日記でもなく、手紙でもなく
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2003年03月29日(土) ラリックの値段

 八重洲の大丸ミュージアムで27日(木)から始まった<ルネ・ラリック展>を見に行ったついでに、そこの3フロア下にある9Fでラリックの展示即売会が催されていることを知る。ラリックのガラス、確かに素晴らしいものが多いだけに、実際にはいくらくらいの値付けがされているのか、どのようなものが置かれているのか、かなり興味深いところなので、そのフロアまで行ってみることにした。

 行ってみると、(既に売れてしまったのか?)さほど多くの点数が置かれているわけではなかったものの、ミュージアムのほうで見た作品と同じものが数点置かれている。なるほど。
 工芸品というのは、オリジナル一点だけで終らないからこそ工芸品足りうるのだが、しかしラリックのお値段というのはなかなかのものだ。

 しかも、展覧会で見て、その前から動けなくなってしまったテーブルセンターピース<火の鳥>が置かれていて、再び「おおっ!」と思いながら、プライスカードに目を向けると、これが1700万円となっている。
 高いと思うか安いと思うかは、それこそ人によるのだろうけれど、大半の人は決して安いとは思えない金額だろう。それ以外のものでも数百万円の値札がつけられているものが多々あったのも事実。

 これとは別に、ミュージアムを出たところで、ラリックの香水やアクセサリーが売られていたのだが、女性のレリーフのついた記念レプリカ壜を用いたいかにもラリックらしい香水があった。値段が書かれていなかったのだが、そこで欲しそうに眺めていたら、販売している女性がぜひ一ついかがですか、95000円でございます、と言う。やはり、これでも手は出ない。
 庭園美術館でも売られているミニサイズのレプリカ3種セットならたったの6千円、ではあるが、これではラリックを感じさせてくれず、寂しすぎるのではあるが。


2003年03月28日(金) SARS

 今月18日頃から、謎の肺炎ということで話題になっていた重症急性呼吸器症候群(SARS)。日本国内に、ひょっとしたら忍び込んでいるのかもしれないが、まだまだ<対岸の火事>という様相で見られていたのではないかと思う。
 しかも、当初日本でもこの謎の肺炎にかかったか、と思われた患者3人は、すぐに症状が改善したということや、香港でその原因ウィルスの培養成功(23日)というニュースが伝わって、まあ日本にいたら大丈夫だろう、などと思っていたところ、中国広東省ではこの病気の被害が拡大しており、シンガポールでは全校休校になったり700人を自宅隔離するという事態に至っている。
 既に、全世界でこの病気により亡くなった人は50人を超しているらしい。

 しかもここへきて、昨日広島の男性にこの病気の疑いがあるということが出ていたし、香港・九竜地区の「メトロポールホテル」が、この感染源ルートになっていた(香港、カナダ、シンガポール人の感染が確認されている)のだが、その感染期間と考えられる2月18日から3月3日に、日本人77人も宿泊していた、という情報が寄せられたとも伝えられている。
 出るとすると、そろそろその病状が出てくるとは思うのだが。

 とりあえず、このSARSの原因ウイルスについては、風邪や腸炎等を引き起こす「コロナウイルスの新種」と特定され、病名も<コロナウィルス肺炎>と変更されたようだ。ここまでくれば、時間さえかければワクチンの開発も可能にはなるが、流行し更に拡大する可能性のある中では、時間とのシビアな闘いをくりひろげなくてはならない。研究者には今それが一番辛いところだろう。
 日本であまり感染者が出ないよう祈るしかないのが歯痒いところでもある。


2003年03月27日(木) 紅烏龍

 地下鉄銀座駅、ちょうど四丁目交差点の真下にある改札のそばの柱は、<紅烏龍(あかウーロン)>と大きく書かれた広告ポールに変わってしまっている。

 実は(というのが2つあって)、一つはこの広告を見た時、一瞬サントリーがまた新しい烏龍茶を出したのかと思ったこと。ただ、よく見ると小さくJTのロゴが、一番上のほうに入っているのを発見。JTも今後更にタバコのほうの事業収益が薄くなってくるだけに、飲料事業あたりは、その代替事業の新しい核にしたいと思っているはずだろう。

 もう一つは、今年に入って、烏龍茶はネスレからネスティーの一つとして、青いパッケージの烏龍茶が先日出ていて、都内のファミリー・マートやAmPmなどにそこそこ入っていた。飲んでみて、サントリーの烏龍茶よりずっとごくごくと飲みやすかった。これは良い、と思っていたら、3週間強を経ると、コンビニにはほとんど置かれなくなってしまい、なかなか見つけにくい状況に変わっていたことだ。
 烏龍茶というのは、一番最初に出てきたサントリーの烏龍茶がやたら強い状況にある。この味に慣れている人にとっては、飲みやすい感じのするお茶では、全く気の抜けたソーダ水に近いモノに違いない。しかも、こういう人ほど、ペットボトル入り烏龍茶の一番のヘビー・ユーザーだったりもする。

 この紅烏龍、まだ飲んではいないが、コンビニの中でこの春〜夏にかけて、長期に亙ってチルド・シェルフを確保できるかどうか、いかなることになりますか。
 日本茶・緑茶のほうも、今年もかなりいろいろ出始めてきているし、茶飲料は激戦区になりそうだ。ただ、定番商品は別として、これらの新製品というのは、販促コストがかかる割に、なかなか市場に根付かない。ここが本当は一番苦しい。



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