いつもiPodに入れた音楽を聴きながら、夕食を作り皿を洗う。
だいたい自分で選曲した「お気に入り」を聴いている。毎日とまではいかないが、何回か聴くと飽きてくる曲もあるので「お気に入り」の中身は頻回に入れ替えているが、ずっと変わらず入っている曲がある。その一つが筋肉少女帯の「大釈迦」。
丘の上でひとりすわって 古ぼけた娘が 丘の上でひとりすわって 街を見降ろす その横で忙しげに アンテナ売りが 娘がたのむ 仕事のために商品の組み立て
けっこう イイ人だったから恋してあげてもよかった けっこう イイ人だったから好きになってもよかった ドロロのノウズイ ドロロのノウズイ
アンテナはその街の博物館の屋根に 娘はそこの持ち主の成金の孫で 年は十四でおしゃべりすぎて だけど かわいくって アンテナ売りが落ちてきたら 受けとめてあげるよ
けっこう イイ人だったから恋してあげてもよかった けっこう イイ人だったから好きになってもよかった ドロロのノウズイ ドロロのノウズイ
釈迦はイイ人だったから ドロロのノウズイ ドロロのノウズイ
足が滑り アンテナ売りは屋根から落ちる 待ちかまえてた娘の上に音を立てて落ちる 月の光あびてアンテナがさびる 屋根の上の アンテナから 飛び出る電波が シャララ シャカ シャカ
けっこう イイ人だったから 恋してあげてもよかった けっこう イイ人だったから 好きになってもよかった ドロロのノウズイ ドロロのノウズイ ドロロのノウズイ ドロロのノウズイ ドロロのノウズイ ドロロのノウズイ ドロロのノウズイ ドロロのノウズイ
元々の歌詞は「ドロロのノウズイ」ではなく「トロロのノウズイ」で、「月の光あびて アンテナがさびる」ではなく「割れた娘の頭から はじける脳髄」だった。いずれもメジャーデビューするに当たりやむを得なく変更したとまだ中学生だったたてめえは聞いた。
上記のライブでは、ちゃんとインディーズバージョンで歌われている。これ以上なく楽しそうなみのすけは「トロロのノウズイ」と叫ぶ。てめえのiPodに入っているのは「筋少の大車輪」バージョンで、ギターの競演がすごい。大槻ケンジがギターソロの前に一人ひとり名前を呼ぶのだが、横関敦のときだけ「横関っ! さん(小声)」とさん付けなのが笑える。
父の受診日だったので、一日仕事を休むことにした。
受診時間は午後、昼からなので本当なら午前中は仕事に行き、午後から休みをもらってデイケアに父を迎えに行き、そのまま受診してもよかったのだが、面倒なのだ。であれば父も一日休みにしてしまえばヘルパーさんもこの日は休みになるし、デイケアの送迎も必要ない。父には起きるまで眠ってもらい、朝食を食べた後自室でゆっくりしてもらい、昼から一緒に出かければよい。てめえの職場には迷惑がかかるが有給休暇なのでてめえの権利でもあるし、受診日はいつも休みをもらっている。
朝。ヘルパーさんも来ず、父も起きてこず、てめえもゆっくりできた。9時くらいに朝食を運ぶ。食べた後に外に出ようとしている音が聞こえたので玄関に向かうと、一式用意を済ませて出かけようとする父がいた。どこへ行くの、と聞くと、いつものところや、と言う。デイケア、とか、場所とかそういうのも覚えられないようだ。今日は病院の受診なので休みですよと言うと、そうかと小さくつぶやいて自室に戻った。
ちなみに、てめえの家は彼がひとりで外出できないようにバリアを設けている。家の四方は隣家に囲まれており、出入り口には2mを超える門扉を付けた。ので、彼が脱出するには隣家の壁を乗り越え屋根伝いに行くか、門扉を超人的なジャンプを行い飛び越えるしかない。前に立つ家の中を通り抜けるという手もあるが、さらに困難である。
昼前に支度をして出かけた。彼は障害者1級を二つ所持しているのでバスが乗り放題である。付き添いも無料。なのでバスで移動する。
バス停まで野郎二人で並んで歩く。目を離すと違うところに行ったり、通行人に飛びついたりするのだ。一昔前なら間違いなく彼は閉鎖病棟の中だろう。ていうか昨年は閉鎖病棟の中だった。
こういった人を外に出すことは、家族の熱意だけでは不可能である。日中を見てくれる施設があり、通所を支えてくれる介護者がおり、その他のサービスを提供してくれる人々や制度がないと難しい。一昔前はそれがなかったわけで、選択肢としては座敷牢か閉鎖病棟(どちらも同じようなものだが)しかなかった。父はありがたいことにすべてを満たして今家にいるわけだ。
バス停に着く。周りの人から2,3mは離れてバスを待つ。気がつくと人々のほうにじりじりと近付いていたりするので油断ならない。そんな時は腕を引っ張ると素直にこちらに戻ってくる。
実際のところ、こういう人の移動はバスは危険である。中は密室だし、なにかあると大変なので、ヘルパーさんなどは決してバスを使わない。てめえだけだ。なんでそんな危険を知りながらそんなことしているのかと言えば、そういった状況を経験させておきたいし、てめえも経験しておきたいからだ。危険だからと言ってすべてを行わなければ、結局何もできなくなる。もしかしたらバスの中ではおとなしいかもしれない。実際バスの中では彼はおとなしく車窓の風景を眺めていた。
病院の近くにある台湾料理の店で昼食をとる。最初この提案をしたときは父はかなり乗り気だったが、着くころにはそんなことも忘れていた。
