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再会から
2004年03月14日(日)

細川さんは数日後
亡くなりました

処置を一通り終えて
自宅に帰る準備をすすめる


ご家族の片づけが
一通り終わると
袋を下げてやってきた。

『よかったら、使えるものは病院で使ってください』


オムツなどは重宝するので
ありがたく頂戴することが多い。

袋の中身を後で見てみると
なんかいっぱい出てきた

トンカツソース
しょうゆ
梅干
スプーン

・・・・・・・・・

こんなのいりません・・・
そんなに困ってるように見えますか?  笑

オマケに今まで使っていた
汚れたタオル類まで入ってました。汗


そして・・・


時計、入れ歯まで


大勢の家族が帰った後
時計と入れ歯を眺めながら
なんだか細川さんが
まだ病棟に残ってるような気がした



早く迎えに来てもらうからね。細川さん











再会
2004年02月26日(木)

細川さん。72歳
前にも入院したことがあるおじーちゃん

連休明けで出勤すると
細川さんが重症室に運び込まれていた。
人工呼吸器(レスピレーター)をつけている。
おそらく今回はダメだろう。


訪室すると
すっかり痩せた細川さんがいた。


レスピレーターは
口から30センチほどの長い管を挿入しているため
声は出ない。


目を見ると
細川さんの目は生きていた。
なんだかほっとした。

おはよう。

って声をかけると
まぶたを少し動かす


少し希望の光りがさす。
なんだか嬉しくなった


細川さん♪
覚えてる?!
なーちゃんだよ〜〜〜



って手をさすって
着物を整えた


すると
力ない細川さんの両手が
少しずつ動き始めた


わぁ。。細川さん!!
覚えてますか?!!



お腹の上に
ゆっくりと移動した両手が
小さく・・・・


交差して



バツ印を作った・・・・・・






覚えてないのね・・・・汗


そこまで意思表示できる細川さんを
喜ぶことにしよう・・・・







綺麗になって帰ってね
2004年02月19日(木)

80歳ますさん
1年以上入院している寝たきりのおばぁちゃん

ボケてはいないが
口が悪い。
あまり話さないが、話しかけると
ぼそっぼそっと言葉を交わしてくれる


そんなますさん
やっと退院できることになった。

退院前の入浴。
時間が空いたので
私が寝たきり用のシャワーベットで
いれてあげた


こう見えても私
入浴介助大好き。
3年前は入浴介助専門で働いていたので
介助の腕はプロ級(自称)


翌日退院するますさんに
他のナースが
よかったね〜
最後にお風呂に入れて♪
どうだった?ますさん?

ってたずねてる
私は、うふ♪私が入れてあげたのよ〜〜〜
ってニコニコしながら聞いていると


ますさんが






『 あの時は




     

     あやうく・・・・・・・









          殺されるとこだったよ。』







・・・・・・・・・・・
オイオイ・・・・・

砕けそうになりました。私









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