかんないのだ。」と早々と開き直ってしまった私は、次の英会話テストに進んだ。これは簡単だった。外国人の先生が出てきて、今までの仕事キャリア、これからどうしたいか、海外と日本のもっとも違うところ、自分の長所と短所はどこだと思うかを話すのだ。自分の考えさえ持っていればまず答えることのできる内容だった。
筆記テストもまぁ、普通できるやろといった感じだ。「ふうとう」「けんさく」を漢字で書いたり、「月賦」の読み方を選んだりというものだ。
で、約2時間半のテストを終えると私は燃え尽きていた。まるで徹夜明けの期末テスト最終日のようだ。最後のカウンセリングでは、まるで電球が最後に輝くように、力をふりしぼってアピールをした。すると、幸運なことに、「久しぶりの実務は緊張されていたようですね。」と悲惨なテスト結果を受け止めてくれていた。「いやいや、毎日丑三つ時まで日記を書いたり、フォトショップで遊んだり、2chをうろうろして、パソコン遊びで肩がコリコリですわ〜」などと余計なことは言わずにいた。
そして、最後に仕事を紹介してくれた。前と似たようなもので貿易関係でやりとりは英語と日本語、書類作成は英語、というような仕事だ。何が評価されたかというと、「元気で明るい」ことらしい。うむむ。面接に来て、「後ろ向きでじめっとした」ような態度をとる人はいないと思うのだが…。
まぁいいや。0点を取った人間にもちゃんと仕事はあるわけで、とりあえず話を進めてもらうということで今日の話は終わった。うまくいけば来年早々から働けるかも。
| 2001年12月18日(火) |
いかがなものか、英文レジメ |
明日の面接に備えて必要な物を揃えていた。履歴書サイズの写真一枚、履歴書、シャチハタ以外の印鑑、職務経歴書、そして英文レジメが一枚。
わたしが応募した仕事は派遣会社から紹介される翻訳の仕事である。といっても時給からして翻訳メインではなく英文事務にちょっと色を付けたようなものだと思われる。
職務経歴書まではさくっと準備できたが、英文レジメではたと手が止まってしまった。レジメというのは履歴書だ。英文履歴書を作成せよということなのだが、日本語の履歴書と違い、一定のフォームというものはない。ワープロでA4の紙につらつらと書く。目的、自分の持っている技術をアピールするためのもので、同時に「私を雇えばあなたはこんなに得ですよ」という面を強調することが大切である。おのずと職歴はそれをサポートするが、学歴などは別に〜、という感じである。
日本のそれとは違い、年齢、性別、既婚か未婚か、などは記載しない。
こういう性格のものを人材派遣会社むけに作成するというのはどうしたらいいのだろう。不特定多数の雇用主に向けて、「私を雇えばあなたはこんなに得ですよ」なんて書くのはムリだ。職歴を綴るにしても、ただ時系列にそって綴るだけになってしまう。本来は「ここで私は○○の実績を上げた。」などと、応募するポジションに沿ったように強調するものなのだ。雇用主を特定できていないのにどこを強調したらいいのか。
悩んだ末に私は、職歴はあくまで客観的な事実にとどめた。いわば英文で書いた職務経歴書といったものだ。英語文化圏からすると非常に消極的でやる気の見えないレジメになってしまった。どうもしっくりこない。せめてカバーレターという「自分で書く自己推薦状」みたいなものでも付けられるといいのだが。
ふとカナダで就職活動をしていたころを思い出した。就職といっても社会勉強のようなもので近所のYWCAで子供達の課外活動をサポートするスタッフを募集していたのに応募したことがあった。やることは、プールでの水遊び、本の読み聞かせ、簡単な工作、おやつの時間のお世話などごく簡単なことだが、少しでも現地の普通の生活を知りたいと思っていた私は面接でアピールしまくった。その場でマンガのキャラクターを描いて見せたり、必死だった。なんといっても英語があんまりうまくないのだから、他の応募者とは明らかなハンディなのだ。
相手の人がギャグのわかるタイプだったのか、私は初の外国人スタッフになることができた。ほんの2ヶ月だったけれども、私にとっては会話力が飛躍的に伸び、少しは普通の生活をかいま見ることができた濃密な時間だった。
そういうことをふと思い出してみると、レジメみたいな書類だけでは私という人間のことなど分からないと思う。佃煮のビンに貼ってあるラベルだけでは、それが美味しいかどうかわからないのと一緒だ。
不本意ながら明日はその英文レジメを携えて面接に行ってこようと思う。なげやりな気持ちではなく、雇用先の職種がはっきりした時点で再度英文レジメを作り直すか、カバーレターを添えさせて欲しいと申し出るつもりだ。
「はっきりと意志を明示すること」これも異国で学んだことの1つだ。
|