日記でもなく、手紙でもなく
DiaryINDEX|past|will
2002年07月23日(火) |
中国製ダイエット食品禍 |
健康食品として売られていて、それを食べたら病気になった−−。これでは落語のオチにもならない。病気で済めばよいが、死んでしまうみたいなことになれば、これでは<毒>を食べさせられていたことになる。
亡くなった人の原因の特定化というのは、ある意味で結構難しいところがあるが、このダイエット食品が限りなく<クロ>のように思われ、同時にそれが毒である可能性があるのであれば、疑わしきは罰すという方針をとらざるを得ないだろう。
しかし、である。中国というのは医食同源の国。それを支えていたのが漢方薬でもある。中国4000年の歴史に支えられた(支えられていたはずの)漢方である。 もともと漢方処方というのは、今までの概念だと、<ホメオタシス>を維持しそれを増進させるというようなところがあったように思う。だから、じわっと効くし、(化学薬品と比べると)飲みつづけても他に悪い影響が出にくい、というイメージもあった。気を癒して、体を直す、みたいなこと。まさに中国の叡智、東洋の生に対する深い見識。
しかし、今回の中国製ダイエット食品禍がこれだけ拡がってくると、下手をすると漢方薬全体に悪いイメージが付着しないとも限らない。単なる怪しいモノで済ませられればまだ良いが、悪いヤツが悪用しかねない、という危険と隣り合わせに置かれている、というところもあるからタチが悪い。 既に、いくつかのダイエット食品から、原発性肺高血圧症(心臓と肺の移植などが必要になる難病)や心臓弁の異常を引き起こすとされるフェンフルラミンや、健康な人が飲むと脂肪ではなく筋肉を落としてしまうような甲状腺ホルモンなどが、一部検出されていたりもする。
考えれば考えるほど、この医食同源とか、漢方薬とかのコンテクストで、今回の中国製食品を捉えると大間違いする、ということが私たちにとって大きな教訓になる。
これは、最近のいくつかの事象とも関連する。基準値の180倍もの高濃度残留農薬つきホウレンソウも、中国からの輸入品だ。売られた後で発覚する、というのが今回のダイエット食品と共通している。 もうひとつ、似たケースが中国産<鰻>である。中国産鰻から、日本で禁止されている抗生物質が4月に発見され、検査体制が強化された。現在鰻輸入業者はこれを嫌って、中国産から台湾産にシフトをかけたそうだが、結果として土用の鰻の値段がアップしたというオマケがついた。
この3つのこと、何か共通するものが感じられる。人が食べる食品を作り育成するにあたって、対処療法的化学薬品を用いるような概念がもちこまれていることである。 肥料でいえば、有機肥料ではなくて、化学肥料を使うようなこと。自然の摂理に逆らうような農薬を、少しならまだしも、大量に使ってしまうようなこと。(これは、日本では今本当の野菜の旨さを求めて、有機栽培に走るところも増えてきている点とは正反対である。)
そこに、目先の儲けの概念が入り込みすぎていないか、という危惧もある。全く異なる考え方と倫理観が同居していることの混乱もあるに違いないが、そのような時期にこそ、その混乱の中に<危険な歪み>が発生し、その歪みをすり抜けて、まさに<毒>すら生み出す連中も輩出してしまう。 あれだけの人口を抱える国である。大都市部と農村部の経済的落差の指摘もされる。対外的には開放経済策をとりながら、国内では都市部への人口流入を抑制していたりもする。 たまたま、今朝の日経には、中国インターネット情報センターが発表したネット利用者数が6月末時点で4580万人、人口の3.6%であったことが報じられていた。普及率4%に達してもいなくて、これだけの利用人口がある。利用者数としては、米国・日本に次ぐことになるらしい。 日本のネット利用者は、昨年末時点で5590万人だが、普及率は既に44%に達している。中国のネット普及率が、現在の2倍にあたる7%になるには、あまり時間を要しないであろうことを考えれば、また同時に日本のネット普及率というのは、簡単に2倍にはならないであろうことを考えれば、中国のネット人口は、すぐに日本を上回ることになる。中国の場合、恐らく1年かかるかかからないかくらいで、その程度の普及率に達していくことも考えられるし、その数量的な拡大スピードの中にこそ、新しい<市場>が存在しているという意味を含んでいることに他ならない。
インターネットに限らず、様々な商品やサービス・カテゴリーにおいて、中国の新しい市場へ参入するところも増大している。この参入において、異なる文化や価値観を持つ国からも数多くの参入がある。 このような環境の中で、旧来の中華思想だけではない概念が、他の国の人間には想像がつかないほど中国に流入してきているのではないか、と見ることもできる。新旧、東西の概念が錯綜するのはやむを得ないにしても、その概念の錯綜・混乱が様々な歪みを大きくしてしまう。その歪みは、ややもするとアキレス腱になりかねない。
歪みから往々にして生まれる毒素、それは人の心にきたり、脳にきたりすると、一層危なくなってしまう。
熱気でむっとするほどの空気。 昨日ほど陽射しは強くないものの、それでも空気と道路や塀などが熱を持っている。
夜、家に戻ってもエアコンの効き方が今ひとつ。 午後10時30分頃から、玄関に近いところと猫の額のような庭に水を撒く。
水道の水は生ぬるいが、それでも熱を持った道路やブロック塀などに水をかけていると、少し涼しい感じがしてはくる。木の葉から水滴が滴っているだけでも、少し目に涼しい。 しかし、水を撒き終わったら、急に汗が噴出してくる。
やはり湿度が高く、本格的な夏には至っていないようだ。
2002年07月17日(水) |
日比谷:スタバ(insted of Beer)・ガーデン !? |
朝から蒸し暑い。昼、食事に出ようとしたら雨になる。 食事が終わって、外へ出たら既にほとんど雨は止んでいた。少し温度は下がったような気配だが、それでもまだ蒸し暑い。
***
夕方近く、新橋駅から日比谷シティまで歩く。
日比谷シティの、ちょうど広場になったようなスペースは、夏の時期必ずビア・ガーデンに変わる。時間がまだ早いせいか、客はほどんどその席に座っていないが、端の方のテーブルが3つほど埋まっている。 人によっては、昼間からビールが飲めて幸せそうにみえるかもしれない。
しかし−−。 よくよく見ると、スターバックスのコーヒーを飲んでいる人たちだった。
ビルの1Fにある、スタバの店内と少し外にはみ出した席ではなく、数多く置かれたビア・ガーデンの席が、スタバの席になっている。ここならタバコも吸えて、いいかもしれない、などとも思ったり。
|