● ホリデイ 監督: ナンシー・メイヤーズ 出演: キャメロン・ディアス/ケイト・ウィンスレット/ジュード・ロウ
見知らぬ土地での休暇、そこには思いがけない出会いが…
傷ついた心を癒すため、見知らぬ土地に旅立つ事を衝動的に決心したアマンダとアイリス。ネットを通じて知り合った二人は、ロスとロンドン近郊にあるお互いの家を2週間だけ交換する事に。こうしてロスからロンドンにやってきたアマンダは、同棲していた恋人と手ひどい別れをしたばかり。一方のアイリスは、片思いしていた同僚の婚約発表により失恋…。新しい土地で彼女たちを待っていたのは、美しい家と思い掛けない出会いだった。
大人の恋を描くことに定評のあるナンシー・メイヤーズ監督が、“ホーム・エクスチェンジ”という題材を使って妙齢の女性の新しい恋を演出した。キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレットという最高のスターを得て、ロマンチックな物語に仕上がっている。もちろん、それぞれの恋の相手、ジュード・ロウとジャック・ブラックの男性陣も魅力たっぷり。2組の恋の行方を、アメリカとイギリスの時差を利用しながら同時進行していく語り口など、随所に古きよきハリウッド映画の精神が見え隠れしているのもいい。
● ハッピー フィート 監督: ジョージ・ミラー 出演: 声の出演 手越祐也/ブラザートム
南極版「紅白歌合戦」開演!
南極に住む皇帝ペンギンたちにとって人生で一番大切なのは、自分だけの“心の歌”を見つけ、生涯の伴侶にふさわしいパートナーの愛をゲットすること。ところが、そんななかに、ひとりだけ筋金入りの音痴ペンギンが…!彼の名前はマンプル。長老たちや仲間からも見放され、独りぼっちになってしまったマンプルが、歌う代わりに踏み出したのは、ダンスのステップ!史上最強にかわいいダンシング・ペンギン、マンプルが、誰にも真似できない無敵のステップで、奇抜なビートを刻み始める!!
CGアニメーション映画『ハッピーフィート』は、南極を舞台に、世界一クールなペンギンたちが、ダンサブルに踊り、パワフルに熱唱するコメディ・アドベンチャー。全米で一般公開されるや、他の新作をおさえ全米初登場1位となった破壊力抜群の話題作だ。監督を務めるのは、『ベイブ』のジョージ・ミラー。声優陣も、ヒュー・ジャックマン、ニコール・キッドマン、イライジャ・ウッド、ロビン・ウィリアムスと何とも豪華な顔ぶれが集結した。また、華麗なダンシングペンギンの動きは、“タップの神様”セヴィアン・グローバーの振付をキャプチャーしたもの。南極から愛を込めて、ペンギンたちがあなたの為に歌い、そして踊ります!(作品資料より)
2007年03月11日(日) |
ナイト ミュージアム |
● ナイト ミュージアム 監督: ショーン・レヴィ 出演: ベン・スティラー/カーラ・グギーノ/ロビン・ウィリアムズ
みんな みんな、動き出す。
気のいい夢想家ラリー・デイリーは、自然史博物館の深夜の夜警員という、つまらない仕事に見えた仕事を引き受けた。だが、ラリーの警備中に異様なことが起こり始める…。展示物が魔法を使ったように生き返り、恐ろしいT−レックスはフェッチ・ゲームを強要する。一方でマヤ人、ローマのグラディエーター、カウボーイたちがジオラマから現れ、壮大な戦いを始めてしまった!テディ・ルーズベルトの蝋人形はインドのプリンセスに思いを寄せる一方、ラリーに重要なアドバイスをくれる。この手に負えない状況になった博物館を救うため、ラリーは魔法をコントロールする方法を見つけなければならない…。
本作『ナイト・ミュージアム』の舞台は、そのタイトルがあらわす通り「真夜中の博物館」。何かが起こりそうな不安と期待が詰まった自然史博物館の夜間警備員に扮するのは、『ミート・ザ・ペアレンツ』のベン・スティラー。そして、館内に展示されている第26代アメリカ合衆国大統領セオドア・ルーズベルト(蝋人形?!)に扮するのは、コメディアンそしてアカデミー賞俳優としてもおなじみのロビン・ウィリアムズ。コミカルな演技という点では、他の追随を許さない二人の夢の顔合わせが本作によって実現した。監督は、『ピンク・パンサー』のショーン・レヴィ。2007年のホリデーシーズンの目玉作品となりそうなファミリー向けコメディ作品である。(作品資料より)
