日記でもなく、手紙でもなく
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2002年09月01日(日) 城崎

 先週火曜日に電話を入れたとき、土曜日のチケットがたぶん取れるという話でしたが、今日電話を入れてみたら、通じませんでしたので、既に中国へ戻られたのだろうと思っています。

 この前お話していたように、大阪からずっと北のほう、兵庫県の日本海側の一番東にある城崎へ行ってきました。ここにはかなり古くから開けた温泉があります。1400年ほど歴史のある温泉ということですが、それぞれの旅館の中にも当然浴場があって、温泉に入ることはできます。ただそれ以外にも、7つの外湯があって、ここへ旅館から浴衣姿、タオルなどをぶら下げて、旅館の下駄でからころと歩いていくわけです。

 私が泊まったところは駅のそばでしたので、駅の目の前にある、できてから一番新しい<さとの湯>と、もう少し先にある<地蔵湯>などにつかってきました。
 さとの湯などは、三階建てで、浴場は2Fと3F。ジャグジーもあれば、露天風呂もあります。なお、さとの湯にも打たせ湯がありましたが、こればかりは地蔵湯にあったほうが強力でした。肩凝りのひどい人にはなかなか良い感じがします。
 歴史がある割には、時々改装されたりして、掃除も綿密に行き届き、どこもきれいな感じがする外湯です。

 地蔵湯からさとの湯へ、温泉のはしごをして旅館に戻りますと、体がほかほかして、エアコンをがんがんかけておかないと暑くてたまらない感じになってしまいました。たぶん、冬などに来ると本当に良さそうな気配です。

 ところで、この浴衣姿で外湯を回るというスタイルですが、夕方から夜だけではなくて、朝からこの浴衣姿というのが、この城崎ですごす場合の正式な衣装ということになっているそうです。
 午前中から、この浴衣姿で歩いている人を、今回も多々見かけました。

 城崎の町のはずれに、ロープーウェイがあり、これに乗って展望台までいくと、すぐ下に小さい城崎の町並が、少し遠くに日本海が望めます。いい風に吹かれて、はるばるとここまできた、そんな旅情感にも浸れる感じがします。

 玄武洞といって、大胆な柱状節理が、一種の模様のように見えるところがあり、ここまではレンタサイクルで行ってきました。片道20分ほど、ということでしたので、さほどのことではないと思っていたのですが。
 ところが、台風の影響か、行きは向かい風が強くてなかなかスピードをだせず、しかも登り坂が途中にあって(その後下り坂になるにはなるのですが)、これがかなりこたえました。行きの道というのは、あとどの程度の距離かがわからないこともあって、やや焦ってしまいました。実際には、30分弱かかってしまい、これで帰りもと考えると、玄武洞と青龍洞の2つだけを眺めて、そそくさと帰路につきました。
 なお、他にもいくつか○○洞というのがありますし、化石が見られるミュージアムなども併設されています。

 ただ、帰り道は追い風で、来た時よりも登りが短い上、下りがその分長いという、楽なコースになり、15分で駅前まで戻りつきました。

 なんとなくではありますが、また行ってもいいか、というような印象の残った城崎です。

 ただ、文学の町などということが言われているものの、それはもう少し古すぎることのような感じがします。<城崎にて>を書いた志賀直哉を、今どれくらいの人が読んでいることやら。かくいう私も、志賀直哉というのは、まともに読んだことなどはありません。
 今風にもっと有名にしようとするのなら、ミステリー仕立てのラブ・ロマンスで登場させる小説を、TVドラマ化することでもないと、ちょっと無理な感じでしょうか。

 日本に戻られましたら、またぜひご連絡下さい、楽しみにお待ちしています。


2002年08月31日(土) Sweet Coco


 大阪で少し時間が取れるように、昼前の特急で城崎を出る。
 城崎とその次の特急停車駅・豊岡の名物駅弁は蟹寿司。酢飯の上に、蟹を僅かにちらした弁当。920円という変に切りの悪い値段からすれば、この程度なのだろう。軽いスナック程度の量。

 大阪から垂水まで往復した後、梅田にあるラテン専門CD店<Sweet Coco>に寄る。この店に行くと、いつ行っても買いたいような盤が見つかってしまうという、なかなか懐の深い店の一つ。

 外資系輸入盤専門店に置かれている、中南米スペイン語圏の盤の種類と比べると少なく見積もっても5倍、特に比較的品揃えが充実している新宿ユニオンのラテン・フロアと比べても、この梅田の店のほうが2〜3倍程度は品揃えが多い。
 特に、東京の店ではあまり扱われないようなラテン・ポップスの品揃えは、恐らく日本では1、2を争うのではないかと思う。

 そんなことで、行けば必ず3〜4点ほどは欲しいものが見つかるし、最初にこの店へ行った時には、欲しいものを探すのに時間をかけるというよりも、どれを今回買わずに減らすか、ということにえらく悩んでしまったほどだ。
 店主の年季の入り方が違う。

 以前、バブル期の頃にこの店に行くと、昼でも夜でも、中南米からの日本出稼ぎ組の人々で、狭い店に客が溢れていたことを思い出す。さすがに最近はそういう人々を見かけることが少なくなったのだが。


2002年08月30日(金) 朝の陽射しも強烈な和歌山

 和歌山の陽射しは強烈だ。朝9時くらいの陽射しでも、容赦がない。
 日向を歩いていると5分くらいでくらくらしそうだ。3年ほど前に、勝浦へ行った時のことを思い出してしまう。あそこも暑かった。
 ただ、和歌山市のほうが、もう少し北にあるし、大阪からさほど離れていないので、さほどでもないかと思っていたが、これはハズレ。

 近代美術館へ行くバスの中から和歌山城が見える。再建されたものだが、お堀には水があるし、道路から見る限り天守閣の最上階はかなり高いところに見える。
 なかなか手入れも行き届いている感じがして、この前見たばかりの名古屋城よりも小ぶりながら、街とのバランスがとれ、美しい天守閣という感じもする。

 企画展を見て和歌山駅に戻ると、12時前に新大阪へ着ける特急に十分間に合う時間。
 Uさんに電話をして、落ち合う時刻を20分ほど繰り上げてもらう。

 ヒルトン・プラザで約2年ぶりの再会。
 今年福岡へ行った折、同級生のOさんに会ったという話を、以前から電話でしていたので、そこの地下の和食の店を出た折、Oさんに電話をしてみようかということになった。

 ちょうど、Oさんがすぐ出てきたので、「今、あなたの知っている人と食事をしたので、電話を代わります」と。「ええっ?」
 Uさんが電話の後、相変わらずあの人は元気だと感心していた。

 Oさんが大阪へ出るようなときには(年に2度くらいあるので)、必ず電話をしてもらい、3人で会おうということにする。

  ***

 午後3時過ぎの特急で、城崎へ向かう。
 指定をとる時、喫煙席はないので、というので諦めていたが、実は自由席の一輌が喫煙席になっているので、そちらのほうに席を取る。4人分の席を一人で使う。
 
 ちょうど午後6時に旅館に入る。
 食事は6時か6時30分か、どちらか。30分に部屋の電話で、食事の用意ができたという知らせ。
 ちょっぴりながら、蟹が出てくる。やはりリクエストが多いのだろうか。

 食事の後、エアコンを効かせた部屋でごろんとしていたら、少し眠気を催してくる。8時過ぎから、外湯へ向かう。

 城崎はもう少し涼しいかと思ったが、蒸し暑い。
 温泉に入って戻ると、一層暑くなってしまう。


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