父は焼き豚、てめえは野菜とイカの炒め物を注文した。ランチはこの日はこの2種類のみだった。他にごはん、冬瓜のスープ、バンバンジー、ザーサイの炒め物と杏仁豆腐と熱いジャスミンティーが付いて一人800円。ご飯とスープはおかわり可だった。父が焼き豚を選択したのでてめえは違う方にしたのだが、正直焼き豚のほうがよかった気がする。
食事を終えて病院へ。この日は特別混雑していて、診察まで2時間半待った。父には「待つ」という言葉がないので落ち着かず、椅子から立ち上がったり突然どこかへ行こうとしたり、かと思えば隣に座る人にじりじりと近付いたりして困った。他の人が呼ばれるたびに診察室に突入しようとするので、廊下の端の誰もいないところまで移動しずっと父の腕を握っていた。ようやく観念しておとなしくなったかと思ったら、またもぞもぞと動き出す。
ようやく名前を呼ばれ、診察室に入ったが、椅子に座った途端に立ち上がり「はい、ありがとうございました!」と帰ろうとする。まだ診察始まってませんよ。
帰りもバス。バスの中ではおとなしく車窓の風景を眺めていた。
家から少し離れたバス停で降り、彼の気分転換も兼ねて少しだけ散歩して帰った。帰ると夜だった。いやー疲れた。
In the next world war In a jackknifed juggernaut I am born again
次の世界大戦では 折りたたまれた巨像の中で ぼくは生まれ変わる
In the neon sign Scrolling up and down I am born again
ネオンサインが瞬き 上へ下へと蠢く中 ぼくは生まれ変わる
In an interstellar burst I am back to save the universe
惑星間の爆発で ぼくは宇宙を救うために帰るんだ
In a deep deep sleep of the innocent I am born again
ぐっすりと眠りにつき ぼくは生まれ変わる
In a fast german car I'm amazed that I survived An airbag saved my life
速いドイツ車で 驚いたことにぼくは生き残った エアバッグが僕の命を救った
In an interstellar burst I am back to save the universe
惑星間の爆発で ぼくは宇宙を救うために帰るんだ
In an interstellar burst I am back to save the universe Radiohead - Airbag
今回初めてAmazonと結託してみた。
「私はなぜ麻原彰晃の娘に生まれてしまったのか」
後味の悪い読後感。大変な環境の中で正気を保つことは大変なことだと思うし、麻原が逮捕された時の5歳という年齢のために正気を保てたのだろう。これ以上であれば姉たちのようにある程度価値観は出来上がっているだろうし、これ以下であれば全く理解できなかっただろう。 本人は、自分の言いたいことを書いて発表したかったのだろう。ただ年齢の割に成熟が見られないのは単に環境のせいか。こういった人物に既視感があるのはなぜだろうか。元幹部のことについては書かされている感で溢れていた。これは編集者が望んだのだろう。
続いて「A3」も読んでいるが、こちらは素直に入ってくる。
地下鉄サリン事件が起きた時、てめえは理学部の1年生だった。学食の2階で勉強しながら、備え付けのテレビから垂れ流されているワイドショーが聞こえていたことを思い出す。
「世界でもっとも阿呆な旅」
海外篇は面白く読んだが国内篇はいまいち。どのように行くか、とか、現地の人とのギャップが読み物として面白いのだろうと思った。個人的にはオーストリアの「Fucking村」にもぜひ行ってほしかった。
「きららの仕事」
全16巻大人買いして一気に読破。初めの方はいまいちだったし、途中からのバトル形式もなんだかなという感じ。キン肉マンやドラゴンボールなどもそうだが、ネタがなくなれば戦うしかないのか。ただし原作者の早川さんが大変な鮨好きであり、出てくる鮨や技などがあり得ない設定ではないのが救い。
もともと早川さんの「日本一江戸前鮨がわかる本」「鮨水谷の快楽」に感動して購入した。前者は江戸前鮨の歴史なども詳しく書かれており、大変感銘を受けた。後者はミシュラン三ツ星を獲得した鮨水谷の寿司を一か月ごとに12か月紹介したもので、まあ鮨とはこんなにも深いものかのかと感動した。一度は本格的な江戸前鮨を食べてみたい。鮨への思いに関してはまた別の機会にでも。
2011年11月28日(月) |
Not the farther |
とんでもないものを見つけてしまった。
http://www.youtube.com/watch?v=N5aP9as3Wb4
ピーピーなり過ぎワロタ。さらに上を行く
http://www.youtube.com/watch?v=Y6Bmkt3QVMo&feature=related
二人とも彼ら以外てどないやねんほんまに。
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