● さくらん 監督: 蜷川実花 出演: 土屋アンナ/椎名桔平/成宮寛貴
繚乱する百花の中、凛と誇る一輪のさくら
お蘭によって吉原の玉菊屋に連れてこられた8歳の少女。きよ葉と名付けられた彼女は、高級花魁・粧ひに面倒を見られることになった。玉菊屋から脱走を図り続けるきよ葉だったが、粧ひに導かれ吉原一の花魁を目指す事を決意する。やがて17歳となったきよ葉は、美貌と鼻っ柱の強さで一躍江戸中の注目を集める存在に。そんなきよ葉は、お客として来たうぶな青年・惣次郎と初めての恋に落ちるのだが…。
安野モヨコの原作を、監督・蜷川実花、主演・土屋アンナで映画化。吉原遊郭でまっすぐに生きる女性の姿を描いていく。男女の機微や恋愛模様を織り交ぜつつも、中心として映し出されるのは、自分の生き方を貫こうとするカッコイイ女・きよ葉。そんな彼女を土屋アンナが自然かつパワフルな演技で表現。この作品が初監督作となる蜷川実花監督による映像は極彩色の美しさが満ち溢れており、濃厚なラブシーンもヴィヴィッドな色彩の中、ただただ美しいものに仕上がっている。脚本は『月とチェリー』のタナダユキが担当。音楽監督を椎名林檎が務めている。花魁映画としてはこれまでにない、エネルギッシュな青春エンターテイメントに仕上がった。
● ディパーテッド 監督: マーティン・スコセッシ 出演: レオナルド・ディカプリオ/マット・デイモン/ジャック・ニコルソン
L・ディカプリオとM・デイモンが夢の競演!香港映画『インファナル・アフェア』をスコセッシがリメイク
貧困と犯罪が渦巻く、ボストン南部で生まれ育った2人の男。犯罪者一族に生まれ、自らの生い立ちと訣別するために警察官を志すビリー。マフィアのボス・コステロに育てられ、忠実な“内通者”となるために警察官を目指すコリン。2人は互いの存在を知らぬまま同じ警察学校で学び、それぞれ優秀な成績で卒業。コリンはマフィア撲滅の最前線に立つ。一方、ビリーに命じられたのは、マフィアへの極秘潜入捜査だった…。
02年の香港映画『インファナル・アフェア』をM・スコセッシがリメイク。オリジナル版よりも、主役2人を囲む登場人物を個性的に、厚く描き込んだ脚本は、まるでシェイクスピア悲劇のような味わい深さ。主演は、ここ数年スコセッシとタッグを組んできたレオナルド・ディカプリオ。知性と野性味、繊細さと強靱さの両面を持つ複雑な男・ビリーの苦悩を、まなざし一つで演じ、全米で絶賛された。対するコリンを演じるのは、こちらも演技派の呼び声高いマット・デイモン。明晰な頭脳だけを頼りに薄氷の上を歩くコリンを、スリリングに演じた。そして、マフィアのボスを演じたジャック・ニコルソンの存在感!恐るべき怪優が、スクリーンに戻ってきた。
● どろろ 監督: 塩田明彦 原作:手塚治虫 出演: 妻夫木聡/柴咲コウ/瑛太
生きるため、ほんとうの自分を取り戻す旅
戦乱の世で天下統一の野望を抱く武将・醍醐景光は四十八体の魔物から強大な力を与えられるが、その見返りに生まれくる我が子を捧げた。やがて体の四十八ヶ所を奪われて生まれた赤子は捨てられ、呪医師・寿海の秘術によって救われる。身を守るため左腕に仕込まれた妖刀と同じ百鬼丸と名付けられた子どもは成長し、魔物を一匹倒すごとに体の部位が1つずつ戻る定めなのだと知る。魔物退治の旅に出た百鬼丸は野盗・どろろと出会う…。
百鬼丸もどろろも、戦の絶えない非情な世界で生き延びるためにやむを得ず仮の姿でいることを余儀なくされている。奪われた体の四十八ヶ所を取り戻すまで、あるいは本当の男に出会うまで本来の自分自身にはなれないのだ。巨匠・手塚治虫の原作漫画の世界を映像化するために、ニュージーランド・ロケを敢行して誕生したこのスペクタクルな活劇は、次々に襲いかかる魑魅魍魎も、妻夫木聡扮する百鬼丸が体の部位を再生させる毎に悶え苦しむ様も巧みに活写し、さらにスピード感溢れるアクションで魅せる。『HERO』『LOVERS』の辣腕チン・シウトンのアクション指導の下、全身でどろろを演じた柴咲コウの役者魂に拍手を。
● ドリームガールズ 監督: ビル・コンドン 出演: ビヨンセ・ノウルズ/ジェイミー・フォックス/エディ・マーフィ
少女たちの夢は永遠に生き続ける!
