2005年02月02日(水) |
さようならは言わない |
さようならは言わない 一度は あなたを愛した私だから きっと 永遠に愛し続ける
たくさんの愛の中で 引き合うものを感じたから あなたを愛した
広い河原で きらっと光る小石を見つけた 恋はそんな偶然
泣かないで 悲しまないで
今はもう あなたにキスすることも 抱きしめることもできないけれど
あなたを愛した 私がいたことを忘れないで
あなたから 最後のメールが届く 決心していたのに 涙が溢れる
ごめんね あなたの愛 ごめんね わたしの愛
窓の外には 今年初めての 雪が降る
あなたの誕生日が もうすぐ やってくるね
雪の乱舞は 美しくて悲しい わたしの心の中にも 雪が舞う
瞳を開ければ いつも そこに あなたがいた 私を見つめるあなたがいた 優しく微笑むあなたがいた どんなつらいときでも 大丈夫 僕が傍にいるから あなたはいつも そう言って 私を抱きしめた
あなたと私とは 全てを超えた存在
たとえ命が尽きても 握り合った手は離せない しっとりと溶け合った心は 離れない
今日は幸せだった
13時半に駅で待ち合わせて モーツァルトのケーキを 4個も食べて 紅茶を4杯も飲んで いっぱい笑って いっぱいおしゃべりした
ただそれだけのこと
10人の友達と一緒だったけどね
私の悩みや愚痴を聞いて 怒ったり 涙を流してくれる他人が どれだけいるだろう
年老いたあなたも その一人です
私の手を しわだらけの両手で包みこんで 無理しないでね 身体に気をつけてねと 涙を滲ませながら言う
思わず私は おかあさんこそ大事にしてねと その小さな身体を抱きしめる
木枯らしの吹く中 振り返ると まだ 私を見送っている
空気が 春のように温かくなった
あなたは まるで白磁のよう
触れると 揺らぎそうで 抱きしめると 粉々に壊れそうで その透明な白さが 眩しい
まだ大人になりきらない心と身体 それでいて 大人の女を惑わす 森のように深い 黒い瞳
一瞬にして過ぎてしまう美しさ あなたは それに 気づいてはいない
心が壊れるほど 愛してしまったら
もう どうやっても 離れられない
全てを壊して 一緒にいるしかない
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