ことばのかけら
桜子



 予防線

なにもこわくならないように
なにもこわくならないように

いつもどおりのかおをして
そっとそなえるべきなんだろうか


いつ
ひとりになってもいいように

2008年09月28日(日)



 32歩目

31歩
あるいてきたよ
貴方と同じだけだよ


31歩
あるいてきたよ
貴方と同じだけのはず

10歩前
足元の石ころが気になって気になって
気になって仕方なくて
振り向き振り返り
ついには歩くのが怖くなったその頃に
貴方は歩みを加速してた
知らない場所で

いまや眩しい脚光を
ポーカーフェイスで浴びている
涙が出るほど
嬉しくて悔しいや


31歩
歩いてきたよ
32歩目で
貴方はちょっと休むという
お疲れ様なんて言わない
またきっと走るつもりだろう

迷いなく訪れる32歩目
ちょっと何かを壊してみようか

2008年09月22日(月)



 キラ・・・キラ・・・

川面は光る
キラキラと
陽の照る午後に

跳ね返してきらめくそれを
人は眺める
綺麗だ 綺麗だと

川面は光る
キラキラと
照らされるなら
いつの日も

たとえ何を抱えていようと
光射せば
綺麗だとだけ言われながら


2008年09月14日(日)



 初秋

鼻をかすめた秋が告げる

強くなったのではなく
寂しくなくなっただけってこと

崩れれば
脆くなってしまうこと

2008年08月31日(日)



 夏 7:15PM

黄灰色の夕陽を見た
曇り空の隙間 無理矢理に射しこむそれは
意表をついた強い光

嘘くささが不気味すぎて 私はまた扉を閉じる

夏の夜 7時15分
その頃を過ぎると ようやく 帳はおりる
暑さは厳しすぎて しなびそうな時もある
そんな日々の暮らしも この時間で一区切り

2008年07月28日(月)



 愛称

ふたりにしか通じない
そんな呼び名で 互いをつかまえていた

この距離を
もっと近くに
もっと己の中に取り込んでゆくためだった

ねぇ
今はどこへ行ったの
その名と
この想いを置いて・・・・・・

2008年07月27日(日)



 BLUE BIRD

こっちを向かなかったアナタはキライ
この手の中 握りつぶしたって良かったわ

けれど
まっすぐな道を選んだコトは評価出来るわ

・・・・・・幸せにおなり、と
手のひらを開く前から
もうアナタは飛び立っているけど

遠く青い空を見上げた
清々しい心で

2008年07月26日(土)



 ものすごく久しぶり。。。

ああ、良かった。消えてなかった。
結構沢山書いたので、ちゃんとログを保存したかったんだ。
やりかたイマイチわかりませんが。。

2008年07月01日(火)



 映らない影

はじまりの蒸した日曜
「私は良い人ではない」と告げる
「知ってるよ」と返された

つまらない色した空の土曜
「もう別れたいの」と切り出す
「知ってたよ」と当たり前のよう

もはや
二人には
何も

夏がやってくる
照らした日差し
通り過ぎる雨

夏がやってくる
高すぎる太陽
映らない影

2006年07月28日(金)



 おかえりなさい

すっぽり夜のカーテンがおり
家々の明かりがにじむよ

おかえりなさい
おかえりなさい

この時間に
こだまするフレーズ

ぐたり
疲れをひきずって
この道を来た筈なのに

おかえりなさい
おかえりなさい

我が家を目にする
煌々と灯る窓の中に
きっと今日も
温かい家族の息遣い

一日を
こうして終える

…ありがとう

2006年07月11日(火)
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