1962年デトロイト。エフィー、ローレル、ディーナのコーラストリオは、歌で成功しようと毎夜オーディションなどに出場していた。そんな彼女たちを、カーティスという男が目を付けた。やがて、デトロイトで抜群の人気を誇るスター、ジミー・アーリーのバックコーラスを務めることに。そんな3人はカーティスをプロデューサーに、ドリームガールとしてデビューを飾る。次々にヒット曲を放ち、トップスターの仲間入りを果たすが…。
R&Bの魅力を余すところなく詰め込んだミュージカル映画。『シカゴ』の脚本家、ビル・コンドンが監督し、本年度(06年)の映画賞レースでも各賞を総なめにし、アカデミー賞も最多8部門にノミネートされた。主演には、ビヨンセ、エディー・マーフィ、ジェイミー・フォックスと、今考えられるこの上ない豪華なキャストが勢ぞろい。共演者からの影響でか、エンターティナー、エディー・マーフィが、「これでもか」というくらい熱い歌と演技を魅せつけており、ほとばしる情熱に身震いがするほど。そして、新ゴッド姉ちゃん、ジェニファー・ハドソンの筆舌に尽くしがたいド迫力!是非、劇場の大スピーカーで堪能して下さい。
● 守護神 監督: アンドリュー・デイヴィス 出演: ケビン・コスナー/アシュトン・カッチャー/ニール・マクドノー
死んでも、守り抜く」。海難レスキューに命を懸ける男たちを描いた、 熱いドラマ アメリカ沿岸救助隊に所属するレスキュー・スイマー、ベン・ランドール。数々の命を救った伝説的なスイマーだった彼だが、ある任務で相棒を目の前で失い、心に深い傷を負ってしまう。妻にも別れを告げられ、失意に沈むベン。そんな重い気持ちの彼は一時現場を離れ、レスキュー隊員を養成する学校・Aスクールに教官として赴任する事になった。そしてそこで元高校水泳チャンプの訓練生、ジェイク・フィッシャーと出会い…。 海難レスキューで危険な任務を担うレスキュー・スイマーを題材にした、熱いドラマ。ケビン・コスナー演じる伝説のレスキュー・スイマーと、アシュトン・カッチャー演じる新人レスキュー・スイマーの二人の関係を中心に、男と男の絆、命を救う事の意味、そして人命救助に命を懸ける男たちの姿を描いていく。ケビン・コスナーは伝説の男を渋みの増した演技で表現。一方のアシュトン・カッチャーは若々しく苛立ちを表に出した演技を見せてくれている。表面的には対照的な二人だが、心に刻まれた傷や想いは同質のもの。それゆえに互いを認め合うシーンや、ベンがジェイクを救出に向かうシーンでは、深い感動を味わう事ができるはずだ。
● 幸せのちから 監督: ガブリエレ・ムッチーノ 出演: ウィル・スミス/ジェイデン・スミス/タンディ・ニュートン
成功への原動力、それは父と子の愛
81年、サンフランシスコ。5歳の息子クリストファーを何より大切に思うクリス・ガードナーは、新型医療機器を病院に売り込む日々。しかし大量に買い込んだ機器は滅多に売れず、家賃も払えない生活が続いていた。そんなある日、彼は高級車から降りた男に成功の秘訣を尋ねたことをきっかけに、証券会社の養成コースに通うことを決意する。受講者に選ばれるように、クリスは人事課長のトゥイッスルへ自己アピールするのだが…。
作品に登場するクリス・ガードナーは、シカゴなどに会社を構える実在の人物で、いわゆる“勝ち組”の人間。しかし一時は住む家を失い、息子と共にホームレス生活をするほどの極貧にあえいでいた。この『幸せのちから』は、そんなクリス・ガードナーの足跡を基に描かれた真実のドラマだ。とはいえ、単に成功を描いたアメリカン・ドリーム物語ではない。むしろ重きを置かれているのは、息子を想う父の愛情。息子を守ろうとする想いこそが、成功への原動力となるのだ。そんな父親をウィル・スミスが真摯な演技で表現。息子クリストファーを演じたウィル・スミスの実子、ジェイデン・スミスとの自然なやりとりが、作品にリアリティを与えている。
● 武士の一分 監督: 山田洋次 出演: 木村拓哉/檀れい/笹野高史/小林稔侍
武士の一分として、斬らねばならない男がいる。山田洋次時代劇三部作、ここに完結。
三村新之丞は、近習組に勤める下級武士。毒見役という役目に嫌気がさしながらも、美しい妻・加世と中間の徳平と平和な毎日を送っていた。ある日、毒見の後、新之丞は激しい腹痛に襲われる。あやうく一命はとりとめたが、高熱にうなされ、意識を取り戻した時は、視力を失っていた。人の世話なしで生きられなくなった自分を恥じ、一度は命を絶とうとしたが、加世と徳平のために思い留まった。ある日、加世が外で男と密会しているという噂を聞く。新之丞は徳平に尾行をさせ、加世が番頭・島田と密会していることを知る……。
『たそがれ清兵衛』、『隠し剣 鬼の爪』に続く、山田時代劇三部作。原作は藤沢周平の隠し剣シリーズ第2作である『隠し剣秋風抄』の「盲目剣谺返し」。最終作となる本作では、主演の三村新之丞役に木村拓哉を迎えた。常に“最高以上”を求める山田演出が冴える。この三部作が「新しい時代劇」と呼ばれるのは、時代劇でありながら、現代にも通じる人々の心情が丁寧に描かれているからだろう。本作も、「平等」や「個性の尊重」など、社会へのメッセージがセリフの端々にちりばめられている。音楽を担当するのは、山田組にかかせない存在となった富田勲。音を大切にする山田監督だが、新之丞が耳が頼りであるため、特にこだわったようである。
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