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「でかい月だな」水森サトリ
2009年02月04日(水)
同級生の友人に崖から蹴り落とされたぼくは、足に大怪我を負い、バスケのできない身体になってしまう。友人を憎む言葉を口にしないぼくに、家族や周りの人間はとまどいを感じているようだ。しかし、蹴り落とされた理由もわからず、友人とはあれ以来会えないまま。どんな風に思っていいかわからないでいた。
長い入院とリハビリ生活を終え、1年遅れで高校二年生に進級したぼくは、インチキ錬金術の研究をする中川、片目に眼帯をし、邪眼を持っているということでクラスで浮いている少女・かごめと知り合う。
そのうち、ぼくは空に泳ぐ魚といった不思議な光景を目にし始める。世界がなにか変だ…。

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小説すばる新人賞受賞作。メッタ斬りで紹介されていて興味を持ったので読んでみました。

文章は素直で読みやすいです。やけに若々しいなあ…と思ったけど、それほど若い方ではなかったです。あ、女性なんですか? へー。
途中で、なんとなく不思議な世界が入ってきて、どこへ向かっているんだこれは?とちらっと思いましたが、それはあまり気にせず読み進んでよさそう。

家族の態度だとか言葉とか…そういう「当たり前の日常」の場面が、ものすごくこそばゆい(笑) わー、照れるからやめてーみたいな。
でも、主人公の感覚とかが、すごくわかるなあ…と思いながら読みました。周りがやんや言うわけだけど、それに対して思うことっていうのが、共感できるんですよ。自分が怪我したことで家族が怒ったり泣いたり、それって自分が加害者?って考えてみたりとか、怒っていいのは俺だけだ!とか、怪我を口実にわがまま言ってる!って非難されたりとか。
そうそう、世間ってそういうイライラするものなんだぜ、と思いますよね。でもこの感覚ってそれほど一般的ではないような気もします。やっぱり、家族は怒るのが一般的だし、本人にそんなつもりはなくても、怪我を口実にわがまま言って!とか思われたりするものなんですよ。こういう感覚が理解できるのって、もしかして年代的なものなのかなあ……と思ったりします。
私は、そうそうそうなんだよ!って思いながら読みました。

そういう、嫌な現実がありつつ、この物語には、怪我をした(進級が1年遅れた)せいで新しく知り合う同級生がいて、彼らは主人公にとって癒しの存在となるわけだけど、彼らが都合のいい存在すぎる気もしました。やっぱりねえ、こういう人たちは現実にはいないですよ。と思っちゃうんだなあ。
ラストの加害者の少年も、そうです。彼の動機も書かれてますが、美しすぎるでしょー。
いろんな意味で、癒しが理想的すぎるんですよ。(花火とバーベキューは別に理想ではないですが…)
その分、まとまりはよかったですが。
★★★
「三千世界の鴉を殺し 14」津守時生
2009年02月02日(月)
爆弾の仕掛けられた装甲車を降りるニコルの前に、ルシファの仇敵、アルジャハル教授が現れた。銃弾に倒れたニコル……。

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時間の進み方がものすごく遅い本作。なにせ赴任してまだ二ヶ月ですからね…(笑)
今回は、変態アルジャハル教授が初登場ということで。もろに変態でしたね(笑)

ルシファの愛の言葉(?)に対してのサラディンの言葉がちょっと意外でした。
って、あれをよしとする私は破滅的なんですかね。喜んで、そうして!って思っちゃった(笑)
いや、その続きを聞いたら、なるほどと思いましたが。


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