2004年05月13日(木) |
つめたいよるに/江國香織 |
■つめたいよるに/江國香織
短編集。読み終わるのに二ヶ月ぐらいかかった。それは読みにくい、ということではなくて、ただ読みたくなるようなものではなかったというだけで。 江國香織の書くものはなんとなく明るくて淋しい。それは、なんとなく夏休みの終わりに近いような気がする。終わりが見えている楽しみとか、もう終わってしまった楽しいこととか。そんなことを集めた感じの小説だった。
個人的に好きなのは・・・と書こうと思ったけど、どれもひとつでいい、というより、全編を通して見ると最初の方がいいとかそういう流れでの感じ方だったみたいでうまく言えなかった。
■マスカットエレジー/山崎洋子
売れないノンフィクション作家と、同居している粋なおばあさんの日常模様が短編集で書かれている。一応ミステリーという分類らしい。
しかし、軽快なテンポの文のおかげで謎が謎っぽく見えず、種明かしもあっさりしている感じ。そして、結末がどちらかといえば後味悪いものも、そのあっさりさ加減で感じなくなっている。このあっさりさが好きな人は好き、で重厚な推理小説が読みたい人には向いていないと思ったりする。
■とりあえず、ここの日記は読んだ本などの感想文でも書き連ねようかと。なぜ、って特に考えてなかったりする。まあ、人間そんなもんだ。
■深い深い夢の中/狗飼恭子 この人が書いたものの中だと、若干柔らかめ。落ちそうで、でも底にたどり着く前に拾い上げる感じがした。そして最後にぱあっと空に放り投げる、といったイメージ。あくまでイメージ。まったく感想文になってない。
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